エリカさんと一緒に転校です!
ガールズ&パンツァーのSSでタイトルから察せられるように、
「もしも逸見エリカと共に大洗に転校したら?」そんなIFを主題としたSSです。
1話1話の字数はスマホや携帯で移動時間中に読む程度の長さしかありませんが、
「エリカと一緒に転校」という発想は新しく、今後の展開に期待。
「なら、私も行くわ。」
まるで当然のように、そう言った。
「な、なんで?エリカさんは私と違って才能あるし、
私のために戦車道を辞める必要なんかないんだよ!」
こんなところでエリカさんに迷惑はかけられない。
そう思って咄嗟に出た言葉だったのだが。
「あのねぇ?私と違って、ですって?
あなたこそ戦車道の才能の塊じゃない。
もちろん、誰より努力してることも知ってるけど。
あなたの戦車道は黒森峰に合わなかった、それだけよ。」
それに、と付け足して。
「戦車道、飽きたわ。
なんで花の女子高生が鉄くさい戦車に乗って香水じゃなくて火薬の匂いプンプンさせないといけないのよ。
あーやだやだ。このまま黒森峰に残ってたら戦車道辞められないし、なら戦車道がないところに行っちゃうのが手っ取り早いじゃない。」
嘘だ。
すぐわかった。
エリカさんは私のために嘘をついている。
戦車道に飽きたわけがない。
あれほど熱心に取り組んでいた生徒を、私は知らない。
「ダメだよ、エリカさん。
エリカさんはこれからもっと強くなれる。
私のためにその道を捨てちゃーーー」
「だから!私はね!戦車道を続けるより、
あなたと一緒にいたいって言ってるの!!!!」
「あーーーーーーー。」
「理屈じゃないのよ。
あなたがいないと寂しいの。
ほかの誰でもない、私は、西住みほと、もっと一緒にいたいの。」
それが、友達でしょ?
そう言って、エリカさんは笑った。また、泣いてしまった。
それから少しして、二人の生徒が黒森峰の学園艦を降りた。
戦車道を捨てたはずのその道が。
さらなる戦いの日々に続いていると知るのは、また少し先の話。
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