前回のPART 1で、ジョブズの偉業を振り返ってきた。
おわかりいただけたとは思うが、簡単にサマライズ。
1.2001年 9月の携帯音楽プレイヤーiPod発売が、革命の始まり。
それはハードディスク・プレーヤーのRe innovationだった。
2.その革命を発展させたのは、実はユーザー・インタフェイス。
iPodのその進化を並べてみれば、それは手に取るようにわかる。
スクロールホイール → タッチホイール → クリックホイール → マルチタッチディスプレイ(i-phone、touch)
この革命の歴史は、Macから始まり、継続してきた「ユーザー・インタフェイス」があくまでも「核」なのだ。
この1、.2への言及が全くないスティーブ・ジョブズについての記事が多すぎることが、このアップの発端になっている。
さて、さらにPART 2。
ということで、今日は違う角度から。
前回はハード面での話だったが、今日はソフト面。
そう、iPod発売に先駆け、ジョブズが収益を度外視して、仕掛けたiTunes。
まずざらっと時系列に並べてみる。
2001年 1月 iTunes初版発表
2003年 4月 iTunes Music Store発表 価格は一律1曲99セント。開始後1週間足らずで100万曲を販売。
2003年 9月 iTunes Music Storeの販売1000万曲突破。
2003年 10月 Windows版iTunes発表
2003年 12月 iTunes Music Storeの販売2500万曲突破。
2004年 7月 iTunes Music Storeの販売1億曲を突破
2005年 6月 iTunes 4.9が発表され、ポッドキャストに対応
2005年 8月 iTunes Music Store in Japanが販売を開始 価格は1曲150円~200円。4日間で100万曲の販売を達成。
2005年 10月 iTunes 6発表。ジャケット写真を選ぶ感覚で、閲覧できて即聴けるシステムが初搭載
(以降は省略)
ここでのポイントは、ハードに先駆け、必ずソフトで「ユーザー・インタフェイス」の次の手を打ってきていること。
例えば、
1.2001年 1月 iTunes初版発表 → 2001年 10月 iPod発表
2.2005年 10月 iTunes 6発表。ジャケット閲覧機能を初搭載(写真) → 2007年 1月 iPhone発表
「音楽をいかに楽しく聴くか」から感性的に発想されたマルチタッチディスプレイ。
これが次の「ユーザー・インタフェイス」として発展し、現在に至っている。
またこれがiPod、iPhoneだけでなく、Mac側にもフィードバックされMagic MouseとかTouch Padとか、O.S. Lionになっているところもポイント。
こうして振り返ってみることで、ショブズの「2000年以降の偉業を振り返る」という大仰なテーマ設定にもご納得いただけただろうか。
説得力は十分にあったと思うが、いかが?
最後にもう一度、この言葉を言わせていただきたい。
スティーブン、あなたのおかげでよりエキサイティングな20世紀末~21世紀冒頭10年を過ごせたよ。
本当にありがとう。
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