「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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【時代遅れ】「二重国籍が問題」と言い募る感覚そのものが、僕には全く理解できません。

2016-09-07 20:13:18 | 政治

蓮舫という人物を、政治家として好きでもありませんし、その政治的言動を好ましく感じたこともありません。

ご本人のテレビキャスターとしての振る舞いも、業界人的に眺めていて、あまり良いと思ったこともありません。

ですから、この人物に関心もないし、応援したい感覚も何もありません。

それでも人材難どころか、人材が皆無に近い民進党では、今回の代表選挙に彼女が最有力であるだろうということはよくわかります。

というか、他に選択肢がないと思います。

こうした中で、蓮舫氏について、「二重国籍」である可能性を過剰に問題視する、異常な攻撃が為されています。

これは、常識的におかしいし、感覚的には理解不能な言説です。

国籍というのは、国際結婚の子どもの場合に、どちらかを積極的に選択をすることによって、片方を実質的に捨てている構造でしか本質的にはありません。

要は日本国籍を選択すると日本の役所に届けた時点で、他国の国籍を抹消する手続きを完結しているかどうかは、本質的にはどうでもよい話です。

それで、日本国籍ですから。

形式的な抹消手続きをしているかどうかの話にほかならず、こんなことは本質とは何の関係もないです。

そんな話で、彼女を攻撃するのは全く筋がおかしいですし、というただの言いがかりに近い話です。

こんなどうでもよい話を、大げさにマスコミが書く時点で、国際社会の中で、日本社会の国籍に関する意識は相当に低いと思われると言うしかありません。

次元が低すぎる攻撃です。

こんな意味のない攻撃が、どうして彼女に為されるのか。

これは、代表選があまりにも彼女の圧勝となりそうな状況を好ましくは思わない、政治的な対抗相手による動きと考えた方がつじつまが合う話です(表面上は言い出しているのが滋賀県出身の元官僚とアゴラだとしても)。

勿論、今回の代表選の相手自体というほど単純な話ではなく、政治的にこの状況を好ましく思わない、それでも民進党内である関係者から、おかしなことが為されているのではないかという疑いを持っています。

しかし、本質に程遠い話。

こういう話を言うなら、形式上の国籍が二重ということではなくて、彼女本人が台湾政府(日本は国としていませんが)、或いは中国政府の意向を受けて、政治活動をしていることがないのか、過去の政治的言動や行動から確認したほうが良いと思います。

少なくとも、そうしたことを問題視すべきです(何かあるのなら)。

それで、彼女が台湾寄り、もしくは中国寄りの政治的なふるまいをしているなら、形式的二重国籍の追及も少しは意味があるかもしれません。しかし、そうした内実の言及がないまま、国籍離脱手続きを、もう一方の国に対して細かく行っているのかどうかの確認作業をあげつらうのは、国際結婚などが増えている社会関係の中では、異常な言説にしかすぎません。

仮に、彼女の政治家としての言動、行動、さらには資金面なども含めて、台湾や中国関連でおかしいことがもしもあるならば、徹底してあきらかにすべきでしょうし、大問題になると思います。

しかし、そうしたことに関する言及はなされずに、形式論、しかも他国に対する法的な要求に関して、ここまで細かく言いがかりをつけることが大きな話であるかのように言われるのは、日本の異常さが際立っていると事例と思います。

国際的にグローバルな状態に市井でもなっていると、こうした二重国籍的状況は実は珍しい話でありません。本質的には、積極的に本人が選択し、実際に居住し生活している国の国民であると考えるしかありません。

そして、現在本人は、少なくとも日本国籍を有していると、日本国家側に認められている状態ですよ。

蓮舫氏を公党の党首としてふさわしくないと論を張るなら、もちろん政治手腕や政策をどう判断するのかが大切で、本当にこんなどうでもいいレベルの話を、大げさにしていくことそのものが、国際的にも異常な日本社会を、またも裏付けたと思います。


放射能国家はどこまでもおかしくなる例がまた積み重なっただけかもしれませんが。

池田信夫氏配下のアゴラ発であることで特にそう思われます。

 

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