鮎川鉱山 蛍石生産量49トン 生産年1943~1945
以前、地元のお爺に聞き込んだ際に、「坑口は谷の左岸側の中腹に開いとったぞ。」と教わった。
大先輩にもピンポイントの記憶は無いが、採集された事実や産状を教わった。
寝不足と酒とで身体が動きにくいが、この時期を逃すとこの地はヒルだらけになってしまう。
ムチ打って鈴鹿方向へ。
まず尾根を行き標高を稼ぐ。
杣道は無く、薄い獣道を伝い降りて入渓。
前回に探索を辞めた辺りからまず上流側へ。
大水で山肌は多々崩れ、谷は倒木で埋まる。
歩き進むにつれ、流れる汗から昨夜のアルコールが揮発されてゆくようだ。
手は木の根を掴み、足はスパイクを効かせ、頭で地形を組み立て、
「鉱山跡を探す」一点のみに集中する。
しがらみも銭も、嘘も本当も裏切りも、この時ばかりは意識の彼方だ。
斜面を上り下りしつつ予想範囲の上限まで進む。
坑口は見つからないが、春の柔らかい風が心地良く焦りを感じない。
休憩の後、山腹に沿って下り、入渓ポイントから下流を探す。
しばらく進むと、怪しい場所が視界に入る。
登ると有った。鮎河鉱山だ。
お爺の話とは矛盾する位置に坑口は有った。
数十年前の記憶とは曖昧なものだと思いながら、坑道へ。
UVを照らしながら進み、入り組んだ突き当たりを叩く。
ノジュール状の蛍石がボコっと出てくる。
一つ二つ満足のいくものを採集出来たので、欲張らずに穴を出る。
お前美しいな。 一緒に帰ろよ。
以前、地元のお爺に聞き込んだ際に、「坑口は谷の左岸側の中腹に開いとったぞ。」と教わった。
大先輩にもピンポイントの記憶は無いが、採集された事実や産状を教わった。
寝不足と酒とで身体が動きにくいが、この時期を逃すとこの地はヒルだらけになってしまう。
ムチ打って鈴鹿方向へ。
まず尾根を行き標高を稼ぐ。
杣道は無く、薄い獣道を伝い降りて入渓。
前回に探索を辞めた辺りからまず上流側へ。
大水で山肌は多々崩れ、谷は倒木で埋まる。
歩き進むにつれ、流れる汗から昨夜のアルコールが揮発されてゆくようだ。
手は木の根を掴み、足はスパイクを効かせ、頭で地形を組み立て、
「鉱山跡を探す」一点のみに集中する。
しがらみも銭も、嘘も本当も裏切りも、この時ばかりは意識の彼方だ。
斜面を上り下りしつつ予想範囲の上限まで進む。
坑口は見つからないが、春の柔らかい風が心地良く焦りを感じない。
休憩の後、山腹に沿って下り、入渓ポイントから下流を探す。
しばらく進むと、怪しい場所が視界に入る。
登ると有った。鮎河鉱山だ。
お爺の話とは矛盾する位置に坑口は有った。
数十年前の記憶とは曖昧なものだと思いながら、坑道へ。
UVを照らしながら進み、入り組んだ突き当たりを叩く。
ノジュール状の蛍石がボコっと出てくる。
一つ二つ満足のいくものを採集出来たので、欲張らずに穴を出る。
お前美しいな。 一緒に帰ろよ。