あえて「話しかけない接客」・・・これも「おもてなし」の一つ！？

買い物へ行ったときに、その店の店員さんに付きまとわれるのは窮屈ですよね。

何か質問があれば・・・こちらから声をかけて聞くのに・・・放っておいてほしい・・・

と思うことは誰しもが経験してるんではないのでしょうか。


ただ、最近の店舗では以前ほど付きまとう感じはしなくなってる気がしませんか！？

店側も結構接客には苦労してるんですよね・・・

若いころ私も店をやってた経験がありますから、この声掛けのタイミングに悩みました・・・

出来るだけお客様に自由に見て頂くことを基本に接してた記憶があります。


近年では、お客様にアンケートを取ったりして、

どのような接客方が良いのかが、かなり検討され且つ導入されてきているようですね。

これも「おもてなし」の心得の一つなのでしょうか。


今朝は細菌の接客に関する記事を転載してみようと思います。

～以下、8月8日読売新聞朝刊より抜粋～

「あえて」話しかけない接客

　「話しかけない接客」を取り入れる衣料品店は美容院などが登場している。丁寧な言葉遣いや声かけはサービスの基本とされているが、最近は「おもてなし」の形が少しずつ変わってきているようだ。

(山村翠)

衣料品店や美容院 導入

　横浜市の会社員女性(33)は衣料品を買う時、もっぱらネット通販を利用する。店員に話しかけられるのが嫌だからだ。「『買わないといけない』というプレッシャーを感じる」と苦笑する。
　店員からの声かけが苦手という人は少なくない。ニュースサイト「しらべぇ」が2015年2月、全国の男女1500人を対象に行ったアンケートでは、「服を買う時、そっとしておいてほしいと感じたことがある」という設問に「はい」と答えた人は8割を超えた。

　こうした中、セレクトショップ「アーバンリサーチ」(本社・大阪)は今年5月、手に持つと｢声かけ不要｣の意思表示になる店内用ショッピングバッグを導入した。東京、名古屋、大阪などの計23店に置いている。きっかけは、客に行ったアンケート。「放っておいてほしい」「(店員に)声をかけられると緊張する」といった意見があった。
　広報担当の清水樹ニ也じゅにやさんは「年配の女性から『久しぶりに娘とゆっくり買い物ができた』といった声が寄せられるなど好評です」と話す。店側としても店員を必要とする客に集中して対応できるメリットがある。

　あえて話しかけない接客は美容院でも。東京都目黒区の「ｋｉｓａｉ　ＢＵＺＺ(キサイバズ)」では、1年ほど前から来店時に名前や住所を記入するカードに、「物静かな美容師に担当してもらいたい」「ヘアスタイル以外の話はしたくない」といった項目を設け、選んでもらっている。マネージャーの小菅修平さんによると半数が「話したくない」を選ぶという。

　美容院の検索予約サイト「ホットペッパービューティー」でも、予約の際に「楽しく話したい」「静かに過ごしたい」が選べる。サイトを運営する「リクルートライフスタイル」によると、7年前は「静かに過ごしたい」を選択する人は約15%だったが現在は約40%に増えた。
　ファッションや美容関連以外では、京都市の「都タクシー」が今年3月から約4か月間、運転手が車内での声かけを抑制するタクシー10台を試験的に導入した。

　こうしたサービスの登場について、茨城大教授の加藤篤志さん(社会学)は「コンビニエンスストアやファストファッション店の利用が日常化し、店員とほぼ話さず買い物するスタイルが定着した。従来は話をしていた分野にもそれが広がっているのでは」と話す。

　　　　スマホで情報収集

　博報堂買い物研究所の上席研究員山本泰二さんはスマートフォンの普及を原因に挙げる。「スマホで商品情報の収集が容易になり、店員の助言を必要としない人が増えた。さらに、美容師やタクシー運転手と会話を楽しんでいた『手持無沙汰』の時間が、今はスマホを操作しながらの『自分の時間』になっている」と分析している。