ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

09/06/04 聖イグナチオ教会でお通夜

2009-06-04 23:56:52 | つれづれなるままに

慶応大名誉教授、元上智大教授の正田彬先生が亡くなったことも知らず、お通夜当日の今日の夕方になって参列される方が職場に立ち寄られたことでようやく訃報に接した私。会場は上智大学内のカトリック麹町聖イグナチオ教会ということで、献花から参列する方と急遽ご一緒させていただくことにした。黒いパンツで上は色物のポロシャツだがグレーの上着をはおって参列。

私が研究所に出向になった頃にお世話になった。慶応大から上智大に移られたばかりの頃で、足は杖が必要だったがパイプで煙草を吸われ、ダンディで意気軒昂でいらっしゃった。
東京新聞のお悔やみ記事によると「専門は経済法。消費者の権利を打ち出し、消費者運動の理論的支えになった」とある。
名前からもわかるように正田一族で、美智子皇后のいとこにあたる。それなのに「学生時代に特高に追いかけられて内務省勤務の父を持つ友人宅に逃げ込むと、特高のヤツは手も足も出なかったよ」などと若き日の武勇伝もお聞きしたものだ。
しかしクリスチャンだったとは存じ上げなかった。ご一緒した女性研究員さんから修道尼会の施設を活動の評価のために一緒に回ったという話もお聞きした。

キリスト教式の葬祭儀式は初めて。聖イグナチオ教会のパンテオンのようなドーム型のモダンな大聖堂。現代的なキリスト像の下の祭壇に先生の棺が安置され、参列者が円形に囲む席を埋めつくしていた。オルガンが聖歌を奏でる中を献花の人々の列が続く。「アヴェ・マリア」も流れていた。白いカーネーションを一本ずつ受け取って献花。笑顔の遺影に思わず涙があふれてしまう。お世話になった御礼と安らかにお眠りくださいとお祈りした。棺の前に「皇后陛下」と名札がついた白い菊の盛り花があった。

今日もひとつの時代が過ぎ去っていく年月の移ろいを実感・・・・・・。生きているものはその生を全うするために生きているのだから、私も命ある限りは生きていくしかないなぁとも思う。どこにたどりつけるかはその時のことか・・・・・・。

写真は会場でいただいた「通夜の儀式次第」の表紙のステンドグラスの写真を携帯で撮影したもの。左から「最後の晩餐」「十字架上のキリスト」「復活のキリスト」とある。
(追記)
香典返し、というかお花代返しは「竹茗堂」のお煎茶でした。静岡茶の老舗なんですねぇ。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿