HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

JOHN CALE / SHIFTY ADVENTURES IN NOOKIE WOOD

2012-11-13 21:09:41 | ROCK

      

ジョン・ケイルの数多あるアルバムの多くを揃えるような熱心なファンではないのだが、自分でも
意外なほどに頻繁に聴く。とはいっても時代は限られていて、大方の予想通り70年から
75年くらいの間の数枚を気に入っているというのが正確な物言いである。

その中でも73年の「PARIS 1919」は大好きなアルバムで、ひょっとするとルー・リードの
どのソロ・アルバムよりも好きかもしれない。アーティスト単位で言うと、圧倒的にルーの方を
長く多く聴いてきたのは間違いないのだけど。

ジョン・ケイルの新譜に期待を寄せたのは、昨年リリースされた5曲入りEP盤「EXTRA PLAYFUL」の
出来が良かったから。白ジャケと黒ジャケの2種がリリースされ、私は何の気なしに前者を
購入したのだが、後者のほうが2曲多く収録された限定盤であった。いろいろあって(笑)
最終的に都合7曲を聴いて、少し前のジミー・クリフの時と同じように「早く新譜出ないかな。」と
思ったものだ。

掲載写真左は今年リリースされた新譜「SHIFTY ADVENTURES IN NOOKIE WOOD」。
あっぱれな事に、昨年のEP盤に収録された曲は1曲も収録せず、12曲入の新譜を仕上げた処に
ジョン・ケイルの男気と調子の良さを感じる。

音の具合は、人によって感じ方は違うだろうが、時代が2周り以上した今の耳で聴くと何だか
懐かしいアレンジというか80年代を回顧しそうな気分になる。しかし、それが単純な80年代風の
音に聴こえないところがケイルのケイルたる処で、細かなちょっとしたメロディーやフレーズが
更に昔聴いたような感じで時代を曖昧にさせるのに一役買っている。

最先端であることや前衛であることを、私はケイルに求めてはいない。今回のアルバムは私の
好きなメロディー・メイカーとしてのジョン・ケイルの魅力が全開である。

掲載写真右はアルバムからカットされた『FACE TO THE SKY』の7インチ。B面はアルバム収録曲
『LIVING WITH YOU』のORGANIC MIX。アルバムと連動したジャケットの印象と相まって
7インチとCDでジョン・ケイルを愉しめた、ということで私の中で2012年は記憶されるだろう。


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