日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 



著者は、ニューズウィーク国際版の編集長ファリード・ザカリア氏。

地球規模の権力のシフトが始まり、「非西洋」と「西洋」が混じり合っていき「アメリカ以外のすべての国」が少しずつ台頭してくるという主張は理解しやすい。
特にそこをフォーカスして書いてあるわけではないが、世界の「フラット」の進行と経済面から考えるとわかりやすい。

前半の章を上記のような趣旨で、第4章中国、第5章インドを追い、最後はアメリカが自らグローバル化できるか没落するのかを論ずる。

予想どおり、辛辣に論じているのがアメリカの政治。
<アメリカ一般大衆の疑念の火に油を注いでいるのは、無責任な米国内の政治文化だ。
<ワシントンでは、新しい世界に対応する新しい考え方が、痛ましいほど欠落している。
<(中略)
<ブッシュやチェイニーやラムズフェルドや共和党議員たちは勇ましい大言壮語を繰り返し
<海外から嫌悪されることを誇りにさえ思っていた。

日本より先をいっているアメリカでさえこう書かれてしまう現状である。
この反動が、初の黒人大統領オバマを誕生させたと考えてほぼ良いように思う。
先日オバマ大統領のプラハで行った、世界特にイスラム社会に向けて、より踏み込んだ発言を行った演説は「これから」を期待させるもので勇気づけられた。

最後に蛇足。
ということで、サブプライムという大問題を引き起こした状況の中、タイムリーに読むに値する本だと思うが、2008年12月に出版されたばかりの本であるにもかかわらず、訳者あとがきが2004年11月となっている。
単なる誤植なのだと思いたいが、一気にシラケかねない。

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