雑記帳

生存報告

「虫の味」(篠永哲・林晃史)

2005-02-13 23:05:21 | 感想文あれこれ
「自らを実験台とした2人の研究者が、様々な虫について、食べるときの注意、調理法、食味、食後の体調など軽妙な文章で綴る、食虫入門書」(紹介文より)

…イナゴって、美味しいのかもしれない。と思いました。トンボとかハエとか、ゴキブリ、ミノムシなどと並んでいると「イナゴ」が普通の食べ物に見えてくる。文中にもイナゴの食味と比較しての言及が何度か出てくる。やっぱりイナゴ・蜂の子はメジャーなだけあって美味しいらしい。

以前住んでいた山梨県では、地元スーパーの総菜コーナーに「イナゴの佃煮」が当たり前のように並んでいてびっくりした。長野との県境に近い北部のまちだったので信州の文化が流入していたようだ。
「一度試してみるべきかなあ」と思いつつその勇気が出ないまま、引っ越してしまった。
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「クレオパトラ 上・下巻」(宮尾登美子)

2005-02-13 01:23:08 | 感想文あれこれ
宮尾登美子と言えば和モノ、と思っていたので「意外だ~」とつい手に取ってしまった。
上巻はいまいちだったけど(途中で飽きて、読むのをやめようかと思った)下巻は面白かった。

前半のヒロイン(クレオパトラ)はまるで品のいい人形みたいで、生きてる感じがしなかった。下巻になってやっと悪企みをしたり嫉妬したり病気したりして、血が通ってきた感じ。お付きの家来たちも、もっともっと魅力的な書き方ができそうなのに描き切れていないのが残念。心理描写ばかりで外見の描写が少ないせいか、登場人物のイメージが希薄に思えた。ドレスアップしたクレオパトラの描写はあるけど、あんまり実感的な描写じゃないっつーか、そりゃ古代の外国の話だから実感できないのは仕方ないかもしれないけど。シーザーはまだしも、アントニーのキャラがちっとも魅力的じゃないのは痛恨だと思う。

ハードカバーの本で、装丁がきれい。2冊並べて見るとよい感じ。
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