HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

CELEBRATION DAY

2012-11-21 17:11:43 | ROCK

2007年12月10日に行われた、レッド・ツェッペリンの一夜限りの再結成
コンサートは、18000枚のコンサートのチケット争奪戦が話題になり、その後は
数多くのブートレグの出現で、一早く当日の一部始終を見聞きした人もいるだろう。

私はといえば割と冷めていて、特に映像も音も見聞きしたいと思わずどちらも
手にしなかった。その2年後のモット・ザ・フープルの時は盛り上がったのだが、
多分これはモットの再結成が初めてであること、ツェッペリンは公に知られる過去2回の
再結成ライブで大した演奏をしなかったことが、両者に対する私のスタンスを分けた
理由ということになろう。

だが、オフィシャルで発売されるとなるとわけが違う。ライブから発売までに5年かかった
理由はどうでもいい。メンバーが映画として映像を仕上げ、CDとしても発売するという
のだから、その日の演奏は素晴らしかったということなのだろう。

事実、演奏は素晴らしかった。ライブ・エイドやアトランティック40周年コンサートの
時とは全く違う、スリリングかつパワフルな演奏である。ロバート・プラントがキーを
下げて歌うなんてのは大した問題ではない。ジミー・ペイジを見ると、彼流の服の着こなしから
ステージでの動き、顔の表情に至るまで、その全てが今回のライブに備えて準備万端で
あったことを物語るし、それはジェイソン・ボーナムを含む他の3人も同じだ。
プラントの歌唱は、個人的にはこれくらいの方が落ち着いて聴いていられてちょうどよい。

セット・リストも申し分ない。たった16曲の中で「アレが聴きたい、コレが無い」を言っても
仕方ない。そんな中、オープニングの『GOOD TIMES BAD TIMES』から間髪入れずに
続く『RAMBLE ON』の流れで軽く脳を揺さぶられる。初めてライブで演奏する『FOR YOUR
LIFE』を聴けたというのも素晴らしいことだ。

あっという間の2時間。メンバーは確かに歳をとったが、私は73年や75年の演奏(ブートレグを
含む)を聴いているのと同じような気分になった。
『NOBODY'S FAULT BUT MINE』ではギター・ソロの前にプラントは「OH JIMMY! 」って
言わないんだ、とか『STAIRWAY TO HEAVEN』では「DOES ANYBODY REMEMBER
LAUGHTER?」って言わなかったな、とか昔のライブを聴いた記憶の断片が蘇り、思わず
自分を笑ってしまった。

今回の商品はセットによってはコンサート当日の映像以外に、12月6日のスタジオ・リハーサルの
映像が付いたものもある。コンサート当日と同じセットを通しで演奏する模様をボーナス扱い
とはいえ、公にしたのだから余程今回のコンサートでの演奏には自信があるといことだろう。

遠目の固定の1カメラでのショットなので、絵的に面白いとは言えないが音声はバッチリなので
これはこれで楽しめる。どこまでマジなのかジョークなのか映像で判別付き兼ねたが、
「モニターが焼けた」「ボヤだ」という声の中、そんな声を全く気にせず『NO QUARTER』の
イントロを弾き始めたジョン・ポール・ジョーンズのクールな姿も、このバンドには大切なもので
あることを改めて思いながら全てを見終えた。

やっぱりレッド・ツェッペリンは凄い。


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2 コメント

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Unknown (たこべい)
2012-11-22 13:05:01
ハリーさんらしくない(笑) 最後の一言に内容の素晴らしさを感じさせますね。
映画館での上映会に行けばよかったと。。
「クロスファイアーハリケーン」もいけそうにありません。
Unknown (ハリー)
2012-11-23 09:40:55
たこべいさん

らしくないですか。(笑)

「在宅」なもんで、私も「現場」で見たかったと思いました。
ペイジ・プラントを武道館で見たことがあるのですが、
当然ながら全くの別物で、ジェイソンの「ワン・バス、
ツイン・ペダル」に不満を持ちつつも、何度も映像を
見返すのでした。

ストーンズもDVD待ち(笑)です。

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