即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

損害賠償の行方

2013年08月15日 16時34分40秒 | 「線路内人立ち入り」研究

最近ずっとサボっているけど、線路内人立ち入り研究家としては、見逃せないニュースを見つけました。

認知症で電車にはねられ遺族に720万円賠償命令 「酷な判決だな」とネットで疑問相次ぐ

認知症の男性が電車にはねられたのは見守りを怠ったからだとして、名古屋地裁が判決で、電車遅延などの賠償金約720万円をJR東海に支払うよう遺族に命じたと報じられた。これに対し、ネット上では疑問の声が多数出ている。

91歳の認知症の男性が線路内に立ち入って電車にはねられて死亡した。

JR東海は、電車の遅れ、乗客の代替輸送などの費用720万円を、ちゃんと面倒見てなかった遺族に対して払えという判決。

いや、ビックリでしょ?

認知症のおじいちゃんが言うこと聞かないで出てっちゃって、不幸にも電車にひかれて死んじゃった挙句に720万払えって・・・・。

  下記、日経の2013年8月10日の記事です。

---------------------------------------------------------

名古屋地裁「見守りを怠った」

   当時の報道では、91歳だった認知症男性は2007年12月7日夕、愛知県大府市のJR東海道線・共和駅で線路内に立ち入り、快速電車にはねられて死亡した。電車の運転士が男性を発見してブレーキをかけたが、間に合わなかったという。自殺の可能性もあるとされたが、立ち入った経緯ははっきりしていなかった。

   日経の記事によると、男性はこの年2月には、常に介護が必要とされる認知症高齢者自立度4と認定されていた。これに対し、JR東海は、安全対策が不十分だったとして、妻と長男を提訴した。裁判では、妻は、当時85歳の高齢のため夫を常時監視できなかったと反論した。しかし、名古屋地裁の上田哲裁判長は13年8月9日、訴えを認めて請求全額を支払うよう2人に求める判決を言い渡した。

   その理由として、上田裁判長は、同居の妻が介護ヘルパーを依頼せず、目を離したすきに男性が外出したことを指摘した。また、別居の長男も、事実上の監督者であるにもかかわらず、徘徊防止の適切な措置を取らなかったとした。男性は常に目を離さないようにしていなくてはならず、2人の過失責任は免れないというのだ。

   記事がネット上でも配信されると、判決内容に次々と異論が出た。

「遺族には酷な判決だな」「介護ヘルパー24時間入れられる訳じゃないし」「別居してたら監督するの無理じゃね」

   中には、駅員が男性を見逃し、立ち入り防止策もされていなかったのではないかなどと、JR東海側の過失を指摘する声も出た。

   JR東海は、ネット上のこうした声についてどう考えるのか。

JR東海「損害が発生したのは事実」

   ヘルパーをつけても男性を常時監視するのは難しいのではないかとの声について、JR東海の法務部担当者は、取材にこう説明した。

「個別の事情はいろいろおありかもしれませんが、線路に立ち入り、電車に衝突して損害が発生したのは事実です。損害については、原則としてお支払いしていただいています。それは、自殺であるなしに関わらず、同じです」

   男性が線路に立ち入ったのは、夕方のラッシュアワー時で、上下線で20本が最大2時間遅れ、34本が運休するなどして約2万7000人に影響した。乗客の代替輸送を手配するなどもしており、担当者は、そうした内容を調べて約720万円という賠償金の額を出したとした。

   今回は、支払いに応じてもらえず、熟慮した結果、裁判所の公正な判断を求めることにしたという。

   JR東海にも事故を招いた過失があるのではとの指摘については、「当社としては、線路に立ち入らないように巡回したり呼びかけたりしており、過失はなかったと考えています」と反論している。

   なお、ある私鉄にJ-CASTニュースが取材したところ、飛び込み自殺による損害額の平均は200万円ほどで、請求は100万円にいかないことが多いと答えていた。一方、過去の新聞報道によると、ラッシュ時で数万人に影響するときは、鉄道会社によっては600~800万円ほどを請求することもあるという。

----------------------------------------------------------------

徘徊防止の適切な措置を怠った、ですか。

そんなこと言うんですか。

もちろん責任はあると言えばあるでしょうけど、親が見てない隙に幼児が線路に落ちちゃった、とか、飼い犬が逃走して線路内に入ったとか、いや、もちろん自分のことでも酔っぱらって線路内を歩いてたとか、それこそ大事なものを落として線路内に降りたとか、そういうんでも、電車遅れたりしたら、720万払えってなる可能性あるんですか?

こういう場合にどうなるのか、 以前からいろいろ取り上げられてました。

例えばyahoo!知恵袋鉄道の線路内立ち入りなどで、遅れに対する賠償について

いろいろなケースがあるのでしょうけど、実際には請求するケースは少ないとされているようです。
ただ、非常に悪質なケースは別のようなので、今回は真相はわからないけど、遺族がJRに過失責任を追及して多額の損害賠償や慰謝料を請求したということなのでしょうか。

それであれば、こっちだってこんなに損害被ってるんだから、倍返しだあ!ってことでこういう展開になったのでしょうか?

ネット上では、この判決に対していろいろな意見が飛び交っています。

《これからボケ老人が急速に増えてくるから、 これくらいの事例を作っておいたほうがいい。》

これから団塊世代がどんどん介護される立場になっていったら、ほんと、いろんな意味で大変なことになっていきます。

認知症も含め、要介護比率が史上最高になるんでしょうね。

こりゃ大変だ。

こういう事件、事故があちこちで多発するかもしれない。

線路内だけでなく、車に轢かれた場合だって、逆に損害賠償取られるようになるのでしょうか?

こんなに認知症の人や一人で歩けないような人があちこちにいたら車を運転する方が可哀そうだって。

こういうやられたらやり返す訴訟社会になったらほんと嫌ですね。

半沢裁判官、よろしくお願いしますよ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 遅ればせながら選挙ネタ | トップ | ブラック顧客 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

「線路内人立ち入り」研究」カテゴリの最新記事