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竜馬の手紙に「親鸞聖人」  福山雅治演じる龍馬伝が人気★ 親鸞会講師のブログ

2010-04-09 | その他

こんにちは、親鸞会講師の筬島です。


福山雅治が龍馬を演じる大河ドラマ「龍馬伝」が人気のようですね。


『世に生を得るは事を成すにあり』
「世の中の 人は何とも 言わば言え わが成すことは 我のみぞ知る。」
                    (坂本竜馬) 

との志に惹かれるのでしょう。

日常で、せせこましい文句を、言ったり聞いたりするのがいかに
バカらしいか、高い志を持てばよくわかりますよね。


その竜馬が 文久三年(1863)6月29日、姉、坂本乙女宛てに
書いた手紙
の中に

「日本を今一度 洗濯したい」


という有名な言葉が出てきます。

原文では

「日本を今一度せんたくいたし申候」


と書かれてますね。


さて、この手紙を読み進めていきますと、

姉が「坊主になって山の奥へでも入りたい」と前回愚痴を
こぼしたことに対しての返事が面白おかしく書かれています。

そして、ここに親鸞聖人のお名前が出てくるのですね。

その部分を見てみますと。

「僧侶となって、歩けば、無銭旅行で日本中いけますよ」

と、いたずらっ子のように語り、宿では

「親鸞聖人のお話をすれば」喜んでただで泊めてもらえますよ。

と書いています。


※原文

○先日下され候御文の内にぼうずになり、山のおくへでもはいりたしと
 の事聞へ、ハイハイエヘンおもしろき事兼て思い付おり申候。

 今時は四方そうぞしく候得ども、其ぼうずになり大極のくされくされ
 たるけさごろもをかたにかけ、諸国あんぎゃにでかけ候得ば、西は
 ながさきより東はまつまえよリエゾまでもなんでもなく、道中銀は
 一文も用意におよばず。

 おもしろやおもしろや、おかしやおかしや。

 これはとまるやどの事にて候。ほうだんのような事も
 しんらんしょうにんのありがたきおはなしなどする也


この部分は司馬遼太郎「竜馬がゆく」にも出てきますね。

冗談として語っているところではありますが、


・親鸞「聖人」と、ちゃんと敬称で書かれてあること、

・たくさんの仏法者がいる中で、唯一名前を出しているのは親鸞聖人だけであること

(不謹慎ではあるけれど)宿賃もただにしてもらえるほど親鸞聖人の教えはありがたいと語っていること


は、なんとのう、ほほえましくもあり、意外でもあり、興味深く読みました。


■参考記事

親鸞聖人への熱烈な賛辞


絶賛される親鸞聖人(夏目漱石)浄土真宗親鸞会講師のブログ - 親鸞会-講師が発信する仏教から見た最新ニュース(グーグーパンダ)

親鸞会.NET » 歎異抄に魅せられた人々

絶賛される仏教(アインシュタイン)浄土真宗親鸞会講師のブログ - 親鸞会-講師が発信する仏教から見た最新ニュース(グーグーパンダ)



 


・原文の全文もあげておきます。


坂本乙女宛 文久三年(1863)6月29日

この文は極大事の事ばかりにて、
けしてべちやべちやシヤベクリには、
ホヽヲホヽヲいややの、
けして見せられるぞえ。

六月廿日あまりいくかゝきょうのひは忘れたり。
一筆さしあげ申候。

先日杉の方より御書拝見仕候。ありがたし。
私事も、此せつはよほどめをいだし、一大藩によくよく心中を見込てたのみにせられ、今何事かでき候得ば、二三百人ばかりは私し預候得ば人数きまゝにつかい申侯よう相成、金子などは少し入ようなれば、十、廿両の事は誠に心やすくでき申候。

然に誠になげくべきことはながとの国に軍初り、後月より六度の戦に日本甚利すくなく、あきれはてたる事は、其長州でたゝかいたる船を江戸でしふくいたし又長州でたゝかい申候。

是皆姦吏の夷人と内通いたし侯ものにて候。
右の姦吏などはよほど勢もこれあり、大勢にて侯へども、龍馬二三家の大名とやくそくをかたくし、同志をつのり、朝廷より先づ神州をたもつの大本をたて、それより江戸の同志、はたもと大名其余段々と心を合せ、右申所の姦吏を一事に軍いたし打殺、日本を今一度せんたくいたし申候事にいたすべくとの神願にて候。

此思付を大藩にもすこむる同意して、使者を内々下さる事両度。
然に龍馬すこしもつかえをもとめず。
実に天下に人ぶつのなき事これを以てしるべく、なげくべし。

○先日下され候御文の内にぼうずになり、山のおくへでもはいりたしとの事聞へ、ハイハイエヘンおもしろき事兼て思い付おり申候。

今時は四方そうぞしく候得ども、其ぼうずになり大極のくされくされたるけさごろもをかたにかけ、諸国あんぎゃにでかけ候得ば、西はながさきより東はまつまえよリエゾまでもなんでもなく、道中銀は一文も用意におよばず。

それをやろうと思えば先つねのシンゴンしゅうのよむかんおんきょう、イッコウしゅうのよむあみだきょう、これはちとふしがありてむかしけれど、どこの国ももんとがはやり申候あいだ、ぜひよまねばいかんぞよ。

おもしろやおもしろや、おかしやおかしや。

それよりつねにあまのよむきょう一部、それでしんごんの所へいけばLんごんのきょう、いっこうしゅうへいけばいっこうしゅうのきょうをよみ これはとまるやどの事にて候。ほうだんのような事もしんらんしょうにんのありがたきおはなしなどする也  いたし、まちを。ひる。おうらい。すればきょうよみよみゆけば、ぜには十分とれるなり。

これをぜひやれば。しっかり。おもしろかろうと思い申候。

なんのうきよは三文五厘よ。
ぶんと。へのなる。ほど。やって見よ。
死だら野べのこつは白石 チヽリヤ チリチリ
此事は必必一人りでおもい立事のけして相ならず候。
一人りでいたりやこそ 龍ははやしぬるやらしれんきにすぐにとりつく。
それはそれはおそーしいめを見るぞよ。
これをやろうと思えばよく人の心を見さだめなくてはいかん。
おまえもまだわかすぎるかと思うよ。

又けしてきりょうのよき人をつれになりたりいたしたればならぬ事なり。
ごつごついたしたるごうじょうばんばのつよばんばでなければいかん。
たんほう。おば。さんえぶくろの。内にいれ、二人か三人かででかけ万々一の時は、グワンとやいてとうぞくの金玉までひきたくり申候。

○私しをけしてながくあるものとおぼしめしはやたいにて候 然に人並のように中々めったに死なうぞ死なうぞ。

私が死日は天下大変にて生ておりてもやくにたゝず、おろんともたゝぬようにならねば、中々こすいいやなやつで死はせぬ。

然に土佐のいもほりともなんともいわれぬ、いそうろうに生て一人の力で天下うごかすべきは、是又天よりする事なり。

こう申てもけしてけしてつけあがりはせず、ますますすみこうて、どろの中のすゞめがいのように、常につちをはなのさきへつけ、すなをあたまへかぶりおり申候。御安心なされかし。
穴かしこや。

弟 直陰
大姉 足下

今日は後でうけたまわれば六月廿九日のよし、天下第一おおあらくれ先生を初めたてまつり、きくめ石の御君にもよろしく、むばにもすこしきくめいしの下女 とくますやへいておりたにしざいごのこんやのむすめ にもよろしく、そして平井の収次郎は誠に じゅうもんじ力 むごいむごい。
いもうとおかおがなげきいかばかりか、ひとふで私のようすなど咄してきかしたい。まだに少しはきづかいもする。

かしこ。

しもまちのまめぞうも、もうこわれはせんかえ
けんごなりや、なおおかしい。


※参考「龍馬の手紙」(宮地佐一郎)

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