クェンティン・L・クック長老の横顔

5月24、25日、クック長老（十二使徒）も来日し、東京で集会が開かれる。彼の横顔を一部紹介したい。

1940年9月、ユタ州ローガンで生まれたクック長老（Quentin LaMar Cook）は教会初期の指導者、ヒーバー・C・キンボールの子孫で、英国で伝道した時ジェフリー・R・ホランド長老と同僚であった。マリオン・D・ハンクスが伝道部長。

教育はユタ州立大学(Utah State University)卒で、スタンフォード大学法学院を卒業している。住まいをカリフォルニア州に移し、27年間企業弁護士（代理人）を勤めた。その間、サンフランシスコ湾地区で活躍し、加州保健機構の執行役員などの要職についた。また、14年間、市弁護士をボランティアで引き受けている。

シェリー・デュー*がクック長老夫妻に行ったインタビューを見て、次のような点が印象に残った。それは、写真や活字ではなかなかその人物の姿や人柄が生き生きと迫ってこないが、優れたインタビューはそれを描いて見せるということである。一つ彼の逸話を紹介すると、カリフォルニアでステーク会長をしていた時、ある地区では５つの言語を話すユニット（スペイン語のワード、中国語のワードなど）があって、多様性に富んでいた。会員たちは貧しくても、ひたむきに信仰を実践しその姿に豊かさを感じた、多様性を尊重したいと語った。

また、当時エイズが蔓延していてステークで17人が罹患し、まだ治療法が見つかっていなかった時代で結局全員死亡したが、その間監督たちが懸命に協力し合い世話をする姿を目の当たりにして、胸を打たれたと涙を浮かべて語られた。自らの性について感性が異なり、違った生き方を選んだ人をも家族の一員として愛し続け、彼らに手を差し伸べるべきであって、決して追い出すようなことをしてはならない。末日聖徒はこのような存在に対して深い同情をいだくという点で最前線に立つべきである、と涙ぐみながら強調する様子に私は胸を打たれた。

私はクック長老の応対に、明快で感情移入(compassion)と活力に富む教会指導者という印象を受け、個人的に共感し、敬意と親しみを覚えることができた。

*シェリー・デュー(Sheri Dew)、デゼレト出版社のCEO, 1997-2002年扶助協会中央会長会で副会長。独身でこの地位に召された最初の女性。辣腕で知られる。

Source: http://www.mormonchannel.org/conversations/27?v=904402376001