雪の朝ぼくは突然歌いたくなった

2005年1月26日。雪の朝、突然歌いたくなった。「題詠マラソン」に参加。3月6日に完走。六十路の未知の旅が始まった…。

通称「パブコメ」への「ゼロシナリオ」選択の意見投稿

2012-08-12 22:24:18 | 非暴力による平和を

ネットでは本日夕刻6時締切だった内閣府の「エネルギー・環境に関する選択肢」に対する意見の募集(パブリックコメント)」、通称「パブコメ」にぎりぎりでしたが以下の内容を書いて送りました。

「意見の概要」
①ゼロシナリオを選択します。
しかも、即時、大飯原発の再稼働を中止し、他の原発の再稼働も止め、直ちにすべての原発の廃炉に向かった措置を講じるという「ゼロシナリオ」です。

「意見及びその理由」
1、未曾有の東電福島第1原発の事故は、その真の原因も未だに解明されず、廃炉に向かう道筋さえ見えず、いつまた大きな地震や台風などによって破滅的な事故が再発するかもわかりません。しかも、福島の浜通りを中心にした10数万の人びとが事故によって文字通りすべてを失い、故郷を追われた「原発難民」の過酷な生活を強いられ続けています。その中で、この狭い地震列島・津波列島で50機もの原発を再稼働し、長期にわたって稼働させるなどということは、電力会社とそれと利害を共有する銀行・保険会社・大企業などの目先の利害のために、福島の被災者を冒涜し、国民全体のいのちと暮らし、列島の自然環境・生態系の保全などを根本から危険にさらす、狂気の沙汰としか言いようがありません。
もしもう一度福島のような事故が他府県で起きてしまえば、それこそ日本全体が危機に瀕し、近隣諸国だけでなく、地球全体にも取り返しのつかない被害を与えてしまいます。
福島の事故でさえ誰一人として責任を取ってもいないのに、もしそのような事故を引き起こしてしまったら、いったい誰が責任を取るのですか。

2、私が6歳まで生まれ育った故郷は双葉郡富岡町夜の森で、生家があったのは第1原発から6.5キロ地点の、桜の名所として名高い桜並木の入り口近くです。しかも、その桜並木は、110年前に無人の原野だった夜の森を購入して開拓を始めた、曽祖父半谷清寿が開拓記念と農事暦のために植え始め、その後祖父半谷六郎が維持・拡張したものです。戦後、人びとの地域ぐるみの世話と努力によって桜はさらに地域全体に広がり、夜の森は福島県のみならず全国有数の桜の名所となったのです。
同様のことは、常磐線夜ノ森駅のツツジについても言えます。現在私は東京の山手線駒込駅の近くに住んでいますが、戦前に祖父がこの駒込駅の見事なツツジを見て、夜ノ森駅の構造がよく似ていることから、自費でツツジを夜ノ森駅に植え始め、それが戦後にやはり地域ぐるみの世話と努力によって、駒込駅をはるかに超える見事なツツジに育ったのです。ある時期から無人駅になってしまったような小さな駅ですが、花の季節には特急列車も徐行して乗客の目を楽しませるほどになっていました。
桜もツツジも、それを植え、育て、世話をしてきた故郷の人びとの歴史と暮らしも、原発事故はすべて根こそぎ奪ったのです。
許せません。
夜の森に住み続けてきた従兄弟たちや親戚も、すべて「原発難民」の暮らしを強いられ続けています。夜の森に帰ることはもはや不可能です。夜ノ森駅近くにある祖父母の墓に参ることもできません。

3.絶対に二度とこのような事故を起こしてはなりません。そして、その唯一の方法は即時原発を「ゼロ」にすることしかありえないのです。それ以外の選択があり得るなどというのは、故意か無関心か、いずれにしても福島の事故の現実を直視しようとしない欺瞞または幻想です。



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NHKスペシャル「メルトダウン 連鎖の真相」を観て

2012-07-21 23:25:27 | 非暴力による平和を

今夜放送されたNHKスペシャル「メルトダウン 連鎖の真相」を観ました。
原発事故の真相に迫る点で、NHKとしてだけでなく、これまでの各種事故調の報告などを圧倒的に凌駕する内容で、まさに画期的な内容だったと思います。
取材に答えた東電福島第1原発の現場の幹部技術者たちの証言は、これまで散々見せつけられてきた東電本社の幹部たちの傲慢、無責任極まる詭弁と言い逃れに終始する対応とも、どこか一匹オオカミ風で一言居士的な吉田前所長の対応ともまるで違って、実に率直で誠実なものでした。
場合によっては日本全体を滅ぼしかねないという危機感をもって、自らの死をも覚悟せざるを得ない恐怖感のなかで、可能な限りの最善を死力を尽くして果たしたにもかかわらず、1号機から3号機までのメルトダウンの連鎖を防げなかったという、未曾有の原発事故の真相は未だに解明されていないということを、彼らは率直に認めていました。
実に緻密な取材によってこの番組が指摘した衝撃的ないくつかの事実は、野田政権と原子力ムラの原発再稼働と推進政策への見切り発車が、いかに根拠のない危険極まりのない無謀なものであるかを、反論の余地のない形で告発しています。
もちろん、証言した現場の幹部技術者たちも事故以前にはそうした極限状況に陥る可能性を想定せずに原発を推進してきたのですし、NHKも公的マスコミとして原発「安全神話」の形成に大きく加担してきたのですから、その責任がなくなるわけではありませんが、今回の東電技術者の証言とそれを取材しこの番組を作り上げたNHKの製作者たちの誠実さは、その深い反省に立つものとして高く評価すべきだろうと思います。
この番組の本質的な告発を受けて、野田政権と原子力ムラがどう対応するか、僕たち国民がどう行動するかが、明日から問われなけれならないと思います。
http://bit.ly/ONIbf3
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デモ終息という官邸と霞ヶ関の卑しい期待に、はっきりとNO!を

2012-07-20 15:27:11 | 非暴力による平和を


7月16日 イスラエル系「原発とめよう秩父人」のダニー・ネフセタイさん
「さようなら原発17万人集会」(代々木公園)後のデモ行進にて


僕は今夜も官邸前抗議行動に参加します。
デモ終息という官邸と霞ヶ関の卑しい期待に、はっきりとNO!を突きつけましょう!

午前11時現在の気象庁発表によると、東京の天気予報は、
「北東の風 くもり 昼過ぎ から 雨」で
12-18 60%
18-24 70%
日中の最高気温は何と23度!
だそうです。
すでにポツポツ降り出しました。

それでも僕は首相官邸前に行きます。
これで5週連続、6回目の参加になります。

民主党を離党して「みどりの風」を結成した谷岡郁子さんの「つぶやき」にこうありました。

谷岡郁子 ‏@kunivoice   7月18日
官邸の方向から聞こえてくる話では、中の人たちは、この金曜日から官邸前に集まる人々は減る前提だそうです。そろそろほとぼりの冷める頃とタカをくくっている様子。

野田首相を先頭に、官邸の主要メンバーたちは日本人の「熱しやすく冷めやすい」国民性を信じ、タカをくくっているという情報です。

しかし、この間の金曜デモの継続と参加者の激増や16日の「17万人集会」とデモの空前の盛り上がりに、民主党の内部崩壊とも重なって内心では官邸の中も相当動揺しているはずです。
つまり、谷岡議員の情報から窺えるのは、抗議デモもそろそろピークだろう、なんとかピークであってほしいという、政権運営の正統性に自信を無くしかけている官邸筋=自民党野田派の反国民的な卑しい期待です。

一方、霞ヶ関の官僚たちに関する、同様に反国民的な卑しい情報もあります。

Yufu Tomonori ‏@tyufu  7月17日
これは別の霞ヶ関の住民から聞いた話。反原発運動に関して署名とか住民投票とかは痛くも痒くも無い、関係者は鼻でせせら笑ってる。ただデモは効いてる。これが今後も参加者を増やしながら続いていくなら首都の治安の問題となるので政治の方で原発を止める事になるのでは、と蒼ざめてると。

「署名とか住民投票とかは…関係者は鼻でせせら笑ってる」が、「デモは効いてる。これが今後も参加者を増やしながら続いていくなら…政治の方で原発を止める事になるのでは、と蒼ざめてる」とか。
さもありなんの情報ですね。

というわけで、今日の天気予報は官邸と霞ヶ関の住人にとってはきっと「天佑」に見えていることでしょう。
しかし、彼らの反国民的な卑しい期待に応えるわけにはゆきません。
もちろん、体調の悪い方やお子さん連れの方々はムリは禁物です。
そうでない方々は、警察の不当な規制・分断策にも抗し、東京に呼応して立ち上がる全国20か所以上の方々とも連帯しつつ、万難を排してさらに今夜も官邸前で抗議行動をともにしましょう!!


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再稼動反対全国デモ_報道ステーション20120713

2012-07-14 12:01:10 | 非暴力による平和を
再稼動反対全国デモ_報道ステーション20120713

昨夜の首相官邸前抗議行動は、「安全」を理由にした警察による異常な警備強化の中で、僕たち10数万の参加者が鉄柵と警察車両、警官によって不当に歩道に閉じ込められ、分散・分断を余儀なくされましたが、無数の老若男女の市民の怒りの声はさらに強まり、少しも屈するすることはありませんでした。
永田町駅から不当な規制によって大周りをさせられ、僕たちが官邸前交差点近くの議事堂前駅3番出口の前に着いたのは、5時15分ごろだったでしょうか。
それ以上はもう人垣で前に進めません。
抗議行動が始まる6時までは、周りの人びととまるで旧知のように警備の不当性や野田政権のどうしようもなさを語り合い、鉄柵を背後に警備している警官たちが「安全のためにご協力をお願いします!」などと言うたびに、「国民の憲法に基づく正当な権利を侵害してこんな過剰警備をするからかえって危険になるんですよ。わかるでしょ? 僕たちは仕方なく従っているけれど、こんな過剰規制には協力なんかできません。まあ、あなたに言っても仕方がないけど、後でちゃんと上に伝えてください」などと、話しかけました。
そして6時から始まった抗議活動が終わる8時まで、その場から前にも後ろにも移動することができないまま、人びとともに「再稼働反対!」を叫び続けました。
唯一下車できる後方の4番出口からどのぐらいの参加者が後方に誘導されたかも、全く分かりません。
第2ステージが設けられたという国会議事堂前の様子も、何もわかりません。
警察の異常な警備強化のねらいは、まさにそうしたことだったのでしょう。
鉄柵で遮られた目の前の広い車道はガラガラです。
しかし、そこに次々に現れ始めたのは、自転車、バイク、マイカー、タクシーに乗って、「再稼働反対!」を叫び、手を振り、プラカードや小旗を振る人びとでした。
どんな規制をしようが、もう市民の怒りの声を押しとどめることはできません。
ある時期までいろいろな抗議行動では僕のような中高年の参加者が目立ち、沿道の人びとの目も冷ややかでしたが、もはや完全に様変わりをしています。
今回、初めて一人で参加したという方にもずいぶん会いました。
若者、女性の姿が急速に増えています。
学生の姿もやっと目立つようになりました。
警察による過剰警備の不当性については一切触れようとしない主催者側のあいさつには釈然としませんでしたが、それを超えて参加者市民のますます強まる断固とした抗議の意思と共感・連帯の輪のひろがりに、強い感動を覚えました。
日本は今大きく変わり始めようとしています。
このうねりを市民の非暴力の力でさらに大きくしましょう。
明後日16日の代々木公園で開かれる「10万人大集会」には、おそらく数十万の市民が結集することになるのではないでしょうか。
みなさん、いっしょに参加しましょう!

また、昨夜の東京の抗議行動と呼応して「再稼働反対!」「原発やめろ!」「子どもを守れ!」の声は、全国にも広がっていました。
反国民的などうしようもない野田政権打倒の声も、日本中でもう押しとどめることはできません。

まずは、「報道ステーション」による映像をご覧ください。
http://youtu.be/YDsT4vqo894
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「自立した『普通の市民』による『非暴力直接行動』をも含む『非暴力市民的抵抗(不服従)』について」

2012-07-10 17:40:23 | 非暴力による平和を

今官邸前などで生まれつつあるのは、自立した「普通の市民」による「非暴力直接行動」をも含む大規模な「非暴力市民的抵抗(不服従)」だと、僕は感じています。
この場合「普通の市民」と言うのは、いろいろな意味で「特権的ではない」市民という意味です。地位・カネ・組織・学歴・性別・年齢などに守られることのない「市民」で、「横並び」の「普通」という意味ではまったくありません。
また、「非暴力市民的抵抗(不服従)」と「非暴力直接行動」とは同義ではありません。
たとえば、毎週金曜日夜の官邸前デモを主催している「首都圏反原発連合」のHPに載っているデモ参加の呼びかけの注意事項の一項目にはこうあります。
「この首相官邸前抗議は、あくまで非暴力直接行動として呼びかけられたものです。その趣旨を十分にご理解頂きご参加いただきますよう、宜しくお願い致します。」
この間の主催者側の対応を見ていると、どうやら「非暴力直接行動」という概念を「非暴力市民的抵抗(不服従)」と混同し、さらに「非暴力市民的抵抗(不服従)」を「法令順守」行動と混同しているのではないかという懸念を持ちます。

現に、7月6日の夜7時半過ぎから官邸前交差点近くの地下鉄4番出口付近の車道全体に、警官の規制を振り払って歩道からあふれ出した参加者の、まさに「非暴力直接行動」を、主催者側は警察と自分たちの規制と制止を無視した危険な混乱行動とのみとらえ、警察側の強い指令を認めて7時50分に「解散」宣言をしてしまいました。
またその後、主催者の一部の若いメンバーは、4番出口付近での警官の規制に協力しているとしか見えなかった自分たちの制止行動を「警察の手下」だなどと一部の参加者から悪罵されたとして恨み、規制と制止に従わず車道で「非暴力直接行動」を実行した人びとを「前進バカ」だとか「極左」だとか「一部の変なひと」だとか罵り、絶対にあいつらを仲間だとも思わないし、許さない、とか、来週のデモは中止すべきだとか、「運動はキライ」だとか、300人のデモのころが懐かしいだとか、ツイッターで流しています。
不必要にこういう真面目な若い人を追い詰めてもいけませんが、自分たちが始めた場と運動がこれだけ大規模に発展したことをまるで喜ばず、ただイライラし、後ろ向きになって、こうした幼稚な判断と感情に身を任せるのは、少々情けないですね。
新たな課題が生まれているのは事実ですが、それは運動が主催者の当初の予想をはるかに超えて大きく発展したからこそ生まれた、前向きに克服すべき積極的な課題です。
さすがに主催者の中でもこうした幼稚で狭い後ろ向きの意見は少数のようで、幸いなことに今週の7/13にも官邸前デモが呼びかけられています。

官邸前で300人の小規模なデモから初めて毎週金曜日デモを主催し、僕たちのような普通の市民が参加しやすい形態を工夫して、ここまで大規模なデモが可能になる場をつくってくれた主催者の方々には、改めて大きな敬意と感謝の気持ちを表します。
どうか、下に付記するような「非暴力市民的抵抗(不服従)」と「非暴力直接行動」の関係をしっかりとふまえ、強化される一方の警察の規制にあくまで10万を超え始めた「普通の市民」の抗議参加者の立場に立って、柔軟かつ原則的に対応し、安全確保と共に、これ以上、市民の間での無用な対立や疑心暗鬼を拡大させないようにしていただきたいと切望します。

ガンジーやキング牧師たちの先駆者たちが実践した「非暴力」の市民的抵抗・不服従というのは、一人一人の市民が人間としての尊厳にかかわる自己の良心のみに従って、権力や強者の不正と「非暴力」のありとあらゆる手段で異議申し立てをし、抵抗することです。
「非暴力」行動の中でも「非暴力直接行動」というのは、いざとなれば法令・規則に反してでも(したがって逮捕覚悟で)「非暴力」の抗議行動を行うことです。
7月6日は、警察の規制を振り払い、官邸前交差点近くの車道全体で抗議行動を展開したのですから、明らかに道路交通法違反を僕たちは犯したわけです。
しかし、国民のいのちと暮らし、美しい国土を、根本的に侵しかねない野田政権と原子力ムラの強行しようとしている原発再稼働、推進政策をやめさせるためには、もうそこまでするしかないと僕たちは覚悟を決めたのです。
その僕たちを圧倒的な力を持っている警察や特に機動隊が蹴散らし、逮捕することは、物理的にはもちろん簡単でしょう。
しかし、僕たちの側には、あちら側にはない人間・市民としての道義・倫理性と数の力があります(それしかありません)。
仮に野田政権が警察や機動隊を使ってそうした弾圧に出たとしても、僕たちは暴力は絶対に使いません。
どんなことがあっても、「非暴力」による人間・市民としての道義・倫理性と数の力で抵抗を続けます。
そうした歴史が、首都東京でまさに僕たちの目の前で始まったのです。
いざとなればそうした「非暴力直接行動」も取りながら、知恵と力を合わせてさらに巨大な「普通の市民」による「非暴力市民的抵抗(不服従)」のうねりを巻き起こし、野田政権と原子力ムラに再稼働撤回と脱原発を迫ってゆきましょう!


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「大正デモクラシーと中国・朝鮮~吉野作造と石橋湛山~」を観て

2012-07-09 15:33:53 | 非暴力による平和を
昨夜(7/8)放送(NHK旧教育テレビ)の
「日本人は何を考えてきたのか」
第6回「大正デモクラシーと中国・朝鮮~吉野作造と石橋湛山~」
を観ました。
とても素晴らしい内容で、共感・感動しました。

かつて編集に関わった高校教科書『倫理』(一橋出版、2003年)で、僕が執筆を担当した中に「大正デモクラシー~吉野作造・石橋湛山・柳宗悦」という項目があります。
それ以前から僕が若い高校生たちに伝えようと努力していた、明治以降の帝国主義の日本とは違った「もう一つの日本」の、「大正デモクラシー」期を代表する(と僕が考えた)3人の先駆的な思想と行動を見開き2ページにまとめたものです。
そうした観点からこの3人を、特に石橋湛山と柳宗悦を大きく取り上げた教科書は、おそらく当時も今も他にはないのではないかと、ひそかに自負をしてきました。
僕が書いた他の項目も含めて、よくぞ文部省の検定を通ったものだとも思ってきました。
昨晩の放送の内容と視点は、吉野作造・石橋湛山に関してまさに僕が生徒たちに伝えようとしたそのものだったのです。
それもそのはず、吉野作造・石橋湛山に関してかつて僕が目を開かれたのは、番組にも出演されていた松尾尊さん(京都大学名誉教授)の大正デモクラシー期に関する先駆的な研究だったのです。
ちなみに、姜尚中さんにも僕たちの教科書に執筆をお願いして、内諾を得ていたのですが、あまりのご多忙でついに原稿をいただけないままに終わってしまったことも、懐かしく思い起こされました。

再放送が7/15(日)午前0:50~2:20にあります。
みなさん、ぜひご覧ください!

「大正デモクラシーの理論的指導者で「民本主義」を唱えた吉野作造。当初、日本の植民地支配を認めていたが、朝鮮人留学生との交流や植民地・朝鮮の実態に触れるなかで、疑問を抱くようになる。そして旧満州・中国東北部への進出についても批判的となり、中国の民族主義に理解を示した。
一方、「東洋経済新報」の記者(のちに社長)・石橋湛山は「小日本主義」を唱え、植民地・朝鮮や満蒙を放棄するという当時としては画期的な提言を行った。
戦後、首相となった石橋は、退陣後、日中の国交正常化に尽力する。晩年の1959年、1963年に訪中し周恩来と会談。「日中米ソ平和同盟構想」を唱え、世界平和と日中の共存に力を注いだ。
番組では、政治学者の姜尚中さんが、韓国をはじめゆかりの地をたずねる。吉野作造と石橋湛山の中国・朝鮮との関わりを追い、アジアの中で日本の進む道を考える。

【出演】姜尚中(東京大学大学院情報学環教授)、松尾尊(京都大学名誉教授)
増田弘(東洋英和女学院大学教授)、三宅民夫アナウンサー 」

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今夕6時から首相官邸を10万人の市民で包囲しましょう!

2012-06-29 15:29:45 | 非暴力による平和を



                                          1912年6月17日の田中正造の日記から


みなさん、今夕6時を期し、10万人を超える普通の市民の大集会とデモで首相官邸を包囲しましょう!
万難を排して、行動に立ち上がりましょう!!

天はわれらに味方してくれました。
週の前半には夜は雨の予報だった今日の天気予報が、昨日になって変わり、とうとう今日の予報は昼過ぎから晴れになりました。
今夕、首相官邸前にはいったいどのぐらいの怒れる市民が結集することになるか、それによって日本の歴史が大きく変わることになる予感がします。

ちょうど今から100年前、田中正造が日記に「真の文明」についてこう書き記しました。

 真の文明は
 山を荒らさず
 川を荒らさず
 村を破らず
 人を殺さざるべし。

至言です。
今日という日を歴史の転換点にして、僕たちは今度こそ「真の文明」を子どもたちの未来に残すため、知恵と力を合わせて立ち上がりましょう!


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「大飯再稼働撤回求める 官邸前で『4万人』抗議」

2012-06-22 22:34:10 | 非暴力による平和を

ああつひに火をばつけむか列島の民がこころに驕る者らは
いづくより湧き来るものか四万の人波寄せぬ官邸前に
陸続と民のあふれて再稼働反対叫ぶ官邸囲み


「大飯再稼働撤回求める 官邸前で『4万人』抗議」

「西電力大飯原発(福井県おおい町)の再稼働撤回を求める市民らが22日夜、首相官邸前で抗議集会を開いた。主催者発表で約4万人、警視庁調べで約1万人が参加。プラカードや横断幕を手に、「再稼働決定は許せない」と参加者が次々に声を上げた。

 俳優の山本太郎さんは「この声が聞こえないなら、(首相は)即刻退場すべきだ」。この抗議集会に初めて参加したという作家の落合恵子さんは「私たちは一歩も後ろに引かない。これほど市民を裏切る人々を許さない」と野田政権を批判した。

 官邸前では大飯原発再稼働への抗議活動が週末ごとに続き、16日の再稼働決定で反発が一段と強まっている。22日は市民団体有志がツイッターで呼びかけ、仕事帰りの若者や女性らの参加者が車道にあふれた。」


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藤岡惇「福島で進行中の核の大惨事をどう見るか」の指摘に耳を傾けたい

2011-09-03 12:53:44 | 非暴力による平和を
ぜひ多くの方に読んで欲しい以下の重要な論文が発表されました。

藤岡惇「福島で進行中の核の大惨事をどう見るか―「双頭の天龍」を地球生命圏に降下させた危険を見据えよう」
これは、立命館大学経済学部教授で国際平和ミュージアム・メディア室長を務める藤岡惇さんによる、フクシマの惨害の実態の解明とその人類史(=地球史)的な意味を分析し、警告する最新の総括的な論文です。
カナダ・バンクーバーで、歴史認識問題、核問題、沖縄米軍基地問題などに取り組む平和教育団体「ピース・フィロソフィー・センター」のサイトに掲載されたものですが、主宰者・乗松聡子さんの貴重な補論(一部後掲)も載っています。
3.11後、フクシマに関する的確な情報をカナダから発信し続けてくださっている乗松聡子さんに、改めて感謝申し上げます。
この藤岡惇論文を多くの方が読まれ、広めていただければと思いますので、よろしくお願いします。


(乗松聡子さん「福島の原発事故を追ってきて、感じたこと」より)

「アジア系移民の多いカナダ・バンクーバーの地で、私は、歴史認識問題、核問題、沖縄米軍基地問題に取り組む平和教育団体「ピース・フィロソフィー・センター」を運営してきた。反核運動に参加し、被爆地にカナダ人学生を案内してきた活動家として、広島・長崎に続いて今回の原発災害により、日本に三度目の核の大惨事が起こることを許してしまったことへの自責の念に、私はかられた。

日を追うごとに、日本政府やマスメディアが原発事故の深刻さや放射線のリスクについて情報を隠したり操作したりしていることが、英語と日本語両方で情報を追っている自分にとっては、手に取るようにわかってきた。例えば日本では原子炉の爆発や火災のときも「爆発音」とか「煙が見えた」とか婉曲表現しか使わなかった。特に3号機の爆発は黒煙が上空高く舞い上がり、広島のキノコ雲を彷彿とさせるような凄まじさであったが、殆どの日本メディアは、爆発の写真は報道しても動画は放映しなかった。「炉心溶融」や「再臨界」といった言葉がタブー視されていたり、チェルノブイリ事故と比べることさえご法度的な雰囲気があったり、3号機でプルトニウムを含むMOX燃料が使われていることは日本のメディア報道では殆ど触れられることがなかった。また、「外国ばかりが騒いでいる」という情報が日本で流されていたということもあり、海外の日本人が日本の家族や友人に注意を呼び掛けても、「海外は大げさだから」と耳を傾けてもらえなかった。

そういった中、日本の人に少しでも情報を届けようと、日英語両方でブログ、フェースブック、ツイッターを使って原発問題の発信を始めた。海外専門家の論文の翻訳紹介、メディアが報道しない汚染状況についての分析、報道や政府発表のウソを指摘した記事、広島長崎の活動を通じて知り合っていた専門家に寄稿してもらった記事が多くの読者を集めるようになり、Peace Philosophy Centre のブログは、3-5月は、1日1万、月間30万のアクセスを得るようになった。逆に、食品汚染や、福島の子どもたちが高汚染地域に放置されてきている「子ども20ミリシーベルト」問題など、日本に都合の悪い情報は逆に海外になかなか報道されなかったりするので、Asia-Pacific Journal: Japan Focusを通じて英語での発信もやってきた。私のサイトが頼りだと言ってくれる声も多数届くようになり、ほぼ24時間体制で情報を追い続けた。」


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美帆シボさん(在仏の平和活動家・歌人)の講演会などのご案内

2010-09-27 11:43:59 | 非暴力による平和を

在仏の平和活動家・歌人の美帆シボさんから、以下のメールが届きました。
11月に、日本でシンポジウムと講演会に各々パネリスト・講師として参加されるそうです。
ご興味のある方は、どうぞご参加ください。

                           *

美帆シボです。

日本の残暑はようやく治まったころでしょうか。
お元気でいらっしゃいますか。パリはこのところ秋雨が多くなりました。

今、フランスではロマ族の強制追放やアルジェリア問題を扱った映画で様々な民族問題が起きています。
日中問題も報道されています。
これ以上悪化しないことを祈っています。

さて、11月の日本の予定が決まりましたので、主な予定を以下に記します。
もし、静岡や東京近辺にお住まいで、シンポジウムや講演などに関心のある方をご存知でしたら、この情報を伝えていただけるでしょうか。
この夏は成田空港で車椅子のお世話になりましたが、現在、足を治療中していますから、11月はまともに歩けると思います。

焼津市のシンポジウムではパネリストとして参加します。
また、相模女子大では、11月20日の私の講演の前に「琵琶で語る『平家物語』」があります。
こちらは有料で登録が必要ですが、とても興味深い講座ですので、是非、下記の大学案内サイトをクリックして、ご覧ください。

講座1 創立110周年記念『語りパフォーマンス』「遠野の民話・琵琶を聴く・朗読・落語」

では、快適な秋を過ごされますように。

                           *

11月17日(水) 18:30~20:30
 第1回焼津平和賞記念シンポジウム『第五福竜丸、現在・過去・未来』  

 ◆会場 焼津市 焼津文化会館小ホール 300人収容  無料

11月20日(土) 15:30~17:00  
 2010 年度 秋季 さがみ女性アカデミー

 場 所  相模女子大学 マーガレット本館 4 階 2141 教室    受講料 無料 

特別講演 「平和のタピスリ(綴れ織り)との出会い」
        講 師 美帆 シボ(相模女子大学客員教授)

私は1982 年からフランスで原爆の実相を伝えている。ある時、「ヒロシマの人」と題するタピスリ( 綴れ織り)に出会った。フランスの芸術家ジャン・リュルサが1956年から10年かけて創作した、10連作『世界の歌』総計347m2 の一作である。
この作品群にこめられた意味と制作者の生涯を追ううち、もうひとつの出会いがあった。ナチスに包囲されたジャン・リュルサの故郷ブリュィエールを死闘によって解放した日系アメリカ人達の写真である。
ヨーロッパでは知られていないこの史実をブリュィエールの人々が語り継いでいる。核兵器廃絶と平和祈願を織り込んだ『世界の歌』を通して、記憶の継承と平和の願いを伝える様々な試みを紹介する。

※特別講演は受講証を発行致しません。当日、直接会場にお越し下さい。
お問合せ先
〒252-0383 相模原市南区文京2-1-1 
相模女子大学 企画政策グループ さがみ女性アカデミー係  
TEL:042-749-2309 FAX:042-713-5049
URL:http://www.sagami-wu.ac.jp MAIL:seisaku@star.sagami-wu.ac.jp


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