「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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悪性脳腫瘍で幼子が入院した母親たちの拭えない被曝影響への懸念。琵琶湖セシウム木材チップ放置事件報道。

2013-10-02 09:46:33 | 福島第一原発と放射能

東京新聞の特報部が、琵琶湖周辺のセシウム木材チップ放置事件をきょう記事にしました。

「琵琶湖近くにセシウム木片放置」「民間ルートで全国に」「福島原発事故で汚染・複数業者が介在」などの見出しが出ています。

 この類の問題を、継続的に記事にしている特報部の努力は大きいですし、何よりも、近畿でも滋賀と京都のローカル扱い事案が、これで全国が知ることになったのは、大きいです。こういう努力を継続してもらうためには、東京新聞に直接激励の声を届けてあげて下さい。これは、琵琶湖というメジャーな場所で発覚したから、記事化できた訳です。この危険は全国でありますから、みんなが共通認識を持たないとなりません。政府が放射能汚染物の流通に、真剣に阻止をしないどころか、ガレキの拡散まで進める狂気の政策をとっている国に住んでいますから、こうしたあたりまえのことをきちんと伝えさせることがとても肝要です。

 



この事案については、既に滋賀県が刑事告発を検討し、行政が撤去する方向という報道もなされています。下記は産経新聞より引用。

「木材チップを搬入した業者(東京)の経営者を刑事告発する方針を決めた。県は業者と連絡が取れておらず、このまま放置された状態が続けば、行政代執行で撤去する。」

適切な動きと思います。周辺土壌なども、きちんと撤去することが肝要です。肝は東京の業者なんですね。更に納得します。

 


さて、次に頂いているお話は、小児の脳腫瘍に関してのお話です。今も、このお子さんは闘いが続いている状態です。このお母さんともお話をしています。

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2011年7月、子ども(当時3歳)が突然嘔吐が止まらなくなり、熱中症、胃腸炎と診断され、点々と病院を渡り歩きましたが、原因は分かりませんでした。その後、頭痛も発症。

CTを撮影し、水頭症が判明し、横浜の専門総合病院で緊急にシャント術を行いました。

原因は良性ののう胞だということで、経過観察しておりましたが、
2012年3月にのう胞が大きくなっていて、その根元に腫瘍があるということが判明、
結局、悪性の脳腫瘍(松果体部胚細胞腫瘍)ということで、埼玉の病院に転院し、
手術と後療法(抗がん剤3クールと放射線治療)を行いました。

私は子どものがんは被曝が関係しているのではないかと、ずっと思っています。
あの時なんですぐ避難しなかったのか、悔しく思っています。

埼玉の病院には、たくさんの脳腫瘍の子どもたちが、関東を中心に集まってきます。
その他、白血病の子どもたちもいました。

子どもが入院中、2012年6月前後、急性白血病の子どもたちがたくさん運ばれ、
「今までこんなに忙しかったことはない」と先生や看護師さんたちが言っていました。

私たちはやはり原発の影響だろうかと思った次第です。

小児がんの子どもを持つお母さんたちが口にするのは、「福島が関係しているんじゃないか」ということです。

子どもは去年の秋に退院しました。現在6歳です。

その後、自宅療養をして、ずいぶん元気になりました。
やっと落ち着いたので、今家族で移住を検討というか進めています。

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脳腫瘍の頻度はやはり少なく、そのうち悪性の頻度はさらに大きく下がります。勿論、元々、いろんなことがあって脳腫瘍になるお子さんはいますし、時間経過から、どうなのかという判断は難しいです。しかし、この方にもお伝えしましたが、肉体的に元々、前提となるような状態であったような場合に、悪化を促進する因子として、放射性物質が体内に入った場合、思わぬことがおきる可能性は否定できないような気がしています。

「脳腫瘍のお子さんを抱えている、お母さん達と何人も話をしました。最初は、なかなか踏み込んだ話は出来ないのですが、お互いが、子どもにそうしたことを抱えている身ですから、最後には本音を吐露されます。何でうちの子がというところから更に進んで、これは原発事故が影響しているのではないだろうか、そういう懸念をどうしても口にされます。皆が皆、原因はそうは言えないでしょうが、そのことに疑いを持っている人ばかりでした。」

僕にはとてもよくわかります。そして最後の本音として、ようやくこうした話が出てきます。それまでは、意図的に無視しよう、無視しようと過ごしていても、我が子に突きつけられた過酷な現実に対応すると、強い疑念は、どの母親も持つという事です。

「江戸川区で、やはり悪性の脳腫瘍のお子さんのいるお母さんとも、病院で話しましたが、その近辺で同じような脳腫瘍のお子さんが三人いると話されていました。これは、頻度が多いと思いました。」

「いつかこのことを話したい、放射能との関係があるのではないかとずっと思ってきました。

退院して1年たち、我が子もまだまだ同い年のこのようには行きませんが、元気になりました。

小児がんの治療は、先の見えない、年単位の治療です。空に行ったお友だちも何人もいます。

これ以上、我が子のような治療をする子どもたちが増えていく未来は耐えられません。みんな逃げて、気を付けて、と思う日々なのです。」

 

 こうした癌をお子さんが抱えた場合、その治療にとって、ベストな病院選択をまず第一に考えないとなりませんし、この方のように、最初に見落としがあって、その後の病院で救われたケースでは、さらにそういう意識は強まると思います。

ですから、まずは医療機関を考えないとダメです。

その上で、適切な医療体制があるなら、尚且つ被曝リスクが減る場所に行くほうが、お子さんが放射性物質という因子を更に摂らなくて済みます。こうした順序の感覚で思考することは大切だと僕は理解しています。

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 健康被害と思われる症状が、更に深刻化しています。 報告、相談はまずメールを下さい。nagaikenji20070927@yahoo.co.jp  

  事故発生当時の行動記録や数値データなどを細かく教えてください。問い合わせの内容も書いてください。健康被害の状態を皆で共有化し、事態の推移をあきらかにしていく作業が最も必要です。 

   「関東・南東北の被曝エリア(東京全域を含む大半のエリア)にいる皆さんは、放射性物質の少ないエリア、できれば愛知県から西のエリアに、移住するべきです。妊婦、子供、未成年、妊娠可能な女性は優先して移住すべきです。被曝から2年半が経過しています。初期被曝は深刻で、慢性被曝の影響がさらに危険です。食物、飲料のみならず、吸気による被曝は危険です。回避する方法は限定的です。あなたやあなたの家族の命が何よりも大切です。早く移住してください。」

   甲状腺の検査、甲状腺のエコー検査、さらにふつうの血液検査のうち、血液像の検査(白血球、特に好中球)や異型リンパ球の確認、大人の女性はサイログロブリンの数値も確認した方が良いと思います。 

 

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 いよいよ明後日! 【10/4(金)木下黄太講演会 IN 旭川】 

  18時開場 18時30分開演・終了21時 

   場所:旭川市建設労働者福祉センター(愛称/サン・アザレア)3F 座席数・・・156席

 旭川市5条通り4丁目  

 ★施設の有料駐車場あり

    前売り/1000円  当日/1200円

   *旭川講演の前売りチケットは、珈屋Lamp(旭川市末広東1条1丁目7-6)で購入するか、

    住所・氏名・電話番号を明記の上、下記のメール宛にご予約いただくと、

   当日受付にて「前売り」扱いで清算いただけます。

    予約メールアドレス⇒⇒⇒ ezonokurohune@yahoo.co.jp


土曜日は札幌! 【10/5(土)木下黄太&野呂美加 ジョイント講演会IN 札幌 】

場所:佐藤水産文化ホール   座席数:140席

札幌市中央区北4条西3丁目 交洋ビル3階 

*札幌駅南口、ロータリー正面(南口から2分)

時間:13時開場  13時30分開演・終了16時30分

*14時30分頃より野呂さんが入り、一時間程度は野呂さんがいる状態です。

   前売り/1500円  当日/1700円

 *札幌講演会の前売りチケットは、住所・氏名・電話番号を明記の上、

下記のメール宛にご予約いただくと、当日受付にて「前売り」扱いで清算いただけます。 

  予約メールアドレス⇒⇒⇒ junko@concierge-junko.com

  ★両会場とも、託児室はご用意しておりません。両会場とも主催は『蝦夷の黒船』


今週日曜! 【10/6(日)木下黄太講演会 IN 函館】 

   『放射能健康被害の現状と対策』 

  14:00~16:00 

  会場:北海道教育大学函館校7号館第14講義室(函館市八幡町1-2)

  資料代:500円 

 ※事前申込の必要なし。主催「道南内部被曝を学ぶ会」 090-8265-4658 

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2日間で200枚購入申込済となり、残り100枚 。 必要な方はお急ぎ下さい。

【バンダジェフスキー博士講演DVD販売二次予約】
先着順300枚限定、国内送付のみ。 
申込先⇒ http://my.formman.com/form/pc/MlyGAkw8YHAI9oUe/

DVD申込の詳細や注意事項は⇒http://bandazhevsky.jimdo.com/

申込後、直ちに自動返信メールで振込先等を案内します。 
キャンセル分も含めネット販売は之で終了予定です(体制を継続できないため)。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
甲状腺の異常 (paco)
2013-10-03 01:07:33
コメント欄の再開、ありがとうございます。

私もコメント欄に書き込まれた情報にはかなり助けられておりましたので、再開してくださって嬉しいです。書き込まれる内容もですが、同じような考えでいる方々の存在を実感できるだけでも有難いです。

最近はあちこちで、無用な議論をふっかけたり言いがかりをつけたりする「工作員」を見かけるようになりましたが、おかげでみんな「スルー力」が向上したと思います。ヘンな人はスルーして、ぜひ有益な情報交換ができますように。

さて、本題です。
私は夫とふたり、あまりの体調の悪化から、11年の秋より東京から関西へ避難しました。いろいろ事情があって、東京の家と行き来しながらの生活です。

先日、避難先でエコーと血液検査を受けたところ、ふたりとも、エコーで結節が発見されてしまいました。夫は細胞診を言い渡され、私は3ヶ月後の経過観察です(結果はまだです)。さすがにいい歳だし、甲状腺には異常は出ないだろうと思っていただけに驚きました。もちろん年齢から考えると、事故とは関係ない可能性も高いと思います。でも、二人揃ってというのは、なんとも不気味です。 

すぐ近所に住んでいた高齢の叔父、長く闘病中だったいとこは、13年になって相次ぎ亡くなり、その家の犬は12年に死にました。

また、元気にしていたはずの兄や甥も、久しぶりに会ったら揃って痩せて目が落ちくぼみ、まるで別人のようです。

もちろんすべては考え過ぎ、単なる偶然とは思いますが、これだけ重なるとちょっと考えてしまいます。木下さんがおっしゃるように、今は異常を感じなくとも、一度は検診を受けるのは有益かもしれないと思った次第です。ご参考まで。
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東電が裁かれないから (Kei)
2013-10-03 04:34:43

放射性物質をまき散らした張本人の東電が裁かれないのに、

木材チップを放置した人をどうやって裁くのでしょうか?


返信する
看護師の子ども達 (nurse)
2013-10-03 09:21:14
看護師は患者さんの安全確保の為に付き添ってX線検査やCT検査を同じ室内で受ける事がままあります。勿論、申し訳程度に体幹だけかくれる鉛入りの予防衣は羽織りますが、被曝は確実に一般的な人よりしている事が多いです。だからか、看護師の子ども達に異常がある率は高いです。ずっとずっと疑問でしたが、3・11後にやっと目が覚めました。でも、それらの視点を病気や障害を持った子どもを抱える同僚の母親達に振ってみても、X線外部被曝とは関連づけて考えようとはしません。それは私達が習ってきたのも、まさに今行われている安全神話の刷り込みと同じだったから…。正直、身の回りでこうなので、実際放射能被害に人が目覚める時とはどんな時なのか…と考え込んでしまいます。私が気づくきっかけになったのはずっと看護師の子どもの異常の多さに疑問を持っていたからでした。そんな疑問を持っていなかったら気づかなかったかも。私の子どもも発達障害や精巣に異常がありました。発達障害の子どもの繋がりで出逢うママさん達の中には高い割合で看護師さんがいます。

もし、世の中で看護師の子ども達の疾病の統計がでたら説得力あるデーターになるはずです。絶対国はやらないでしょうし必死で隠蔽する案件だと思いますが。勿論、元気なお子さんを授かられた看護師も多数おられますし知っていますから差別的な意味合いはないですし、私自身、当事者として書かせていただきました。

勿論、放射線に対する感受性の違いもあると感じてはいますが、特に未婚の看護師達は侮らず防衛して欲しいなと切に願います。
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