今日は何の日?

昔の今日は何があったのでしょうか?ちょっとのぞいてみましょう。

サンゴの日(1996/03/05)

1996-03-05 17:52:47 | 生物系
サンゴという生物がいます。サンゴは刺胞動物門に属する動物です。
動きもあまりなく、長い間植物であると思われていました。1700年代になってもです。
生物学者の中でサンゴが動物であると認められたのは1800年代になってからなのです。
今まで「花が咲く」と言われていた花の部分は実は「イソギンチャク」のようなしくみの身体の一部だという事がわかってきたのです。サンゴはこのイソギンチャクのような部分で、海中の小さな生物を捕らえて食べていたのです。

サンゴというと珊瑚礁を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?
すべてのサンゴが珊瑚礁をつくる訳ではありません。
石灰質ですき間の多い骨格のものは珊瑚礁を形成します。このようなサンゴを造礁サンゴといいます。造礁サンゴは、25~30℃程の暖かいきれいな浅い海で繁殖します。
石灰岩という石は、大昔のサンゴの死骸からできています。ですから、石灰岩は堆積した当時「暖かく浅い海であった」という事を証明してくれるのです。このような化石の事を示相化石といいます。
大きな柔らかい群体をつくり、細かな骨格がバラバラに入っているようなものを軟質サンゴといいます。これは珊瑚礁をつくる事はありません。
さて、この日は3月の誕生石がサンゴである事から1996年に制定された日です。造礁サンゴを加工して宝石としての珊瑚をつくり出しているのです。
しかし、このサンゴにも数々の危機が迫っています。地上の乱開発による赤土の流入、水温の上昇や富栄養化による寄生する褐虫藻の死滅が原因の白化、オニヒトデによる食害などです。