HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

続・続 CDを買ってバッヂをもらいました

2014-11-30 00:04:30 | ROCK

10年7月、11年2月の記事の続編。いや、単にCDを買ってバッヂを貰って
嬉しいな、というだけの話。(笑)

   

掲載写真の2枚は今年リースされたニッキ・サドゥンの2枚のアルバム。
左は97年から99年にスタジオ録音された曲を集めた「FRED BEETHOVEN」。
リア・ジャケットには14曲の表記があるが、実際には12曲しか収録されておらず
ボーナス扱いの2曲は別途のCDRが用意されている。HMVやamazonでも
購入できるが、果たして2曲分のCDRまでは用意されているかどうか。
おっと、これらは全てEASYACTIONのHPで購入したことを書き洩らしてはいけない。

混沌とした長尺の『SUMMER BURN DOWN』とロニー・レインの『DEBRIS』と
いった曲を並列で演奏したニッキのセンスに改めて唸る。チャック・ベリー・カバーの
曲名の誤記が気になるところ。(笑)多分、マスター・テープにそう書いてあったの
だろうなぁ。

右は91年7月のコペンハーゲンでのライブ盤で、これはCDR。全編アコースティック・
ギターを弾きながら歌う簡素なレコーディングであるが、何の不足もないロックンロール。
短い尺であるがニール・ヤング・カバー『CAPTAIN KENNEDY』を聴けるのが嬉しい。
ストーンズ・カバー『HONKY TONK WOMAN』は途中で素人のような(笑)指の
つっかかりがあるが、この撚れながらもカントリー・フレーバーとサイケなフォークの
ニュアンスが重なり合った雰囲気を嫌いになれるわけもない。

   

左がボーナス扱いの2曲を収録したCDR。そして、右がバッヂ。「FRED BEETHOVEN」
のジャケットから作成したバッヂで、これを何処かに出かけるときにつけるわけでは
ないのだが、何となく嬉しい。ありがとう、EASYACTION。

でもいつか、このニッキのバッヂとディノ・バレンテとオンリー・ワンズのバッヂを
ジャケットにつけて出かけたりして。(笑)

というわけで。またまた、CDを買ってバッヂを貰ったのである。(笑)

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BRANCH POINT OF THREE MEN

2014-11-29 08:37:36 | ROCK

ザ・ジャムが79年にリリースした4枚目のアルバム「SETTING SONS」の
スーパー・デラックス・エディションがリリースされた。一昨年の「THE GIFT」の
箱と同様に今回も3枚のCDと1枚のDVDで構成され、当時のツアー・プログラムや
ファン・クラブ・マガジンのレプリカが添付されている。

   
      

よく知られているように、このアルバムは三人の幼馴染が成長してそれぞれの人生を
歩むというコンセプト・アルバムになるはずだったが、コンセプトとしては未完成に
終わっている。それは三者三様の道を歩いた後に再び集まることに意味を見出すのが
難しい、或いはその価値が無いとポール・ウェラーがアルバム製作中に感じたから
ではないか、というのが私の勝手な思い込みである。

ここまでたった3年で4枚のアルバムを出し、疾走してきたウェラーがふとそれまでの
歩みを振り返ってしまい、これからもこんな音でいいのか、成長した自分のやりたい音を
具現化できるのがこのメンバーなのか、ということを考え出した時期なのではと
確固たる根拠もないのに私はそう思ってしまうのであった。モッズが好きなモータウンの
曲ということで『HEAT WAVE』をカバーするにあたり、ホーンやピアノを加えている
ところに次へのステップの萌芽を感じる。

当初、コンセプト・アルバムの製作を意図していたせいか、アルバム収録曲とは別に
シングルとしてリリースされた曲の数々の方に好きな曲が多いというのも、複雑な
気分を増幅させる。

そんな重い思いもあって、特に熱心に聴いた盤でもないのだが、こうやってデモや
ライブに更に映像をまとめて見聴きすると、最早ノスタルジーと同レベルではあるが
「ああ、ジャムっていいなあ。」と安直な地点に落下するのであった。(笑)

72ページのハード・カバー・ブックには、例によって雑誌や新聞の記事に各国の
シングルやライブのチケットの写真が大量に掲載されている。目を惹いたのは
本盤のテスト・プレス盤の写真で、当初の曲順が全く違っていたことがわかる。
やはり世に出た盤の流れがスムースだ。そして、『HEAT WAVE』がラストに配された
意味をまだ考えている私がいる。

  

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LIVERY UP YOUR SELF

2014-11-25 00:01:22 | REGGAE

ボブ・マーリーの映像といえば、すぐさま思い浮かぶのが77年にロンドンの
レインボーで撮影された「LIVE ! AT THE RAINBOW」なのだが、今回は80年
つまり最晩年の映像が世に出た。

「UPRISING LIVE !」と題されたそれはドイツのテレビ番組ロックパラスト放送用に
撮影された80年6月13日の演奏を収録してある。マーリーの映像は動画投稿サイトに
79年のものが幾つかアップされていて個人的に保存して楽しんでいるが(笑)、
このロックパラストの映像もあがってはいた。しかし、その独特の青を基調にした
暗い照明のせいもあって今一つ画質良好とまではいかず、とても自前のDVDに焼いてまで
見る気にはならなかったが、こうしてオフィシャルで製品化されて一安心である。

ウェイラーズからボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズとバンド名を改めてからだと
一般的には74年の「NATTY DREAD」から77年の「EXODUS」辺りまでがロック者にも
広く聴かれているが、以降の活動は音楽以外の処で重要な意味を持つようになる。
自国で戦争同様の争いをみせた政党間対立をまとめるのに一役買い、またアフリカ訪問に
よって人種差別問題への意識を新たにしたことで自ずと各曲の持つ意味合いは
更に重いものになっていった。

欧州圏でのテレビ放送であるが故に、徒に飾ったりコマーシャリズムに走らずに自身の
メッセージを伝えんとする姿勢が映像からひしひしと伝わってくる。
バックを固めるバレット兄弟の鉄壁のリズム・セクションに、アイスリーズの存在が
個人的には「華」ではあるが。

それにしてもカメラワークはもう一つである。アイスリーズのセットで折角マーシャ・
グリフィスがメンバー紹介しているのに、リタやジュディーの顔を映さないとは。
例えばキャンディーズにおいてスーがミキやランを紹介しているのに、ずっとスーしか
映ってなかったらどう思います?って何だか例えがおかしいな。(笑)まあいい。

それぞれがリードをとる曲を披露して、いよいよボブの登場で会場は一挙に盛り上がり
それは本編が終わり、アンコールを求めそれが終わるまで続く。この数か月後に体調を
崩しツアーがキャンセルになるとは思えない充実した演奏である。

さて、最後は少しだけ、しかし大真面目に。
私たちはアコースティック・ギターで歌われる『REDEMPTION SONG』にもう一度
耳を傾けなければならない。

Emancipate yourself from mental slavery,
None but ourselves can free our mind.
Have no fear for atomic energy,
'Cause none of them can stop the time.

俺が今まで歌ってきたのは救いの歌だけだ。

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I HEARD THE NEWS TODAY , OH BOWIE

2014-11-24 00:04:17 | ROCK

掲載写真はボウイ様デビュー50周年記念のベスト盤「NOTHING HAS CHANGED.」。
各種セットがあるが、ボウイ様の足跡を1枚や2枚のCDで辿れるはずもないので
当然ながら3枚組を入手。

今までも各種編集盤が出ていたのだが、89年に出た4枚組「SOUND + VISION」しか
手元に無いので、今回の3枚組は個人的に大歓迎である。つまり新曲や数曲の初CD化
も嬉しいのだが、70年代の既発曲のシングル・バージョンの多くを聴くことができるのが
便利であるということだ。

それはさておき。冒頭の7分越えの新曲『SUE (OR IN A SCEASON OF CRIME)』には
驚かされた。意匠はジャズの趣だがこれが見事にロックしていて、私的にはMC5の
『SKUNK』と同様の昂揚感がある。この路線が1曲で終わるのは勿体ないので
2年以内くらいに是非ともオリジナル・アルバムを出していただきたいものだ。

    

CDの曲順は歴史を遡るように進む。ディスク1の頭から暫くの流れが非常に良い。
これは昨年の傑作「THE NEXT DAY」から隠遁生活突入前の「REALITY」「HEATHEN」
といったアルバムの出来が良かったことをそのまま意味する。で、更に進んでいくと
「OUTSIDE」や「EARTHLING」といった盤をそれほど好きでなかったことも思い出す。

あれ、ティン・マシーンの曲は無いのね。『BABY UNIVERSAL』とか結構好きなの
だけどねぇ。(笑)シングル・バージョンのエディットの仕方が気に入らなかった
『MODERN LOVE』ではあるが、CDで所持できるということでこれも良しとしよう。
何せ、祝50周年なのだから。

「RARERESTONEBOWIE」で初登場し「ALADDIN SANE」30周年盤にも収録された
ボウイ自身による『ALL THE YOUNG DUDES』はモノラル仕様だったが、今回は初の
ステレオ版。モノに比べるとフェイドアウトが早く尺が短いがステレオ版の方が音像や
楽器の音がクリアな感じがする。これで、モット・ザ・フープルの07年版CD
「すべての若き野郎ども」のボーナス・トラックでのバージョンと合わせてボウイ歌唱を
3バージョン楽しめることとなった。

ベスト盤ではあるが他にも聴き処は多い。次はライブの映像集をお願いしたいところだ。

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A DAY IN THE LIFE

2014-11-23 00:29:46 | ROCK

最近はビートルズの「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」を
最高傑作として崇めなくてもよい感じ(何だそれ)になっているらしい。いや、そうする
ことがクールだとさえ思われる風潮があるようだ。「ようだ」や「らしい」というのは、
ネットを中心とした情報やら何やらから私がそう感じるだけの話なので、現状はどうなのか
正確なところはわからない。

で、私は私が感じる空気感に憤慨しているわけではない。今頃何言ってやがる、俺は30年
以上前からそう思っていた、というだけの話(笑)なのだけど。確かにこのブログでも
6年12月、9年2月にそんなことを書いている。余程「サージェント・ペパーズ最高」の
論調が嫌いなんだろうね。アルバムはそれほど聴かないが曲としては『SHE'S LEAVING
HOME』『A DAY IN THE LIFE』といったところが好きであることは書いておかないと。

掲載写真はフレイミング・リップスが仲間たちを集めて「サージェント・・・」の全曲を
カバーしたアルバム『WITH A LITTLE HELP FROM MY FWENDS」。過去にチープ・
トリックが「サージェント・・・」を全曲演奏したDVDを購入したことがあるが、
今回の購入動機も同じようなもので、「サージェント・・・」自体はそれほど好きでないが
それを優れたバンドが別解釈で演奏したらどうなるか、ということには興味があるからだ。

で、最終的には「サージェント・・・」は最高ではないが捨てたものでもないという、
肯定的だがどこか上から目線の鼻持ちならない感想に行きつくのも同じ。(笑)

フレイミング・リップスがカバー名人であることも、当ブログでは折につけ書いてきた。
果たして今回はというと・・・。10年に彼らがリリースしたピンク・フロイドの
「THE DARK SIDE OF THE MOON」全曲演奏ほどの冴えは見られなかったという
ところか。あっ、それは私が「SGT」を1回聴く頻度に対し「THE DARK SIDE OF
THEMOON」を20回以上は聴いているからそう思うのかも知れないが。

収益の一部を動物愛護の基金団体に回すために「皆が好きなアルバム」をカバーする
という戦略は素晴らしい。しかし、そこには隠された悪戯心(寛容な心で許されるべき
悪意ともいう)も潜んでいて、それはカラフルなペンで描かれた曲をモチーフにした
イラストに現れていて、それらを全て楽しんでこのカバー集は完結できるのだろう。
例えば『FIXING A HOLE』なんかは、そう読み取ってしまう私自身の間抜けを指摘
されそうだけど、それもまたいいだろう。

さて、それでは本家本元を聴くとしますか。
今世紀に入って、多分10回目くらいの「SGT」を。(笑)

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SOUNDS OF THE 80S

2014-11-22 00:05:44 | ROCK

カバー好きの足元を見られたという思いと、好きで買ったのだからいいじゃないかという
愛憎入り混じるカバー集。(笑)BBC RADIO2が企画したカバー集で、80年代の曲を
割と新しめのミュージシャン中心の演奏で収録している。ま、中には古株もいるが
60年代や70年代が全盛期だった人はいない。(笑)

何が気にいらないかというと、何というかテンポを落として小洒落た感じの
アコースティックな雰囲気でアレンジした曲が多いところだ。如何にも「私はセンスが
良い。」といわんばかりのアレンジが多いのにはちょっと参った。ま、これは趣味の
問題なので肩肘張らなければ、気楽に楽しめる肩の凝らないカバー集であるのも事実で
そこが先に書いた「愛憎入り混じる」ところである。

正直なところ、ここに登場する37組のミュージシャンの3分の1にも満たない数の
名前しか把握できないのだが、気づいたことがある。それは何かというと、単に自分が
リアル・タイムで聴いていたからに他ならないのかもしれないが、80年代はヒット曲と
いう概念が私の中にあったということだ。あの時代の音の録り方は気に入らないものが
多いし、90年代も格好いいバンドは沢山あったはずだが、曲を聴いて「誰の何」と
すぐ反応できるのは、やはり80年代までである。

あと、これは英国における編集盤なので、仮に米国のレコード会社やレーベル主導で
同様の企画があったら選ばれないであろう曲が多いだろうと想像するのも面白い。
ウォーターボーイズ、ニュー・オーダー、ブロンスキ・ビート、なんてところは
確かに当時の英国ロック・シーンを彩ったバンドだが、さて米国では・・・ということだ。

煮え切らないことを書いてきたが、『BETTY DAVIS EYE』や『TELL HER ABOUT IT』、
『LET'S GROOVE』『TRUE COLOURS』とかいった曲を聴くと、一気に時代が
30年巻き戻ってしまうところにヒット曲の良さというのがあると改めて思ったのも
事実。

個人的なハイライトはディスク1の最後の2曲。カイザー・チーフスが演奏する
『SHOULD I STAY OR SHOUD I GO』とマニック・ストリート・プリーチャーズが
演奏する『START ME UP』で決まりだ。
えっ、それは単にお前がクラッシュとストーンズを好きなだけだろうって?。

それは言わない約束でしょ。(笑)

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DUPE

2014-11-21 22:41:20 | JAZZ

掲載写真は日野皓正クインテットが69年にリリースしたアルバム「ハイノロジー」。
当時の日本のジャズ・シーンにおいては、かなりのセールスを記録した盤であり、
有名ジャズ雑誌における、とある賞も受賞している。

大抵の場合、このアルバムは冒頭の『LIKE MILES』に言及されることが多いように
思う。他の長尺の収録曲に比べ日野元彦のドラムスがロック的なビートを刻み、そこに
皓正の切れ味鋭いトランペットと鈴木宏昌の流れるよなエレピが組み合わさることで
マイルスのような音になるところが、面白く捉えられたのだろう。
実際、今聴いても単純に格好いい曲、アレンジである。

さて、何故私がこの盤をとりあげるほど気に入っているかというと、まあそれは
ジャケットがクールであるというのも理由の一つだが、ロック者にとってはある意味
重要曲である『DUPE』が収録されているからである。

ジャズに疎くても日本のロックに少し足を突っ込むと、フラワー・トラヴェリン・バンドに
行き当たる人もいるだろう。そのFTBのデビュー・シングル『クラッシュ』のB面が
『ドゥープ』であった。シタールを効果的に使ったアレンジで、ロビー和田による
歌詞がついている。そこには「HINOLOGIC ECSTACY」という言葉があるのだが、
これは日野のアルバム・タイトル「HI-NOLOGY」と何か関連があるのだろうか。

それはともかく、日野が作曲した『DUPE』の作者バージョンを聴くことができる、
というのが私の最大の関心事であったのは間違いない。FTBのカバーは70年5月の
リリースなので、当然ながら曲が登場したのはこちらが先である。

「ハイノロジー」収録の『DUPE』のフリガナは『デュープ』となっている。
で、このオリジナルの出来が滅茶苦茶恰好良くて当時の日野クインテットが冴えて
いたのがよくわかる。じわじわと迫りくるドラムスに、単純なフレーズであるが
まさに地を這うような低音を響かせるベース、トランペットとサックスのユニゾンで
吹かれるメイン・テーマの後に続くソロがまた熱い。それでいて曲調は日本や欧米の
ポピュラー音楽の音階を逸脱しようとしたかのような感じなのが驚きで、この1曲に
詰め込まれた情報量の多さには眩暈がする。

日本独自の音世界をロックのフォーマットで表現しようとしたFTBがこの曲に
目をつけたのは正に慧眼である。私が所持するCDは00年にリリースされた盤で
ボーナス・トラックが2曲付いている。悪くはないのだが『DUPE』の後に
流れてくると「蛇足だな。」と思ってしまうのが罪なところ。

さて。ここはひとつ気持ちを切り替えて、今更ながら「白昼の襲撃」のCDも入手
するかな。録音の面子は同じなのだから。

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WHEN THE SHIT HITS THE FAN

2014-11-18 00:02:15 | ROCK

掲載写真は3枚のCDと1枚のDVDで構成されるトッド・ラングレンの
「AT THE BBC 1972 - 1982」。CDサイズの小さな箱に入っていてジャケットに
使われた写真の色合いもあって上品な感じに仕上がっている。

ディスク1のメインは72年の「IN CONCERT」で同年リリースのアルバム「SOMETHING/
ANYTHING」の美味しい処を演奏する。ユートピア名義での演奏に比べれば、幾分地味な
感じがするが、実のところこれくらいの方が私好みで音質の古さ加減も何というか
ラジオから流れるヒット曲を聴いている感じで心地よい。

ディスク2と3はユートピアの演奏で、それぞれ75年と77年の演奏。
75年の演奏は2年前にSHOUT ! FACTORYからリリースされたものと同じ日のもの。

  こちらの方がMCを多く含む。
つまり、今回の盤の方が曲間の編集が目立つのだが、1曲多いアドバンテージがある。
しかしながらSHOUT ! FACTORY盤の方が音質はブライトな仕上がりで、これは
これで捨てがたい。

  今年、トッド&ユートピア名義で
77年のミルウォーキーでの演奏がリリースされているのだが、ここでリア・ジャケを
見てハタと気づいた。今回のBBCボックスとミルウォーキーには「THE TODD
RUNDGREN ARCHIVE SERIES」とロゴが入っている。これがトッドの発掘物の
正真正銘の正規物という意味なのだろうか。と思いながら先のSHOUT ! FACTORY盤の
リア・ジャケにはTR-i.COMなんて書いてあるし。まあ、音質のいいブツなら
手にしてしまうからいいのだけど。(笑)

DVDはユートピアによる75年の演奏とトッドのソロによる82年の演奏が収録
されていて、共にOGWTに出演した時のもの。82年のソロはピアノを弾きながら歌う
曲の演奏が良く、流石に良い曲を書き良い声をしていることを実感。12弦や例の
カラフル・ペイントのSGを弾く曲も全て一人での演奏なのだが、全く退屈させない
ところが素晴らしい。

そして。75年と82年の映像の間に77年に収録され78年に放送されたOGWT特番の
「THE BEARSVILLE PICNIC」からユートピアの演奏シーンが挟まれているのだが、
これが大いに気になった。いや、別にユートピアの演奏がどうこうというわけではない。
この特番がこんなに綺麗な画質で残っているのなら、是非とも単体でリリースして
欲しいという欲望が頭をもたげたのだ。

というのも、同特番にはジェシ・ウィンチェスターの歌が2曲含まれているし、ポール・
バターフィールドの演奏のバックにはレヴォン・ヘルムやドクター・ジョンが名を
連ねているという大きな見どころがあるからだ。何故かミック・ロンスンのインタビュー・
シーンや散歩をするジョン・セバスチャンなんて画もあって、これは是非とも全体を
綺麗な画質で見たいものだ。レッツ・ゴー・ヤングの松田聖子特番の回が人気があった
ように、この特番も今世に出れば更なる大きな反響があると思うのだが。
あれ、例えがおかしいか。(笑)

話が脱線したが、ほとんど初登場といってもよい演奏と映像が多く、数あるトッドの
アーカイブ物の中でも大切な1セットとなった。

 

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KISS ME QUICK SQUEEZE ME SLOW

2014-11-17 12:42:11 | ROCK

パブ・ロックの諸々を取り上げるとき、最優先では無いがしかしほぼ必ず取り上げ
られるのがミッキー・ジャップのファースト「JUPPANESE」。ジャップというのは
本名だからアルバム・タイトルは「ジャップ語」あるいは「ジャップ人」みたいな
ニュアンスなのだろうが、アルバム・ジャケットが個人的にはなんとも不恰好に思えて
余り好きではない。

どちらかというと、歴史と国の面積だけが重厚長大な隣国のイメージがするジャケット
だが、欧米人のイメージする日本人なんて昔から今に至るまであんなものだろう。
ま、我々日本人に例えばジャマイカとかインドネシアを地図上で正確に指せと言われて、
正解できる人がどれだけいるかを思えば、同じようなことだろうけど。

掲載写真は3枚のCDと1枚のDVDで構成されるミッキー・ジャップのボックス
「KISS ME QUICK SQUEEZE ME SLOW」。時系列に曲を並べているわけではないが
ミッキーが在籍したレジェンドとソロで残した曲が全70曲収録されている。

レジェンドというのは今思えば実に渋いバンドだったし、先に書いたミッキーの
1STもニック・ロウとゲイリー・ブルッカーがLPの片面をそれぞれプロデュース
するという豪華な盤であった。ドクター・フィールグッドはアルバム「DOWN BY THE
JETTY」でミッキーの『CHEQUE BOOK』を取り上げたし、ニック・ロウは
『SWITCHBOARD SUSAN』を取り上げた。それなのに、何でこんなに地味な
扱いなのだろう。

   やはり、ルックスなのか。(失礼)

それはともかく、今回まとめて70曲を聴いてそのほとんどが、今聴いても全く
格好いい演奏で格好いいボーカルだということを思い知らされた。実のところ
私もそれほど熱心に追いかけたわけではないので、これはいい機会になった。

DVDは94年に放送されたテレビ番組のようで、撮影された当時のミッキーの
ドキュメンタリーの様相を呈していて演奏シーンもあるが細切れで完奏しないのが
もどかしい。ここはひとつ、スルーしていたロックパラストの映像でも手に入れるか。

時系列に曲は並んでいないと先に書いた。それにしても。ディスク1の1曲目が
わざわざシングルのB面曲から始まるという欲の無さが最高で、これもパブ・ロックの
本質を表しているのだなぁと機嫌よく解釈して、本日も何度目かのリピート再生。

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販売戦略

2014-11-16 00:02:11 | DAY BY DAY

        

しばらくの間、ブートレグを買わなくなった時期があったのだが最近は少しずつ
買うこともある。フェイセスの「BBC LIVE 1973」「READING FESTIVAL 1972」
といったブツも買い逃していたのだが、ジャケットを変えて再び世に出たので
ここぞとばかりに入手。

       

       
       なんだかオマケも多いし。(笑)
まだ、ブートレグもアナログ盤しかなかったころ、ストーンズとかなら高音質のブツが
それなりにあったが、フェイセスともなるとブツの数も少なかった。「フェイセス祭り」
を敢行する中(笑)、スリックが1枚挟み込まれただけのそれほど高音質ともいえない
LPを本当に有難がって聴いていた後輩を何となく思い出してしまった。

オマケをつけるのが戦略なら、出荷準備中にしてキャンセルできなくする戦略もある。
(笑)もう、かれこれ1週間ほど前から出荷準備中なのだけど、まだ来るわけがない。
だって、3枚買ったブツのうち、1枚は11月25日発売(笑)なのだから。
何やってんだかHMV。

さて、これも利益確保のための措置だから仕方がないのだろうが、1か月以上前に
Amazonにオーダーしていたもののキャンセルされたブツがある。
当初15,000円ほどだったのだが「仕入れ値が高くなりそうなのでキャンセルする。」
というメールが来て一方的にキャンセルされた。今見ると売価はほぼ30,000円
である。さて、どうしよう。
オーダー時の価格を保証するという能書きは偽りだったのね、Amazon。

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YOUR MAMMA WON'T LIKE ME

2014-11-15 08:47:24 | ROCK

御年64歳のスージー・クアトロのデビュー50周年を記念した4枚組ボックス
「THE GIRL FROM DETROIT CITY」がリリースされた。デビュー50周年なんて
いうものだから、今一体幾つなんだよなんて一瞬思ったのだが、やはりデビューが
早かったのね。(笑)

個人的な興味はほとんど70年代で終わっている。『CAN THE CAN』や『DAYTONA
DAMON』でのズンドコ・ドラムに乗って力みながら歌うという印象が強いし、
何よりキュートなルックスとジャンプスーツが醸し出すビジュアル・イメージの威力が
有効なのは若い時期だろうし。

今回は今までほとんど聴いていなかった80年代から現在に至るまでの曲からも
多くが選ばれているので、サディスティックの女王がどのようにショー・ビズの世界を
生き抜いてきたかもわかるようになっている。

ミュージカル・ソングへトライしたり、時代にあわせたハード・ロック寄りの音へ
アプローチしたり。それでも、そこかしこにスージーらしいポップな側面が感じられるのが
組物の中の1曲としての鑑賞に堪えうる出来にはなっている。70年代のヒット曲に
あった勢いを求めるのは酷で無意味なことなのだろう。

アルバム未収録のシングルB面曲やスージーがソロになる前に参加していたバンド、
プレジャー・シーカーズの曲も聴くことが出来る。ある意味目玉になったであろう、
イーグルス・カバー『DESPERADO』でジェフ・ベックのギターを聴くことができる
のも、個人的には嬉しい。

4枚組であるが、ヒット曲が全て網羅されているわけではない。例えば『MAKE ME
SMILE』『ROXY ROLLER』なんてところがオミットされているが、まあそこらは
適当なベスト盤で聴いてね、なんてとこだろう。

4枚のCDには全てスージーの写真が印刷されているのだが、3枚には若いころの
写真が使われていて、4枚目だけは「いい歳」になってからの写真がそれも後姿で
使われているのが笑えたが、逆にジーパン越しにもわかる尻の引き締まり具合を
強調したかったのなら、納得。

全82曲全てにスージーが割と長めのコメントを寄せているので、それを読みながら
聴くのも一興。

コメント (4)
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日本の5割が賛成している

2014-11-12 21:05:50 | THIS SONG

仕事というものは楽しくやれればいいのだが、往々にして疲弊するものだ。
時々、簡単なルーティンワークをこなす機械のような仕事に就けば楽なのに、
なんて阿呆なことを考えないこともないが、面倒だからこそ様々な機微の喜びとか
いうヤツにも出くわして幸福な気分になることもあるのだろう、なんて今更のように
思う。

掲載写真は坂本慎太郎が先日リリースした7インチ『あなたもロボットになれる』。
全ての歌詞を児童合唱団に歌わせて、当の本人は歌っていない。

15,6歳の頃だったか、ちょっと差し障りのある歌詞をロック・バンドのボーカリスト
でなく、子供に歌わせたら世間は驚くだろうな、なんて阿呆なことを考えたことが
あったが、すぐにそれはピンク・フロイドが『ANOTHER BRICK IN THE WALL , PT.2』
で、実践していたことを知り「遅かったか。でも、俺の発想も満更じゃなかったな。」
なんてニヤニヤしたり。

フロイドの曲は歌詞の内容により、いろいろと物議を醸したが今回の坂本の曲も
なかなか皮肉が効いている。これを歌った子供の親は歌詞を見てどう思っただろう。
フロイドと違って教育批判のような大袈裟な内容ではないが、「壁」にしても「ロボット」
にしても、都合よく組み立てられ都合よく動かされることに気づかないことへの警鐘、
或いは組み立て動かす側への批判であるのが何とも面白い。
ロボットになると「楽」だと思う人、既になっていて気付かない人や何の疑念も
抱かない人もいるだろうけど。

7インチのB面は野口五郎カバーで曲は『グッド・ラック』。坂本の愛唱歌との
ことだが、トラックも含めて気持ちの良い流れの曲である。意外なことに78年に
リリースされたこの曲はオリコン・チャートのベスト10に入った最後のシングル。
79年の『真夏の夜の夢』が好きな私なのだが、流石にこれをカバーするのは
ベタかな。(笑)

それにしても。来るか、GOROブームの再燃。来ないか・・・。

危険のランプが点滅している。

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10TH ANNIVERSARY FREEZE-OUT

2014-11-10 00:00:00 | DAY BY DAY

       
       
       
       
       

NOT FOR OTHERS , BUT FOR ME.

      STILL CONTINUES FOR A WHILE . . .
      
     

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VENUS AND MARS ARE ALRIGHT TONIGHT

2014-11-09 00:23:39 | ROCK

   

ポール・マッカートニーのデラックス・エディション・シリーズの第六弾は、75年に
リリースされた「VENUS AND MARS」。ウイングス、いやポールの全キャリアに
おいても、個人的にはベスト5に入る程度に好きな盤であるが、今回はCD2枚と
DVD1枚で「あの値段か。」という不満が先に立ってしまった。

まあ、豪華な装丁の箱に写真満載、おまけも付いていつもの大物感満載であるのだが
やっぱり高いなあと思うのは、初登場音源が少ないということからそう思うのかも
しれない。国内盤はハナから無視。ビートルズ好きの懐を直撃するような価格設定は
上等、来月でる本家本元の紙ジャケで更にありったけ毟り取ってください。(笑)

それでもCDの音質は良かったし、ポールの各種93年版CDを持っていない身と
しては、ほとんど「初登場」のようなものだから、まあいいか。(笑)
ワン・ハンド・クラッピングから音だけ持ってきたのは水増し感があるが、『ROCK
SHOW』のオールド・ヴァージョンは素直に嬉しかったし、DVDで見ることが
できたニューオリンズ訪問の映像やエルストリー・スタジオでのリハーサル映像は
大きな価値があると思う。

なんだ、結局は楽しんでいるじゃないか。(笑)

    LPについていたステッカーや
ポスターも完全復刻してくれたら、もっとよかったのだけどね。

それにしても、ヒプノシス製作のジャケットのセンスは素晴らしいと今でも思う。
もし、この二つの球体のデザインを活かした上記ステッカーのような文字が入った
Tシャツがあれば、即座に買うのだけどね。(笑)

勿論、ヴィーナスとマーズは今夜もご機嫌である。

 

同時に発売された第七弾の「WINGS AT THE SPEED OF SOUND」も購入。
あれ、俺はこの盤を聴いた記憶が無い。(笑)LP棚を見に行くと確かに無い。
何だか冴えないジャケット・デザインだったのと、後追いながら先に聴いた「LONDON
TOWN」が気に入らなかったので、「どうでもいいや。いつかそのうちに。いつでも
買えるし。」と思って今に至ったのかもしれない。ああ・・・・。

よって、『LET 'EM IN』や『SILLY LOVE SONGS』といった馴染みの曲以外は
私にとって「初登場」音源。(笑)ボーナスCDも含めて有り難く拝聴しました。

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STARLESS

2014-11-08 10:37:59 | ROCK

    

もう、出来の悪い中学生が宿題の山を抱えてあたふたしているのと全く同じ状態である。
相方には「ふざけるな。」と怒られるし。(笑)

74年にリリースされたキング・クリムズンの「STARLESS AND BIBLE BLACK」が
CDやらDVDオーディオやらブルーレイオーディオといった様々なフォーマットを
含む27枚組というなんだかお腹いっぱいのボリュームでリリースされた。
今回はタイトルが「STARLESS」だから別物という訳で「同じものばかり買って!」
という叱責に対抗できるかと思ったのだが、当然のように無理であった。
いや、何枚も何時間にもわたって聴いていると、いいかげん呆れてくる気持ちも
わからないでもないが。(笑)因みに今はディスク10を聴いている。

  
  

ブルーレイ・オーディオの特性を活かしきる再生装置を持ち合わせてはいないが、
「RED」「LARKS' TONGUES IN ASPIC」の大箱に収録された映像をまとめて
見ることができるは便利かな程度の有難味は感じている。

今回も数多くのライブ音源が収録されていて、その数は全部で17公演。
そのうち、音質の良い2公演は「THE GREAT DECIEVIER」や「THE NIGHT
WATCH」として題された盤で聴くことができた。「THE NIGHT WATCH」として
リリースされた73年のアムステルダム公演はミックス違いの聴き比べができる。

完全初登場音源が4公演、これまでダウンロード・オンリーで初CD化が4公演。
他にもオーディエンス録音故にボーナス扱いの2公演や、コレクターズ・クラブで
発売されたものもあり、何とも贅沢極まりないセットである。メモラビリアや
ブックレットの充実ぶりも嬉しい。

ディスク11に突入。なんだ、この日のキレ具合は。ブラッフォード、ウェットンは
言うに及ばずクロスも含めてもの凄く手数が多くまるでバンド内戦争(笑)。
今まで聴いたなかで、最も凄い一日かも。

それにしても。「RED」は24枚組、「LARKS' TONGUES IN ASPIC」は15枚組
であった。果たして、「ISLAND」や「LIZARD」の大箱は出るのか?。
ちょっとだけ期待している私がいるのだが、いまここでそれを相方にいう訳には
いかない。わかってくれるかい?。(笑)

コメント (2)
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