自動車の社会的費用, 宇沢弘文, 岩波新書(青版)890(B47), 1974年
・自動車の本ではなくて経済学分野の本です。『自動車は人間にとって損か得か』という問題を経済学の観点から考察しているわけですが、なんでこんなことを考えたかというと、当時は自動車による事故や公害の問題が深刻だったという時代背景があったからのようです。 扱っている問題が、膨大な要因が絡まりあっていて、そうすんなりとは答えが出ないであろうことは、素人としても容易に察しがつきますが、その通り、やはりスッキリした答えが書かれているわけではありません。結果よりも問題提起・考察に意義がある、といったところか。
・前半はなんとかついていくも、後半の"経済学語"記述に完全においていかれます → 「・・・さらに、生産要素について、ある用途に対する収穫率より他の用途に対する収穫率の高いときには、ただちにその生産要素の用途を転換することが可能であり、そのためになんら追加的なコストを必要としない、という条件も満たされていなければならない。さきに説明したように、生産要素がマレアブル(malleable)であるということである。この条件が・・・」 こういった記述をすんなり読める(理解できる)人は尊敬します。
・「日本における自動車通行のあり方が、世界のどのような国に比べても、歩行者にとって危険なものとなっているからである。」p.i
・「経済活動にともなって発生する社会的費用を十分に内部化することなく、第三者、とくに低所得者層に大きく負担を転嫁するようなかたちで処理してきたのが、戦後日本経済の高度成長の過程の一つの特徴でもあるということができる。そして、自動車は、まさにそのもっとも象徴的な例であるということができる。」p.iii
・「自動車はじつは、ガン細胞と同じように、経済社会自体をもやがては破壊する性格をもっていたが、人々がこのことに気付くまでにすでにかなりの期間が経過してしまっていた。」p.28
・「他の交通手段に比較して、自動車の場合、安い価格で当時者は快適なサーヴィスを得ることができたということが、自動車がこのように普及してきたもっとも大きな要因だったのである。」p.29
・「現在のような自動車が発明されたのは比較的新しく、19世紀の終わりごろである。とくに、ガソリンを燃料とする自動車の開発は、1885年、ドイツのカール・ベンツとゴットリープ・ダイムラーの二人によっておこなわれたといわれる。」p.34 へぇ~~。そのまんま~。
・「この横断歩道橋ほど日本の社会の貧困、俗悪さ、非人間性を象徴したものはないであろう。自動車を効率的に通行させるということを主な目的として街路の設計がおこなわれ、歩行者が自由に安全に歩くことができるということはまったく無視されている。」p.62
・「日本における自動車通行のもっとも特徴的な点を一言にしていえば、歩行者のために存在していた道路に、歩行者の権利を侵害するようなかたちで自動車の通行が許されているという点にある。」p.67
・「この社会的費用の概念をどのように考えれば、理論的にも計測可能で、しかも、望ましい都市構造を設計するときに有用な尺度となりうるであろうか。」p.99
・「これに反して、一般均衡理論の経済的前提条件に光を当て、現実の市場経済の制度的な要因を抽象して理論化しようという試みは、ほとんどなされてこなかったといってよい。」p.112
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?インセンティブ 刺激。誘因。動機。
?しゃしょう【捨象】 事物全体の表象から、一つまたはいくつかの特色を分けて取り出す抽象を行う場合に、それ以外の特色を捨て去ること。また、概念について抽象する場合、抽象すべき特性以外の特性を捨て去ること。抽象作用の否定的側面。
・自動車の本ではなくて経済学分野の本です。『自動車は人間にとって損か得か』という問題を経済学の観点から考察しているわけですが、なんでこんなことを考えたかというと、当時は自動車による事故や公害の問題が深刻だったという時代背景があったからのようです。 扱っている問題が、膨大な要因が絡まりあっていて、そうすんなりとは答えが出ないであろうことは、素人としても容易に察しがつきますが、その通り、やはりスッキリした答えが書かれているわけではありません。結果よりも問題提起・考察に意義がある、といったところか。
・前半はなんとかついていくも、後半の"経済学語"記述に完全においていかれます → 「・・・さらに、生産要素について、ある用途に対する収穫率より他の用途に対する収穫率の高いときには、ただちにその生産要素の用途を転換することが可能であり、そのためになんら追加的なコストを必要としない、という条件も満たされていなければならない。さきに説明したように、生産要素がマレアブル(malleable)であるということである。この条件が・・・」 こういった記述をすんなり読める(理解できる)人は尊敬します。
・「日本における自動車通行のあり方が、世界のどのような国に比べても、歩行者にとって危険なものとなっているからである。」p.i
・「経済活動にともなって発生する社会的費用を十分に内部化することなく、第三者、とくに低所得者層に大きく負担を転嫁するようなかたちで処理してきたのが、戦後日本経済の高度成長の過程の一つの特徴でもあるということができる。そして、自動車は、まさにそのもっとも象徴的な例であるということができる。」p.iii
・「自動車はじつは、ガン細胞と同じように、経済社会自体をもやがては破壊する性格をもっていたが、人々がこのことに気付くまでにすでにかなりの期間が経過してしまっていた。」p.28
・「他の交通手段に比較して、自動車の場合、安い価格で当時者は快適なサーヴィスを得ることができたということが、自動車がこのように普及してきたもっとも大きな要因だったのである。」p.29
・「現在のような自動車が発明されたのは比較的新しく、19世紀の終わりごろである。とくに、ガソリンを燃料とする自動車の開発は、1885年、ドイツのカール・ベンツとゴットリープ・ダイムラーの二人によっておこなわれたといわれる。」p.34 へぇ~~。そのまんま~。
・「この横断歩道橋ほど日本の社会の貧困、俗悪さ、非人間性を象徴したものはないであろう。自動車を効率的に通行させるということを主な目的として街路の設計がおこなわれ、歩行者が自由に安全に歩くことができるということはまったく無視されている。」p.62
・「日本における自動車通行のもっとも特徴的な点を一言にしていえば、歩行者のために存在していた道路に、歩行者の権利を侵害するようなかたちで自動車の通行が許されているという点にある。」p.67
・「この社会的費用の概念をどのように考えれば、理論的にも計測可能で、しかも、望ましい都市構造を設計するときに有用な尺度となりうるであろうか。」p.99
・「これに反して、一般均衡理論の経済的前提条件に光を当て、現実の市場経済の制度的な要因を抽象して理論化しようという試みは、ほとんどなされてこなかったといってよい。」p.112
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?インセンティブ 刺激。誘因。動機。
?しゃしょう【捨象】 事物全体の表象から、一つまたはいくつかの特色を分けて取り出す抽象を行う場合に、それ以外の特色を捨て去ること。また、概念について抽象する場合、抽象すべき特性以外の特性を捨て去ること。抽象作用の否定的側面。
インテグラは自動動物門日本車綱ホンダ目スポーツ科の自動車。主に国道36号線に生息している。ホンダスポーツタイプ特有の心強い立ち上がりを生かし無辜なる草食獣を追い詰め、捕食する。
赤い彗星(あかいすいせい)の異名を得、その名は連邦軍の末端兵士にまで轟き恐怖の存在となるというのは何の話だ,,,
三枚たまると温泉ご招待??なんて。