真田丸-16

2016-04-24 20:14:31 | Weblog
今日のタイトルは「表裏」表と裏だ。これまでの話でも見てきたように戦国時代の地方豪族の真田家の生き残り作戦のために、一族の頭領の真田昌幸は二人の息子とともに様々な戦略を立ててきた。今、次男の信繁は上杉の人質となったのがきっかけで、信州の片田舎から大阪の、それも時の権力者となっている秀吉の下で、なんと秀吉に直接仕える家臣となっている。

今の信繁の立場はそれこそ微妙なものだった。今日の話の最後のほうで茶々に仕える高位のお局が、茶々が知り合いの死を悲しむ様子がないのは、あの方は悲しむのをやめてしまったのだと語る場面があったが、それはそのはずで、茶々の父も母も信長と秀吉に殺されたのも同然なのに今、秀吉の下で秀吉の寵愛を受けているという複雑な立場なのだ。その茶々に対する秀吉の執心を知りながら、茶々からの好意を受けることは今の信繁の職の前任者の運命の二の舞になりかねない危険なものでもあるのだ。

しかも信繁と秀吉との間に立っているなんというかフィクサーのような石田三成の存在もある。家康の動きにもどう対処していけばよいのか、今風に言うと地元にいる父や兄も守らねばならないし、今の信繁の立場は非常に大変だ。

といったところで本日はおしまい。あとはまた来週のお楽しみ。

と、ここで〆るつもりだったのだが、もしかして日本史の戦国時代の話に詳しくない方もいらっしゃるといけないのでもう少し追加しますね。茶々,後の淀君の母、お市の方は信長の妹で絶世の美女だったとか。実は秀吉もそのお市の方に心惹かれていたから母に似た娘の茶々を自分のものにしたかったといわれている。その茶々が自分以外の家臣に関心を向けていれば人の情として焼きもちを焼くのは当然で、今日の話の出だしの信繁が秀吉の家来に取り立てられた原因の一つの前任者の死は、秀吉の意をくんだ清正が殺してしまったというわけだ。

三成は三成で千利休を追い落とすことを考えているし、ここには表面に見えていない話があるのだ。