HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

今年もお世話になりました。

2005-12-31 20:26:31 | DAY BY DAY
今年も終わろうとしています。
ブログを始めた当初に比べますと、アクセスIPアドレスの数が
かなり増えていまして、少々驚いております。
検索でたどり着いて、無駄足を踏んだ方はご苦労様でした。
資料性のあるブログではないので・・・。(笑)

いつも見ている方、コメントを書いてくれる常連の皆様、
大変お世話になりました。来年が皆様にとって
良い年になりますよう、柄にも無いことを書いて今年の書き納めに
します。

機関車の上で一服しながら、空を見上げるとさぞ気持ちいいでしょうね。
毎日とはいわないまでも、一日でもこんな気分の日が多い年に
なるといいんだけどなぁ。

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ELLIOT MURPHY / NEVER SAY NEVER

2005-12-30 21:01:24 | ROCK
回想モードのハリー、その1
10年以上前の話だが、大学卒業後しばらく会っていなかった
後輩となぜか新宿のレコ屋で遭遇。聞けば留年してまだ学生だという。
わざわざ、京都からレコード・ハントとは相変わらず優雅なものだと
思ったが(金に困ったとかいう話は聞いたことがなかった)、
とりあえず、飯を奢ることにして、そいつの話に付き合う。
「この間、コンサートのタダ券もらったんですけど、面白そうにないんで
捨てました。ハリーさん、この人の名前知ってます?」

聞いて絶句。お前はヘヴィ・メタとプログレ命を豪語していて
その名前に反応しなかったのか・・・。
もちろん、私はそのミュージシャンの名前を「プログレ」なんてケチくさい
ジャンルで縛って考えたことなんて一度も無いのだけど、後輩の余りに
狭量な判断に何故か落胆。別に私がそのコンサートに行くのでもないのに。
「ケヴィン・エアーズって知ってます?券あげれば行きました?」
「それ以上言うな・・・。」

回想モードのハリー、その2

これは更に数年遡る。後輩(先の話とは別人)の部屋に久しぶりに
遊びに行くと、彼が1枚のアルバムを取り出した。
「ハリーさん、好きでしょ。このLPあげましょうか?。直筆サイン入り
ですよ。あっ、ダメだ。俺の名前まで入っている。名前がなければ
高く売れるんですけど・・・。」

確かに好きだ。いや大好きだ。でもなんでわざわざ自分の名前まで
入れてもらったサイン入りLPを人にあげようとするのだ?。
サイン入りのLPを眺めながら、ぼんやりと二人でエリオット・マーフィーの
「アクアショウ」を聴いたことを思い出してしまった。
もちろん、LPは貰ってませんよ。(笑)

回想その2のきっかけとなったのが掲載写真のエリオット・マーフィーの
ベスト盤「NEVER SAY NEVER」である。(回想その1はついでに
思い出しただけなのだが)
1995年から2005年までのアルバムの中から10曲と未発表4曲から構成される。
最近のアルバムは国内盤が出なかったり、でても特に宣伝も無く
気付かれてないものもあると思うが、どれもなかなかの出来である。

このベスト盤にはDISC2としてDVDが付いている。
あれ、「PAL」って書いてあるけど我が家のDVDデッキで普通に再生できる
じゃないか、もしかして家のデッキはリージョン・フリーなの?
なんて阿呆なことに気付いたり。(笑)
このDVDが素晴らしい。エレアコ2台にベース、ドラムスの4人での
近年のライブが5曲収められている。CDがここ10年の括りの中のベスト盤
なので、DVDは過去の名曲をライブ演奏したものを収録してある。
簡素なステージだが、演奏と歌の熱気は数多のスタジアム・ロックが
間抜けなバカ者の音にすら思えるほどだ。

オープニングは重要曲「YOU NEVER KNOW WHAT YOU'RE IN FOR」。
マーフィーのライブ盤は数種あるが、ほとんど1曲目に演奏される。
名盤「NIGHT LIGHTS」でも一際、印象に残るナンバーだ。
決定的なのが73年の1STアルバム収録の「THE LAST OF THE ROCK STARS」。

”THE LAST OF THE ROCK STARS,ME AND YOU
ROCK AND ROLL IS HERE TO STAY,WHO'LL BE LEFT TO PLAY"
この一節は今でも私を身震いさせる。
今年、ブルーズ・カバーという思いがけない新譜をリリースした
マーフィーだが、早くも次のアルバムが待ち遠しい私がいる。
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BRIDGET ST. JOHN / THANK YOU FOR ...

2005-12-26 21:26:37 | ROCK
72年リリースの3枚目、といってもブリジットはアルバムは
5枚しかリリースしていない。

最初にブリジットを知ったのはケヴィン・エアーズのアルバム「月に撃つ」収録の
「カキとトビウオ」でのデュエットで。有名な「メイ・アイ?」を
含むものの、プログレ色(何色やねん)濃いアルバム「月に撃つ」の
中でなんとも楽しげなこの曲は一際、印象に残った。

アナログを買う余裕もなく、なんとかCDで揃えたのが正直なところだが
どれもこれも傑作で、寡作なのが何とももったいない限り。
アルバムには収録されなかったケヴィン・プロデュースのシングルや
69年に発表された「JOHN PEEL PRESENTS TOP GEAR」収録の
4曲を収めた「いけないブツ」も重宝している。

さて、この度価格設定に不満はあるものの、丁寧な紙ジャケで
最初の3枚がリリースされた。最初にCD化されたとき、このアルバムは
「THANK YOU FOR PLUS」として8曲のライブ・テイクが追加されたのだが
何気に店頭でCDを手にして曲目を見ると、更に2曲多い。
シングル・オンリー曲が2曲追加されているではないか。
先のブートレグでも聞けたのだが、これは買わざるをえまい、ということで
購入と相成った。

追加となったシングルは何故か73年のシングルA面曲と72年のシングルの
B面(2曲収録のうちの1曲)。73年のシングルB面は何故か1STの
ボーナス・トラックとして収録されている。「う~む」と唸るまでもなく
気が付けば全部買っていた。(笑)
ちなみに1STにボーナスとして収録された「SUZANNE」、このアルバムの
ボーナス・トラック「PASSING THRU'」は共にレナード・コーエンのカバー。

「THANK YOU FOR...」はゆったりとした流れではあるものの、彼女の
アルバムの中で最も明るく、聴きやすいものではないかと思う。
バンドがバックにつく曲があるのが、理由のひとつかもしれないし、
曲が良く、歌い方や歌の表情がも先の2枚より多様であることが理由かも
しれない。いずれにせよ、トラッドよりポピュラー・ソングを選んだ
ブリジットのソングライターとしての魅力が全開である。
攻撃的だったり、自己顕示欲を剥き出しにしたり、上昇志向が
ハナにつく、なんてところが全くない。どの曲も穏やかで謙虚に
日常を流れていく・・・。

そんな自作曲の間にボブ・ディランの「LOVE MINUS ZERO / NO LIMIT」の
カバーが実にぴったりと、その場所が相応しいかのように収まっている。
まるで、ブリジットのためにディランが書き下ろしたと言われたら
何の疑問もなく納得してしまうくらいの魅力的なバージョンだ。
バディ・ホリーの「EVERY DAY」を取り上げるセンスも最高だ。

2枚目にボーナス・トラックが付かなかったのは、荘厳で美しい
流れのまま、オリジナル・アルバムを完結させた状態で終わるのが
ベストとの判断からかもしれない。
私の嗜好から3枚目をとりあげたが、今回の紙ジャケは無理してでも
3枚全ての購入が正しいような気がする。
95年の再発時は対訳がついていたが、今回は無いのが残念ではあるが。

オリジナル・アナログが手元にないので推測にすぎないのだが
写真は若干補正されている気がしないでもない・・・・。


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2005年総括 その5

2005-12-25 11:18:52 | ROCK
その5は、目配りを欠きっぱなし(笑)の新譜より。

それでも今年は、私にとって特筆すべき年だったのは間違いありません。
なにせ「世界で一番好きなバンド」と「日本で一番好きなバンド」、
おまけに「一番好きなギタリスト」の新譜が一挙にリリースされた
のですから。

それぞれ「THE ROLLING STONES」「THE GROOVERS」「CHRIS SPEDDING」を
指すのですが、いずれも傑作。特にストーンズはこちらの期待を
大きく上回る出来で、こんなに聞き込んだのは「スティール・ホイールズ」
以来です。最も「スティール・ホイールズ」発表時、私はCD販売業の
片隅にいたので、店頭でガンガン流していたために数多く聴いたのですが
内容は軽く上回っていると思います。

グルーヴァーズはその販売形式も画期的、いや「革命的」でしたが
内容も「革命」に賛同した同志の期待に大きく応えたものでした。
来年早々にリリースされるDVDへの期待も高まります。

掲載写真は「遠藤賢司」の映画「エンケン対日本武道館」のサントラ。
映画は見ていないのですが、その「さわり」を見ただけで
何とも気分が高揚してきました。早くDVD化して欲しいものです。
もちろん、映画とは別のボーナス映像も満載で。
あまりにジャケットが格好いいので、見開きで掲載したのですが
エンケンのスーツの素晴らしいこと!。
今のジミー・ペイジに「ドラゴン・スーツ」は着れないだろうし
グラム・パースンズが生きていたとしても、あのイカレポンチな
「マリファナ・スーツ」は着ないでしょう。
決してお笑いではなく、狂気と優しさを併せ持ったこの佇まいこそ
「ロック」を感じさせます。

今更並列で語られても、迷惑なのは承知で書きますがエンケンの新譜と
「NEIL YOUNG」の新譜が同じ年に出たというのも、こじつけですが
個人的に嬉しかったりします。ニールは前回の「グリーンデイル」では
アルバムに2種のDVDを添付して発売しましたが、今回も全曲を
演奏したDVD付き。改めてその創作意欲に脱帽です。
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2005年総括 その4

2005-12-25 01:22:42 | ROCK
その4は初CD化のストレート・リイシュー物から。

ブログでもとりあげた「WILLIAM TRACKAWAY」と
「ANDY ROBERTS」の紙ジャケ2枚が米英を代表するそれぞれ1位と
いうのは、「ああ、ハリーも趣味が変わったなあ」と
思われる方もいるかもしれないが、この2枚は一生モノである。

世界初CD化で忘れてはならないのが掲載写真の「LARRY McNEELY」。
アメリカ人シンガーなのだが、イギリスで制作した71年のアルバム。
特筆すべきはデイブ・ルイスがレコーディングに参加し、また
彼の曲が3曲とりあげられていることだ。アンドウェラの傑作
「ピープルズ・ピープル」収録の3曲であると書けば、それだけで
反応する方もいると思う。嬉しいことにディラン・カバー「入り江に
そって」もある。もちろんオリジナルも充実。
あるうちに買っておきましょう。(笑)

三上寛の「十九歳二ヶ月十六日夜。」のCD化は衝撃だった。
まさかCDになるとは思わなかったので。とっくに入手困難だが
手に入れた人はわが身の幸運を噛み締めるべし。
オリジナル・ピクチャー・ディスクの美しさを尊重すべくCD4枚組
での復刻となった「オペラ横尾忠則を唄う」は豪華な装丁、
ブックレット等により値段は高かったが、「幻」が目の前に現れた
感激は何ともいえなかった。新宿で割りと安く(それでも5万したが)
見つけたときに買おうか、と思ったが買えなかったことを思い出し
限定1000部に飛びついた次第。

遂に本格的なエレック・レーベルのリイシューが始まった。
来年早々には「古井戸」の諸作が初CD化される。
まだアナウンスはないが、是非とも「泉谷しげる」も丁寧な再発を
お願いしたい。しかしエレックのみだと、フォーライフ時代の
「光石の巨人」までは届かないのだなあ。

さて、買い逃していたもので再発された中にも嬉しいモノはあった。
これは最初のCD化の際に購入した人には大した意味を持たないものだが
個人的に「嬉しかった」という意味合いのもので。
まずは○ンコである。失礼、バンコである。
「壷」と「扉」はその特殊装丁もあって早々に売り切れ、高値をつけていたが
今回の再発で一安心。ファクトリー・シールドをカッターで切る時に
手が震えたのは気のせいか?(笑)

アトミック・ルースターの特にデニム・ジャケを再現した「MADE IN
ENGLAND」も嬉しい再発だった。再現度もマニアの方に言わせると
前回よりも向上しているとのこと。
横尾忠則と細野晴臣の「COCHIN MOON」も個人的に嬉しい1枚だった。

昨日は一度だけ「俺編集クリスマス・ロック・アルバム」を聴いた。
曲目は数日前のブログを見ていただきたい。
「自画自賛ぶり」を嘲笑していただいて結構なのだが、選曲・曲順ともに
完璧で久しぶりに満足行くCDであった。(笑)

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2005年総括 その3

2005-12-24 09:34:27 | ROCK
その3は発掘録音・新登場音源を含むCD部門。

まずは日本のロックで特筆すべきは「ワンステップ・フェスティバル」。
数多くのバンドが登場したライブの音源が4枚組CDになって
世に出たことに感動である。
今となっては名の通った人ばかりだが、当時はレコードを出してなかったり
まだまだ駆け出しだったりするのだが、演奏はどれも素晴らしい。
「デイブ平尾&ゴールデンカップス」「エディ播&オリエント・エキスプレス」
「ミッキー吉野グループ」と微妙なメンバー構成の演奏が聞けるのも
当時の混沌を表していて興味深い。「イエロー」のヤバさ、「沢田研二」の
格好良さも再認識。それにしても銭ゲバのAちゃん・・・(笑)

「村八分」のボックス、「ムーンライダーズ」の76年のライブは
何度聴いても新しい発見があるような気がする。編集や差し替えなしの
長尺版で登場した「RCサクセション」の「ラプソディ・ネイキッド」は
楽しいものだ。と同時に当時のライブ盤がいかによくプロデュースされて
いたかもよくわかる。個人的にどうでもいいライナーはともかく、
年末に登場した三上寛の2枚も素晴らしい。

シュガーベイブの30周年盤はちょっと微妙だ。あれこそ2枚組くらいでの
リリースがふさわしい。レーベルオーナーの考えが災いしたか?
もっとも山下達郎が自身のFM番組で2週に渡り、未発表音源を使って
特集をした時点で、個人的には完結していたのでCD自体を「ボーナス」と
捉えてそれなりに満足している。

「ジュディー・シル」の未発表録音、まさかの「メリー・ホプキン」の
ライブ盤、ブートレグを蹴散らした「ロバート・ワイアット」の素晴らしい
ライブ、未発表曲満載でDVDもついた「ザ・バンド」の大箱、
「ストゥージーズ」「ダムド」も好企画のものがあった。
「ダムド」はわずか1年半の在籍だったスティッフ時代をCD3枚で
振り返るものだが、シングル、LPで発表されたものはもとより
デモやライブも数多く収録され、息をもつかせぬ充実ぶりである。

掲載写真は「ハットフィールド&ザ・ノース」のBBC録音を集めた
「HATWISE CHOICE」。ネット・オンリーの発売ではあるが
内容は充実。VOL.1と書かれてあるので続編を期待してしまうのですが
いいのでしょうか?(笑)
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2005年総括 その2

2005-12-21 21:36:58 | ROCK
続いて映像部門。

このブログでもかなり取り上げたので重複するが、まずは
T.REXの「BORN TO BOOGIE」。ロックのユーモア、馬鹿馬鹿しさ、
格好良さ、はったり、全てここに詰まっている。映像も音も素晴らしく
「ライブもなかなか聞けるじゃないか」と認識を新たにした方も
多いと思う。やっぱり映像である以上、「見てくれ」というのも大事であって
スターはそこらのアンちゃんとは、顔の造りも違うのである。(笑)

3作に渡った「OLD GREY WHISTLE TEST」、2部構成のゲンスブールの
決定版ともいえる映像集、待望の初DVD化のZAPPAの
「BABY SNAKES」、ボーナスも充実の「フェスティバル・エクスプレス」、
EL&Pの歴史を俯瞰したものなど、忘れられない作品が多かった。
ジミ・ヘンドリックスの「ウッドストック」は、本編が長尺での
収録になっただけでなく、まさかステージで一般人がカメラを廻していて、
それが発掘されるとは・・・という驚きをともなったものであった。
日本ものなら「SHOWBOAT CARNIVAL」と「BLUES IS A-LIVE」という
76年の傑作フィルムのDVD2枚組が特筆すべきだろう。
前者は初DVD化だし、価格が税込み3990円というのも素晴らしい。

とても予算がなくて全シリーズなんて制覇できなかったが、
ソウル・ファンが涙したであろう?「THE !!! BEAT」シリーズ。
私はVOL.6しか見ていないのだが、これはJOE SIMON、DON BRYANTも
さることながら、OTIS REDDINGが司会(!)進行を担当する回が
含まれている。CDが今や高値のTHE OVATIONの収録も嬉しい。
日本版がリリースされなかったTHE SPENCER DAVIS GROUPの1966年の
演奏を収録したものも楽しかった。

さて、年末に真打ち登場。それが掲載したブルース・スプリングスティーンの
「明日なき暴走30周年記念盤」。特筆すべきは
1975年ハマースミス・オデオンでのライブDVDである。
DISC1が「明日なき暴走」のストレート・リイシューということで
この部門での登場となった次第。

ブートレグでは約半分の映像を見ることが出来たが、当たり前ながら
丁寧に編集され、音声もバッチリなこの時期の映像を見ることが
できたことは感動を通り越して、阿呆になりそうですらある。
色補正に無理があるような気もするが、ここまでの作品に仕上げて
世に出してくれた全ての関係者にお礼をいいたいくらいだ。
若々しいボスとバンドが、毎夜繰り広げたライブの中でも
イギリス上陸を遂げ、特に充実した演奏だったといわれるこの日の
映像を、是非見ていただきたい。
3年後の「闇に吠える街アニバーサリー」まで待てないので
78年の映像を是非とも次はお願いしたいものである。

そして・・・。ボスの映像に感動した方に思い出して欲しいあるいは
気にとめて欲しい男がいる。
かつてはスプリングスティーンの好敵手といわれたエリオット・マーフィー。
ネット・オンリーでの販売ではあるが1977年のライブDVDがリリース
されたのも今年である。ボスのプロダクションに比べると貧弱だが
熱気は同じである。当時、トロントで拘留されていたキース・リチャーズに
捧げた「ロック・バラッド」には胸が熱くなる。

というわけで、今年もなかなか充実していた映像部門であったと
個人的に大満足な1年であります。


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2005年総括 その1

2005-12-19 21:15:58 | ROCK
いよいよ今年も残るところあとわずか。
昨年同様、私的にいろいろと振り返ってみたいと思います。
まずは、ブートレグ部門。(笑)

これはもう当たり前ですが個人の嗜好丸出しです。
毎月なんとなく「beatleg」を買っていて、「ふ~ん、こんなのが
あるんだ・・・」程度にしか思ってないのですが、それでも
今年もいくつか聴きました。
ブートレグはなるべく買わないようにしていまして、いや本当は
貧乏で買えないのですが数少なく聴いた中から幾つかあげます。

「トレード」というものからほとんどリタイア状態なのですが、
このブログにいつも楽しい書き込みをしてくれる
TKさんから幾つか聞かせてもらったことに感謝です。
ブラインド・フェイスのハイド・パークのSB音源は驚きでした。
オフィシャル発売の予告もあったのですが演奏がなかなか?な部分があるのが
頓挫している理由でしょうか?。デラニー&ボニーのSBも聴き所満載でした。
早々に市場から姿を消したV.U.の通称「黒バナナ」(笑)も
ミックス違いを聴くという意味合いで、まとまった形でのリリースは
ありがたいものです。バタクランのDVDも私が見たことあるのは
3曲のみだったのですが、収録時間もそれより長く得した気分。(笑)

フィル・スペクターの「PHIL SPECTOR SESSION WORKS」は
DVDに約6時間の音源をつめこんだもの。ビーチ・ボーイズの
「アンサパ・シリーズ」のようにセッションの断片が詰め込まれています。
音質もまあまあいいほうで、ここまでまとまって「BE MY BABY」や
「RIVER DEEP MOUNTAIN HIGH」のセッションを聴くことができて
驚きの連続であります。まだまだ聞き込みが足りないブツではあるが
その質と量の攻撃にあえなく撃沈しました。

さて私が最も嬉しかったのが、我が愛しのキンクスの良質な音源が
ブートレグで聴くことができたことです。
72年から76年くらいまでのものを幾つかトレードで入手したことが
あるのですが、演奏内容はともかく音質に秀でたものは少なかったのが
実情。そんななかで掲載した写真の右が73年4月1日と72年11月12日
左が77年2月5日を収録したもので何れも高音質で楽しいステージを
とらえています。しかも最近では珍しくプレスCD。
特に77年の音質の良さは感動モノ。ちょこっと音飛びもありますが
ここまでの音で聴ければ些細なことです。
CD-Rリリースではあったものの72年2月27日のライブも市場に
出回りました。こちらも先の2つよりは落ちますが十分聴ける音です。
それにしてもキンクスって毎日セット・リストが変わるので
どの日を聞いても楽しめるのがいいですね。

最後の最後に届いたのがV.U.の「AT THE FACTORY,WARHOL TAPES」。
今回もまたボーナスで1STのミックス違いCDRが添付されていますが
それがどれだけ貴重か私なんかにはよく解らないのですが、
これから有難く聴くことにします。(笑)

というわけで、総括第一弾はこのあたりで。
GOD SAVE THE KINKS !!




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DAVE MASON / ALONE TOGETHER

2005-12-18 19:44:12 | ROCK
なんとなく地味で損をしている人というのはいるもので。

デイヴ・メイスンの傑作1STソロ「ALONE TOGETHER」を
聴くたびにそう思ってしまう。
トラフィックに加入脱退を繰り返したことが、バンドを牽引
し続けたスティーブ・ウィンウッドに比べてその印象を希薄に
しているのか・・・。

70年に発表されたこのアルバムはL.A.で録音されたスワンプ・ロックの
先駆けの1枚である。というか、デイヴはイギリスのミュージシャンの
中ではいち早くレオン・ラッセルやデラニー&ボニーとコンタクトを
とり、そのサウンドを吸収した人である。
クラプトンは「ブラインド・フェイス」という「足枷」があったせいか
合流が一歩遅れたのは事実だが、それはデイヴを中心に物事を
語った場合の話で、E.C.の歴史の中ではクリーム、ブラインド・フェイスと
激動の中を潜り抜けて、「自分のやりたい音を見つけた」と、
割と美しく記述されたりするものだ。

さて、先にこのアルバムは70年に発表されたと書いた。
メンバーも豪華なもので、デラニー&ボニー、レオン・ラッセルは元より
ジム・ゴードン、カール・レイドル、ジョン・サイモン、ジム・ケルトナー、
トラフィック仲間のジム・キャパルディらが参加している。
どちらかというと、アコースティックな感じが色濃いものの
曲も粒ぞろいの名盤といえる。

しかしながら、ほぼ同じ面子で録音されたクラプトンの1STより
リリースがほんの少し遅れてしまう。先に完成していたにも
関らず、遅らされたというのが本当のところのようだ。
同時期、トラフィックも同指向でありながらイギリスならではの
雰囲気を漂わせた「JOHN BARLEYCORN MUST DIE」を発表、
これでは、メディアや当時のロック・ファンの関心は、そちらに
いくというもので、なんとも間の悪いリリースである。

音楽性の幅は後にリリースされるE.C.やウィンウッドの諸作と
比べれば、ある種ワン・パターンのデイヴはひとつ軽く見られるのは
仕方がない気がするが、このアルバムだけは不運ないきさつと
楽曲の良さ、記念碑的佇まいを考慮して?広く聴かれて欲しいものだ。
2006年には紙ジャケで再発される。変形ジャケなのでマニアには
喜ばれるだろう。しかし、ジャケットは再現できても「ブルー・サム」盤の
「マーブル・ディスク」仕様の再現は無理だろうけど。

バッドフィンガーはライブでよくこの曲を演奏していたのだが、
あれは誰のアイディアだったのだろう・・・。

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WALLY GONZALEZ / TUNOG PINOY+WALLY ON THE ROAD

2005-12-14 23:13:56 | ROCK
フィリピンには行ったことがないし、この先行く予定もない。
フィリピン・パブには1度だけ、先輩に連れられて行った事がある。
「何や、おもろいところってここかい。」ってな感じで
ち~っとも面白くなかった記憶しかない。
そういう所での会話術もないのか、と言われるとそうではない。
たいてい飲み屋とか、あんなとこやこんなとこでは「仕事は何?」
なんて、どうでもいい会話があるのだが、その都度でたらめな
職種をいい、それなりに盛り上げる私を見て職場の友人を
呆れかえらせ、笑わせるくらいのことはできるのだ。
でも、何故かフィリピン・パブは面白くなかった。
ま、それはおいといて。

先日「日本のロックを後ろ向きに語る会」(まだ言っているのか)
というか、飲み友達からもらったテープに「おっ」というシーンがあった。
かまやつひろしのバンドのセッション・メンバー紹介に
「ドラムは、ジョーイ・スミス」というコールがあった。
ジョーイはフィリピン人ドラマーで「スピード・グルー&シンキ」の
メンバーでもあった。
そのジョーイが地元フィリピンで参加していたバンドに
「Jaun De La Cruz」という名前のバンドがある。昔、新宿某店で
怪しげなアナログ再発を見かけたが買わなかったのだが、今では
CDになっている。なかなかハードなバンドで「スピード・グルー・・・」
のファンにもアピールする音だ。

そこでのギタリストが今回、紹介するウォーリー・ゴンザレス。
写真右が77年の1ST「TUNOG PINOY」左が78年の2ND「WALLY ON THE
ROAD」。昭和の歌謡曲のような、「今聴けば結構いいな」的な部分と
豪快に弾きまくるハードなギターが、奇跡的な合体をした音である。
ブラック・サバスやフラワー・トラベリン・バンドと比べても
何ら劣らないハード・ロックを聞かせたかと思うと、信じられないくらい
美しいバラッドが続く。
飛び道具は、シンセサイザー。音響効果を楽しんでいるかのように
意味不明な音の羅列が大きめにミックスされているのだが、
これが異様に気持ちいい。

30年ほど前の音なので、古くさいのは否めないが英米に負けない
ぶっとんだロックがフィリピンにもあったというだけで
無知な私は感動したりする。何がきっかけでどんな音と出会うか、
そして気に入るかわからないものである。
怪しげな再発CDもあるが、掲載したものはフィリピン盤CD。
ジャケットの印刷が甘いが気にしない、気にしない。

気になった方はどちらか1枚なんていわずに2枚同時購入を
強く勧める。どの曲がどっちに入っていようが大した意味は
ないだろうし、2枚同時に聴いてこの太い音と長時間戯れる方が
多幸感が持続するというものだ。(笑)




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男前の肖像 その2

2005-12-13 22:25:35 | DAY BY DAY
R.L.バーンサイドのことはもちろんジョン・スペンサーつながりで
知ることとなった。プロレスラーと同じでブルーズの世界も
30歳や40歳なんてのは、まだ駆け出しと同じなのだ?(笑)
冗談はさておき、この怪しげな男もアルバム・デビューは92年。
64歳でのアルバム・デビューである。

地元のジューク・ジョイントで演奏するのが日常で、何かの
はずみでレコーディングの話になり、「ほな、ひょいひょいと
やりまひょか。」てな感じでのレコーディングなのかも知れない。
バーンサイドの名前を一躍有名にした「TOO BAD JIM」も、先日
ちょこっと書いたが大好きな「犬ジャケ」の一つである。
が、ジャケットのインパクトでいえば、掲載写真のシングル盤である。
一応A面が「GEORGIA WOMAN」B面が「FOUR WOMAN」と曲目を
記載するが、こんなものジャケット見ただけで買いに決まっている。

インチキくさい呪術師のような感じで、だいたいこのポーズは
何なのだ。何で後ろは炎が起っているのだ?(笑)

オーバー・ダビング?何やそれ。アンプ直結リヴァーブ命の
しびれるようなギターと、ラウドでスカスカなドラムの音が
気持ちいい。ジャンルはブルーズだろうが、定型をほんの少し
はみ出すだけで、ブルーズはこんなに自由になるんだということが
よくわかるものだ。

ハウンド・ドッグ・テイラーの豪放さとジョン・リー・フッカーの
解りやすいノリを併せ持って、まさか90年代にこんないかした
ブルーズを新録で聞くことができるとは・・・と、当時思ったのだが
今聴いても、鮮度は落ちていない。

ここにも男前が一人。
「黙って金を置いて行け」。
コメント (4)
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ムーンライダーズ / ムーンライト・リサイタル1976

2005-12-11 10:00:31 | 日本のロック・ポップス
昔から今にいたるまで、ムーンライダーズは苦手である。
多くの熱心なファンを持ち、メンバーの活動も多岐にわたり
日本のロック・ポップスを様々な形で支えていることも
承知しているのだが、私には馴染めないのだ。
これは相性というものだから、仕方がないのかもしれない。

「はちみつぱい」のアルバムは大好きで今でもよく聴く。
当時の「音質」が好きなのかもしれないが、88年の3枚組ライブも
好きなので、曲が気に入っているのだな。
私はグレイトフル・デッドが大好きなのだが、「ぱい」は
ライブではそういう側面もあったし。

その流れかどうかわからないが、ムーンライダーズは苦手でも
鈴木慶一のソロ扱いだが実質ライダーズのアルバムともいえる
「火の玉ボーイ」は、大好きでこれも愛聴盤だ。
その「火の玉ボーイ」の全曲をライブ演奏しているとなれば
買わざるをえない、それがこの「ムーンライト・リサイタル1976」
である。

白にエンボス加工のジャケットは写真では見にくいが、月に骸骨が
あしらわれたデザインがいかしている。デッド・ファンの私は
もちろんにっこり。何故今になって30年近く前のライブがリリース
されたのかはわからないが、「私の好きな」ライダーズがここには
ぎっしり詰まっている。先に書いたように「火の玉ボーイ」全曲に
「ぱい」時代、後にライダーズの1stに収録される曲、
ゲストの矢野顕子、細野晴臣の演奏も数曲と、贅沢なものだ。
ブックレットには歌詞だけでなく当日のMCもすべて文字に起こされている。
メンバーの当時をふりかえるコメントもあり、なかなか充実している。

熱心なライダーズ・ファンから顰蹙を買うことを恐れずに書けば
曲がいいのはもちろんだが、どうも私はかしぶち哲郎のドラムスと
武川雅寛のヴァイオリンばかり追っているようだ。(笑)
込み入ったリズムの楽しさと、都会のバンドでありながら何か
大陸的なおおらかさというか、雄大さを感じさせるところが
その理由であるのだが。

当然のようにバンドは時代性と過去への憧憬をうまく取り入れ
どんどん先へ歩を進めていく。なかなか追いつけない私ではあるが
今回のライブ盤は2枚組にもかかわらずもう何度も聞いた。
ライダーズ・ファンはもちろん、70年代のロックが好きな方には
おすすめのライブ盤である。


コメント (9)
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頭脳警察出動 日本を元気にした詩

2005-12-09 23:03:13 | 日本のロック・ポップス
12月7日は何してましたか?8日は何聴いてましたか?。
THE GROOVERSの「THE MODERN BOOGIE SYNDICATE」を聴いていた
諸兄姉に、素晴らしい「ロックンロール・ウィンター」が
訪れんことを・・・・。

日付かわって9日。
8月13日、日比谷野音で行われたイベント「日本を元気にした詩」が
CSで放送された。この日はライブの他にもトーク・ゲストが
数多く参加し、いろいろあったようだが、番組は純粋にライブのみを
放送。早川義夫や遠藤賢司の熱演もさることながら、この日の
頭脳警察は、いろいろと「スペシャル」だらけだったので
その模様が放送されたのがとても嬉しかった。

まず、この日はトシが参加していない。70年代にトシが一時的に
抜けた時期にライブを行ったのかどうか、正確にはわからないが
(頭脳警察LIVE DOCUMENT 1972-1975Nの年表も断り書きあり)
90年代に再結成されて以降、トシ抜きで「頭脳警察」を名乗っての
ライブは初めてだと思う。(パーカッションは別な人を起用)

肝心の曲目だが、ON AIRされたのは以下の8曲。

01 仮面劇のヒーローを告訴しろ
02 今日は別に変わらない
03 PEOPLE
04 軍靴の響き
05 ふざけるんじゃねえよ
06 飛翔(ひらめく旗の下で)
07 時代はサーカスの象にのって
08 コミック雑誌なんかいらない。

この日のセット・リストの全てが放送されたのである。
しかもこの選曲!。オープニングの2曲で倒れそうになる。
02はシングル・オンリー曲のB面収録。
レア曲を見事に演奏する藤井一彦のグレッチの唸りも素晴らしい!!。
03は90年のアルバム「頭脳警察7」、06は91年の「歓喜の歌」からの
曲だが、共に2枚のアルバムの中で、それぞれ私が1番好きな曲が
選ばれている。幾分やせたパンタも格好いいじゃないか。

今日は録画した頭脳警察をもう3回も見てしまった。
当日は客席が寂しい入りだったようだ。イベントの趣旨に関しては
あれこれ書かないが、この日を生で見た人は自慢してもいいだろう。
ちなみにエンケンも全セット・リスト(4曲)がON AIR された。

見逃した方は再放送を是非チェックしていただきたい。

コメント (2)
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ROBERTA FLACK & DONNY HATHAWAY / WHERE IS THE LOVE

2005-12-08 23:59:29 | THIS SONG
先のダイアナ&マービンに対し、72年のこのシングルは
楽しいものだ。ただしロバータとダニー自身の曲ではない。
作者のRALPH MACDONALD-WILLIAM SALTERの二人は出版社をつくり
ソング・ライター・チームとして売り出すのだが、
ロバータ・フラックに提供したこの曲で成功を収め、
ラルフ・マクドナルドは後に自身のソロ・アルバムでこの
曲を録音することになる。

ロバータもダニーも上昇ムードに乗っていた時期である。
一聴して耳に残るメロディに二人の優しげで楽しげな声は
ソウルの枠を超えて、デュエット・ソングの名曲として
もっと広く聴かれるべきだろう。

驚くべきはシングルのB面である。両面ともアルバム「ロバータ・
フラック&ダニー・ハサウェイ」に収録されているが
なんでまたこの曲をわざわざB面に収録したのか。
B面曲「ムード」はロバータ作のインストである。ピアノの
旋律も物憂げな感じでA面とは全く違う雰囲気で、
当時のTOP40愛好家達はシングルをひっくり返して、その落差に
驚いたであろう。歌詞はないが、当時の「ニュー・ソウル」の
重く陰鬱な側面を体現しているとすれば、尚更このシングルは
感慨深い。

この二人は79年に再びデュエットするのだが、その後ダニーは
謎の死を遂げる。(飛び降り自殺と言われている)
このシングルから7年の間、移り変わる世の中と自分のスタイル、
商業的問題等、いろいろな苦悩がダニーを取り巻いたのだろうが、
なんとも複雑な気分になる。
そういえばマービンの最後もやりきれないものだったな・・・。

ダニーを偏重する人も、ロバータのヒット・ソングのイメージが
頭に強く残っている人も、機会があればこの曲を聴いて欲しい。
ソウル・ミュージックの最良の産物の一つに違いないから・・・・。

ところで、私は恥ずかしげもない内容の夢をたまに見ます。
夢の中で、私はストーンズの楽屋に行ったことがあるのだが、何と
ミックもキースも日本語で私と会話しました。(バカ)
高校の学園祭にキンクスが出演したこともありました。(笑)
ここまでは、妄想が夢になったものとして目覚めた後、笑ってしまったの
ですが、恥ずかしさのあまり大汗かいて飛び起きたことが一度。
オーティスを右に、マービンを左に私が真ん中でサム・クックの
「YOU SEND ME」を歌うのです。テレビ局のスタジオのようなところで
観客も30人ほど。オーティスは紫のジャケットに黄色いシャツ、
マービンは茶色のスーツ、私は白のシャツに黒のズボン。
二人の声はよく聞こえるのに、私の声は誰にも聞こえず、歌の
1番が終わるか終わらないかのところで、目が覚めたのです。
なんとも身のほど知らずな贅沢な一瞬であったのは間違いありません。



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DIANA ROSS & MARVIN GAYE / YOU ARE EVERYTHING

2005-12-08 22:33:14 | THIS SONG
最近は(こればっかりだが)芸能情報というもの?にも疎い。
年末が近くなると、忘年会やカラオケで歌われてヒットする
ことを狙った「デュエット・ソング」がリリースされたものだが、
最近はどうなのだろう?。
松本伊代と早見優と堀ちえみの合体は、ちと違いますな。(笑)

豪華に見えて、殺伐とした企画モノが73年のダイアナ・ロスと
マービン・ゲイのデュオであった。
前々からレーベルの男女看板シンガーにデュエットさせるという
アイディアにベリー・ゴーディーは熱心だったが、当時の
マービンにこの企画は退屈そのものであったろう。

アルバムを3枚も残したデュエット相手のタミー・テレルの死以降、
デュエットはしないと決めていたうえに、ミュージシャンとして
「WHAT'S GOING ON」「TROUBLE MAN」「LET'S GET IT ON」と
立て続けに傑作をものにしていた時期である。
何で今更?の企画であったことは想像に難しくない。

元々、レーベルがダイアナ・ロスをあまりに「大切」に扱うことに
快く思っていなかったマービンであるが、義兄の頼みということも
あって嫌々、企画にのったもののダイアナとはうまくいかず
ボーカルを別々のスタジオで録音し、あたかもデュエットのように
仕立て上げられたアルバムである。

シングル・カットされたのはスタイリスティックスの名曲。
何も知らずに聴けば、一見豪華なつくりで曲も良いとあって
「夢の共演!」と盛り上がるところだが、内情は寒々しい。
継ぎ接ぎの偽装デュオではある。
ダイアナ・ロスの声がこの曲にマッチしているのがせめてもの救いだ。

企画もので男女が組まされてレコードを出したり、カラオケで
デュエットしてそれが「いいかんじ」だったりすると、すぐ
「あいつらは出来ているぞ」などとうるさい輩がどこにでも
いるものだが、そういった物言いの遥か彼方で、このバージョンは
鳴り続けるのである・・・・・。
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