ぴかりんの頭の中味

主に食べ歩きの記録。北海道室蘭市在住。

【本】「気」で観る人体

2006年05月10日 22時36分58秒 | 読書記録2006
「気」で観る人体 経絡とツボのネットワーク, 池上正治, 講談社現代新書 1126, 1992年
・「誰でも気軽にできる!このツボを押せば、あなたも今日からウハウハ健康生活!!」のような内容を期待していたのに、『黄帝内経(こうていだいけい)』をはじめとする中国の古い医学書の解説書といった感じで、個人的には期待外れの内容。「気」が体内を巡る道筋をひたすら追う、その展開が単調なので、"読み物"としてはイマイチ。
・「気」やツボについては、現代科学ではまださっぱり正体不明とのこと。
・「中国は文字の国であり、中国人は記録の人である。黄帝の下臣である蒼頡(そうきつ)が、鳥の足跡をヒントにして漢字を創造した、と神話にはある。」p.15
・「春秋戦国の乱世を生きた孔子は、今日使う意味で、はじめて「気」という言葉を用いた人物である。」p.16
・「「気」の流れるコースが経絡であり、「気」の発するポイントがツボである。」p.24
・「中医学では、体内の重要な組織として、六つの臓(肺・脾・心・腎・心包・肝)、六つの腑(大腸・胃・小腸・膀胱・三焦・胆)があるとする。すなわち六臓六腑である。」p.30
・「ヨーガも気功も、肺の呼吸と、体内に新たに生じるエネルギーの関係に、深く着目していることは事実である。」p.43
・「空腹を感じるのは、胃のなかが空になったからではなく、血液中の糖分(グルコース)が減ったことを脳の細胞が感知するからである。」p.74
・「髄について忘れてならないことは、「脳は髄の海」の一句である。中医学では、脳を独立した臓腑として扱っていない。記憶を主る脳を、髄によって満たされた空間であると考えている。」p.146
・「経絡上にあるツボ、すなわち経穴は、最初の中府から最後のツボである期門まで数えて、合計361個である。」p.206
・「(肝臓について)しかも、驚くほど大量の貯えであり、栄養状態を良好にしている人であれば、ビタミンAで数ヶ月、ビタミンB12で2~4年間は、新たに摂取しなくても問題がないという。」p.212
・「キルリアン写真は、1940年代のソビエトで開発された高電圧写真であるが、「内なる体の光」(オーラ)、すなわち「気」を写すことができる。」p.222
・「「生命は光である」という興味深い研究がある。稲場文男工学博士(東北大学電気通信研究所前所長)の主宰する稲場生物フォトン・プロジェクトの研究である。それによれば、あらゆる生命体は発光しているという。ホタルの光よりはずっと小さいが、生体の組織や細胞は人間の目に感じないほどの微弱な光をだしているという。」p.224 怪しいニオイがプンプンする・・・ リンク先を見ると国家プロジェクトとしてやっていたのですね。その他のプロジェクトもキワ物が多いような・・・そのうち『ドラえもんの開発』とかやりだしそうだ。『ERATO 戦略的創造研究推進事業(総括実施型)及び創造科学技術推進事業』 面白そうなので覚えておこう。
・「気功は精神と肉体を統一する、といえばすこし大げさである。だが少なくとも、両者を有機的に結びつけることは確かである。」p.227
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しょうりょう【渉猟】 広くあちこちをわたり歩いて、さがし求めること。また、広く書物に目を通すこと。「山野を渉猟する」「文献を渉猟する」

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