即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

危機を生む風

2011年10月16日 01時30分31秒 | メディア

つい先日、真実に迫るという記事を書きました。
松本元大臣、鉢呂元大臣の件に関するマスメディアの姿勢についてです。

この中で取り上げた東京新聞・中日新聞論説副主幹の長谷川幸洋さんの記事。
長谷川幸洋「ニュースの深層」
当事者が初めて語った「放射能失言」の裏側!鉢呂経産大臣は原発村を揺るがす 「原発エネルギー政策見直し人事」 の発表寸前だった
当事者が初めて語った「放射能失言」の裏側!VOL.2「鉢呂大臣の懇談に記者は出席していなかったが取材現場にいた」というフジテレビの言い分(17日に追記あり)

そして、田中龍作さんの記事、
鉢呂経産相辞任 記者クラブに言葉狩りされて

どうも釈然としない。
結局、大臣が辞めた原因に関して、最後まではっきりせず、当事者たちはほっかむりしたまんまなんだろうか?
別に犯罪なわけでないし、もうこのまま事実は闇の中で過ぎていってしまうんだろうか?
犯人を見つけてさらし首にするということでなく、さらに事実を追求して、ことの本質に迫っていくことはもうないのだろうか。
こういうメディアのあり方や永田町との馴れ合いについて、このままではよくないと改革、改善していく道はないのだろうか。
のうのうと情報と接待などの貸し借りや保身、かばいあい、相互互助会、甘えの構造、現状肯定固執継続の道はまだまだ長く続くのだろうか。

狐の王国というブログの愚かな大衆は「中立性」が不可能要求であることに気付けないという記事もこのことを書いています。

「マスメディアは、自分らの本当の使命を見つめ直す必要がある。
伝聞で大臣ひきずりおろすのがあんたらの仕事ですか?」

さらに、上杉隆さんが今回のことを鉢呂前経産相の「放射能つけちゃうぞ」発言は虚報だった!という記事に書いてます。
部分的に引用させてもらいます。 
--------------------------------------------------
仮に、テレビや新聞の報じていたニュースがまったくの虚報だったらどうすべきか。おそらく、一般の人々はそのデマを元に報じられたニュースの善悪性を判断し、人物評価を下してしまうだろう。そして、それによって当事者の人生は、大きく変わってしまうことが多い。

 海外のジャーナリズムでは忌み嫌われる横並びの報道を「是」とする日本の記者クラブ制度のもとでは、実はこうした被害がたびたび発生している。ジャーナリストの浅野健一氏や山口正紀氏などが長年追ってきた「報道被害」の実例は、枚挙に暇が無い。
---------------------------------------------------
歪んだ報道によって我々は間違った判断をしたりする。
大きな意味での報道被害は我々もかなり蒙っている。
そのことが日本全体の成長を妨げている。
このことは誰がどう責任取るんだろうか。
その立場、責任ということを考えると、犯罪であるとすら言えるのかも知れない。

(再び引用)
--------------------------------------------------
 つまり、マスコミが勝手に自ら言葉を発して、何も語っていない政治家の話した言葉として勝手に報じて、勝手に責任を追及し、デマによって世論を煽り、ついには大臣を辞めさせてしまったというだけの話なのだ。

 なんとばかげたことだろう。とても民主主義国家のメディアの仕業とは思えない。根拠のないデマによる集団リンチであり、ジャーナリズムの自殺行為だ。

 しかも、そうした事実が明らかになった現在もなお、どの社も鉢呂氏に対して、訂正も謝罪もしていないという。ぶら下がった記者の中には密かにICレコーダーで録音し、完全にすべてを理解しているにもかかわらずである。

 卑怯、ここに極まれり、といった感である。
-----------------------------------------------
こういうことが以前も起きていたのだろうし、辞任を余儀なくされた当の本人も含め、なんでこのままで済ましてしまうんだろうか。

この暴力団的な体質や風土を、誰も触ることができないのだろうか。
そして、内部告発的にでも、意識の高い(というか普通の感覚の)記者が思い切って真実を報道することはもうないのだろうか。 

臭いものには蓋。事なかれ主義。
いい加減。仕事なんか適当に問題おきないようにやっとけばいい。
早く終わりにして、高級料亭やホテルに行って一杯やろう。

いやいや、そんな人ばかりじゃもちろんないと信じて疑わない。
異質なこと、異質な人間は生きていけない世界。
変に目立つと排除される。
言いたいけど言ってしまうと社内の立場もあるし、まっ、いっか。
疲れることはやめとこう。
おとなしくしてよう。
今までのまんまでいいや。

永田町も、東電のような大企業(九電のやらせメール報告もあきれてしまう)も、マスメディアも、この国を動かしているところには完全にこういう風が吹いているし、その風が広く蔓延するこの能天気で幸せな国。
だからこその危機的状況。
この現実に対して、あきれるほどに悲しく思う。
この風をどうしても変えないと。
3.11を機に、誰が悪いなんてことじゃなく、皆でしっかり反省して、ダメな部分はちゃんと改善して、この国の明るい未来のために、新たな一歩を踏み出して前に進んで行こうよ、ね。 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« メディアの先見性、独自性 | トップ | 考えるヒント »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

メディア」カテゴリの最新記事