「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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長井健司と松本(山路)徹代表について

2010-12-24 23:35:36 | その他
僕は、APFの松本(山路)徹代表とは
長井健司さんを通じて知り合っていて、
それは十年以上前にさかのぼります。
はじめて、西新宿のホテルの一室で
三人で話した時間のことは僕は今も忘れていません。

松本(山路)徹代表について
当時、あまりよいうわさを聞いていなかったので、
本心では会うことを躊躇していましたが
僕が信頼する長井さんが
「山路とあわせたいんだよ。頼むよ。一度あってよ。」と
ニコニコ笑いながら話してきたことに
うまく言い訳できず、実はしぶしぶ会いました。

けれども初めて会った松本(山路)徹代表は
いささか怪しい部分はあるものの、
思った以上に魅力的な人物で、
取材に関しての情熱と感覚は
僕も同じジャーナリストとして
共感できるものがあり、
うわさがすべてではないことをかなり実感しました。

この後、ある出来事をきっかけに
長井さんを介さずに松本(山路)徹代表との
やりとりも始まりました。
仕事の面では素晴らしいことも多々ありますし、
僕を助けてくれたことも多いですし、
感謝していたことも多いです。

2007年にミャンマーで長井さんが殺害されてから、
一年間は、お互い長井さんを思いながら、
お互いの立場で、できる限りのことをしたと思いますし、
そこくらいまでは、僕と彼の間には
大きな齟齬は無かったと思います。

しかしながら、その後の明石昇二郎氏が
原稿レベルの低い「長井本」を
勝手に出版を強行した一連のトラブルがあり、
そこに松本(山路)徹代表が介在していることが、
明確に確認された時点から、
関係が疎遠になったと思っています。

去年のブラックノート事案の際にも、
新聞報道された後でも、
僕には何も説明はありませんでしたし、
「あいつとは二度と連絡をとらなければいい」と
発言していることを
他人から聞かされ、僕は複雑な思いでした。

そして、この秋に彼がミャンマーで拘束される前に
僕は事前に、彼の一連の行動などを外から観察していて、
今回は、ミャンマー側に拘束される可能性が高いと思っていて、
僕の周辺のメディア関係者や当局担当者には、
事前にちょっとした危機感を伝えていました。
実際拘束された後には
当局担当者には解放に向けて努力してくれるように
できる限りの要請はしていました。
(もちろん僕の要請の有無にかかわらず、
当局は適正に対応してくれたことも間違いないので、
僕が具体的に役に立った訳ではありません。)

僕自身、長井さん殺害の悲劇が
次は喜劇になり、
さらに今回、バラエティになっている事態は残念でなりません。

僕自身いろいろ考えているのですが
一番強く思っているのは
十年以上前に長井さんと松本(山路)徹代表と
三人で話した光景です。
もう、あの時に戻ることはもちろんできないのですが、
今、これから、あの光景をもう一度思い出しながら、
これから本質的に僕が何をできるのか
問い直す必要を強く感じています。

長井さんのカメラを取り戻すことは
僕が代表である
「ミャンマー軍による長井さん殺害に抗議する会」の
活動の大きな目的ですし、
僕の個人の、ジャーナリストとしての目標でもあります。

これがまずは一番大切なことです。

今の状況と十年以上前の光景の狭間で思考が揺らめきながら
僕は何をすべきかを強く思考しなければならないと感じています。

そして長井さんという存在の本質を
僕がもう一度深く考えなければならないと
僕は強く思います。

そして、敢えて言いますが、
松本(山路)徹代表も
長井さんという存在の本質に
もう一度、きちんと、本質的に立ち返ることしか、
方法はないと僕は思っています。

僕の言葉の意味が、
彼に本当に通じるかどうか、僕にはわかりません。

ただ、こうやって書いておくことしか、
僕にはできないと思っています。


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