夏の思い出

2017-08-06 12:31:19 | Weblog
この季節、広島、長崎の記憶はまだ多くの人々が忘れてはいない。しかし、この間、下総中山の法華経寺に行ったとき以前は沿道にあってすぐに目についた亡父の幼友達だった戦死者の方の墓がきれいに片付けられて跡形もなかった。


代が替わってもはや戦死者を直接知らない方がほかの場所に移転させたのだろう。でも、子供の時から、ここを父と一緒に通るといつも父が思い出をはなしてきかせてくれていたから、死者の思い出は代を超えてまだ私の中でも生きている。


誰かその人を覚えている人が居る限り、その人は死なないのだと聞いたことがある。いたずら小僧時代の父やその幼馴染たち、代々法華経寺の門前で生きていた先祖たち、時は流れて、時代は変わるけれど、あの人たちの思い出はいつまでも生きているのだと思う。


広島、長崎のように誰にでも思い出してもらえることもない、多くの戦死者たち、生き延びて日本を立て直して老いて死んでいった多くの人々、みんなみんな忘れてはいけない人々なのだ。