雪の朝ぼくは突然歌いたくなった

2005年1月26日。雪の朝、突然歌いたくなった。「題詠マラソン」に参加。3月6日に完走。六十路の未知の旅が始まった…。

髭彦閑話49「ふるさと福島の原発危機」⑪

2011-05-22 17:15:30 | 髭彦閑話

5月2日(月)

(0:13)
Yoonさん。
メール、ありがとうございます。
こちらこそすっかりご無沙汰してしまいました。
僕は生まれ故郷が福島第1原発から7キロの<核植民地>なので、3.11以来、原発危機の深刻さに心を奪われています。

> 5月18日(水)の夕方に新宿あたりで、K原さん、Iさんとお会いしようと思っているのですが、目良さんもご一緒しませんか。

それまでに、福島第1原発で水素爆発とか水蒸気爆発とかの破局的事態が起きないかぎり、よろこんでご一緒させてください。
K原さんとYoonさんと一緒に会えるなんて、考えたこともありませんでした。
ぜひよろしくお願いします。
明日、明後日は笠間に出かけます。
よろしければ、その内おつれあいとわが家にお出かけください。


5月3日(火)

(23:50)
人絶えしふるさとなれど阿武隈の山は笑はむ核の五月に

(23:59)
F姉へ。
曽祖父の壮大な夢が跡に、ふるさとはなってしまいました。
どうしてそうなってしまったのか、僕たちはそれをこれから深く考えてゆかなければならないのでしょう。


5月4日(水)

(0:24)
旅人さん、こんばんは。
3号機の爆発が単なる水素爆発ではなく、それと連動した「即発臨界」による「核爆発」ではないかという、このアメリカの専門家の解説報道は知りませんでした。
見るかぎり、極めて説得力のあるものですね。この仮説の当否は、いずれ明らかになることでしょう。
もしそれが事実ならば、日本政府と東電の情報隠蔽は文字通り犯罪的です。
僕も原発を止めさせるための具体的な行動を何もして来なかったことを、今さらながら深く後悔しています。
これだけ明々白々な真実を知った以上、お互いにできる範囲でこれ以上の惨害を防ぐために、微力を尽くしましょう。
今後も有益な情報がありましたら、どうぞお教えください。
ありがとうございました。

(22:13)
山笑ふ笠間に遊びフクシマの訪ふことできぬ故郷思ふ


5月5日(木)

(12:37)
丸腰のビンラディンをば撃ち殺す無法犯せりオバマ愚かに


5月6日(金)

(17:52)
F姉へ。
太平洋を隔てた両国の<民主党>政権は、共に人々の期待を次々に裏切って来ました。
僕がオバマを歌ったのはこれで4回目ですが、(ビンラディンを暗殺して)残念ながらオバマはとうとうルビコンを渡ってしまいました。

浅黒き肌持つ人をリーダーに選びしときのアメリカに来ぬ
米国のトップに立つ日リンカーンの言葉引く人その言ふやよし
オバマ言ふ武力や富にアメリカの真の強さをわれら求めずと
ルールなきグローバリズムと投機をば果たして<change>オバマのなすや
アフガンに増派をなすと言ふ人の知るや知らずや躓きの石を
(081106日々歌ふ)

核のなき世界めざすとオバマ言ふ ならば来たれよけふヒロシマに
(090806日々歌ふ)

三万の増派をなして愚かにもオバマ歩まむ滅びの道を
(091203日々歌ふ)

(23:04)
喜ばむ動機ともあれハマオカを止むる決断首相為せるを


5月7日(土)

(12:34)
F姉へ。
<動機ともあれ>と僕が歌ったように(喜ばむ動機ともあれハマオカを止むる決断首相為せるを)、浜岡原発全停止の決断の最大の動機は不人気の政権浮揚=自己保身でしょう。
その不純さが、せっかくの歴史的英断になりうる発表内容にそぐわない会見の冴えない表情・しゃべり方に表れてしまったのだと思います。
それにしても、浜岡原発全停止が政権浮揚=自己保身になると菅が判断するほど、国民、特に若い世代の中で「脱原発」の世論が急速に広がっている訳です。
菅の自己保身の思惑などを超えて、浜岡原発全停止がすべての原発を止めさせる第一歩になるよう、お互いに微力を尽くしたいものです。

(15:33)
Y太くん、ありがとう。
> 昨日言ってた音楽家さんの動きです
> http://www.japanimprov.com/yotomo/yotomoj/essays/fukushima.html
さっそく読んで、感動しました。
すばらしい感性と思考、行動力ですね。
フクシマ人としてものすごく共感しました。
大友良英さんたちのこれからに注目したいと思います。
断片的にしか読んでこなかった和合亮一さんの詩も、改めて読み直してみます。

(22:51)
Y田くん。
メール、ありがとう。
週23科目はすごいですね。
ま、あんまり下らないと思うのは適当にハブいて、頑張ってください。
もうレポートが!
でも、海城で鍛えてあるから大丈夫ですね。
飲み会では、あの世につながるイッキ飲みだけは絶対にしないように。
天井が回るぐらいなら、まあ経験のうちでしょうが。
僕もかつて何回も経験しましたし。
僕の方は、故郷のフクシマ原発危機が依然として終息していないので、ジョギングや写真、旅行などを心置きなく楽しむまでには至っていませんが、元気です。
また会いましょう。

(23:03)
旅人さん、情報ありがとうございます。
欧州放射能危機委員会(ECRP)の科学担当幹事クリス・バズビー教授が、3.11直後から厳しい警告をしていたのは知っていましたが、ごく最近のこの映像は知りませんでした。
京大の小出さんよりもさらにシビアな分析と警告ですね。
おそらく、正しい指摘だろうと思います。
暗澹たる気持ちになりますが、ここが僕たちの<ロードス島>です。ここで<跳ぶ>しかありません。


5月8日(日)

(16:54)
なみへいさんの挙げられた数字は、『朝日』の「天声人語」(4/26)が引いた世論調査だと思いますが、それによると確かに「原発をやめる」11%、「減らす」30%に対して、「増やす」5%、「現状程度」51%でした。
しかし、不信に思った(株)船井本社の会長船井幸雄氏が『朝日』に直接質したところ、この調査は肝心の被災地である「宮城、福島、岩手の一部を除く」「全国3352世帯」に電話して、答えたのが「約2000人」(60%)の結果だそうです。
電話に出た担当者も、「実は・・私も個人的に・・ですが、個人としてはこれはきちんとした調査となっていないかと思います。なぜなら、西日本の方や地震の被害に合われていない方たちにとっては、こういうことは人ごとと感じているからです」と言っていたとか。
http://www.funaiyukio.com/funa_ima/
原発に関する世論調査では、多分この『朝日』の数字が一番保守的な数字でしたし、「脱原発」に舵を切った『東京』『毎日』に対して『朝日』は依然として煮えきりません。
そのなかで、こうしたいい加減とも思える数字を発表するのは「世論誘導」だという批判があります。
現在、TV、新聞だけで見ている人々の間では原発危機は安定・終息にむかっているかのような幻想・錯覚が起きているようですが、TwitterをはじめとするIT情報網を駆使している若い世代の中では、まったく逆です。
菅首相が民主党の中でも不人気なことは周知の事実ですし、側近でさえハマオカの件が「政権浮揚」策だということを認めたという報道もありました。
一番危険なハマオカの一時停止で、こういう若い世代の支持を取り込もうとしたのではないのでしょうか。
今日の報道によると、ハマオカ以外は停止させるつもりがないと明言したそうです。
アメリカ政府からの強い「要請」(圧力)もあったということですが、もしかしたらそれもあったのかもしれませんが。


5月9日(月)

(23:02)
気がつけば核実験をそこここで行ひ来る被爆ニホンは


5月10日(火)

(0:05)
F姉へ。
ハマオカが最も差し迫った危険ですが、危険なのはもちろんハマオカだけではありません。
早々にハマオカだけに限った発言をするような首相を「監視」するには、ハマオカに関する発言の<動機>を<穿鑿>することも必要ではないでしょうか。

(18:13)
すでにしてチェルノブイリを超えゆきし汚染の中に児らも残さる

(19:00)
F姉へ。
日米共同作成だというフクシマ80キロ圏内「地表汚染マップ」(地表面のセシウム134と137の蓄積量)を見れば、飯舘村は南3分の1が300万~3000万ベクレル/㎡、残り全域が100万~300万ベクレル/㎡です。
チェルノブイリの強制移住地域は、半減期30年のセシウム137が55.5万ベクレル/㎡以上ということですから、今回の数値は半減期2年のセシウム134との合算ですが、ほぼ間違いなく飯舘村の全域がチェルノブイリの強制移住地域よりも汚染されている筈です。
家畜も哀れですが、文科省(政府)がこの「地表汚染マップ」をようやく公表しながら、これほどの高濃度汚染地域に未だに幼い子どもたちも残されている状況を放置しているのはさらに許しがたいことです。
http://p.tl/3Q93
http://p.tl/cUcs



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