釋守成の転居物語(旧タイトル・GONTAの東京散歩)

またまた転居を目論んでいます。
5年間で5回の転居。
6回目の転居の経緯を書いていきます。

初天神・鷽替え神事

2013年01月25日 18時49分19秒 | 季節
今日、1月25日は初天神です。

天神様・菅原道真は、誕生日が6月25日、左遷の詔が出されたのが1月25日、亡くなったのが2月25日と25日に縁の深い方です。
ですから各地にある天満宮や天神社は25日が縁日になっています。
そしてその年最初の25日を初天神といいます。

初天神というと落語を思い浮かべる方も多いと思います。
子供が父親に初天神に連れて行ってもらう情景を面白く描いた落語です。
この話はもともと上方落語だそうで、大正期に江戸にもたらされたようです。
最後の場面が凧揚げというのも正月らしい話です。

さて、初天神、東京では初天神よりも鷽替えの方が通りがいいかもしれません。
特に亀戸天神社の鷽替えは毎年たくさんの人で賑わいます。

今日もたくさんの人が行列を作って鷽の木彫りを買い求めていました。
これを毎年大きい物に変えていくそうです。



2010年の画像ですけど、結構値段しますね。

そして最初の画像のように古いのは奉納するのです。

もともとは一年間の「ウソ」を「誠」に変えるとか、一年の悪を「ウソ」にする行事とのことです。
道真公が、左遷先の太宰府で、正月7日に蜂が襲来し人々を困らせたところ、どこからともなく鷽が飛来して蜂を食べ尽くした故事に由来しているそうです。
ほかにも鷽の冠が學の冠と同じだから「ウソ」が選ばれたとかいろいろ説はあるようです。
ですから今でも、太宰府天満宮では1月7日に行われているようです。

ご存知のように1月7日は七草粥、「唐土の鳥が渡らぬ先に・・・・・・」という七草を刻む歌との関連性がもしかしてあるかもしれません。
害虫、害鳥駆除の日が1月7日なのかもしれませんね。

それが多くの場合、1月7日ではなく、初天神の日に行われるようになったようです。
(亀戸は初天神の25日と前日の24日)

ところが天満宮や天神社ならどこでも鷽替え神事あるのではないようです。
京都の北野天満宮では、初天神のみで鷽替えはありません。
東京の湯島天満宮(湯島天神)では、鷽の木彫りの授与のみのようです。

そして、本来の鷽替え神事は、亀戸天神者のような大きいのに替えるのではなく、神社からいただいた木彫りの鷽を、近くにいるほかの参詣者と交換するようです。
まるで、パーティーでクリスマスプレゼントを交換するように。

大阪の道明寺天満宮では、「鷽」の入った袋を高く上げ、「替えましょう、替えましょう」といいながら交換するのだそうです。
最後に合図の太鼓がなったら袋の中を見て確認するということです。
なぜ確認するかというと、その木の鷽の底には「金」「銀」「木」と書かれているものがあり、それは当たりで、純金、純銀、三寸の木製の「鷽」と交換してくれるそうです。
本当にクリスマスパティーで音楽終了で各自確認のような話ですね。

太宰府でもそれぞれの鷽を交換し合うようです。
本来の姿はこちらの方なのではないでしょうか?
他人の嘘(鷽)は自分にとっては誠かもしれませんものね。



亀戸の本殿の前にあった巨大な「鷽」

亀戸では鷽がどんどん大きくなるなんってことはないでしょうね。
どちらにしても、言葉遊び的な楽しい行事です。

ぜひ一度、道明寺に行って鷽替えしてみたい権太でした。
コメント
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