ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

まつふぐり

2017-02-27 04:26:35 | 






たまのごと なるをいとしむ まつふぐり     夢詩香






*「まつふぐり」は松ぼっくりのことです。一応松ぼっくりの写真は撮ったのですが、あまりいい感じにならなかったので、これで代用です。相変わらず写真は、句や歌にあまり関係なく、その時々の直感で選んでいます。

人間は、松ぼっくりのような丸いものを見ると、つい心を惹かれてしまいますね。松ぼっくりが落ちているのを見ると、つい拾いたくなる。食べ物にもならないし、特に役に立つものではないのに、丸いというだけで、手にとりたくなる。かわいいからです。

かのじょの友人に、松ぼっくりを使って、きれいなリースやかわいい小物を作るのが上手な人がいましたね。そういうのを玄関先に飾ってあるのを、あの人は愛おしそうに見ていた。女の人の、そういうかわいい心遣いを、あの人は愛していた。

女性に、そんなかわいいことをさせてくれる松ぼっくりは、ありがたいものです。あの丸さがあるだけで、心が豊かになる。丸いものは愛らしい。

ところで、まつふぐりは漢字で書くと、「松陰嚢」です。言わずともわかりますが、この名前はあまり人間の気に入るものではありません。イヌフグリの名を他に変えようとする人もいるくらいですから、かなり嫌われているようです。

陰嚢というのも丸いものですが、これをかわいいと思う人はまれです。なぜというにそれには、男のいやなものが染みついているからです。なんとなく考えたくないことではありますが、これは十分、男性にとっては悲しいことですよ。

人類の男性は、霊長類の中では断トツに大きい性器を持っています。それは要するに、人間の男が、セックスでいろいろと醜くて嫌なことをたくさんしてきたからです。本当ですよ。その証拠に、昔の男性は今ほど大きな性器をしていませんでした。ミケランジェロのダヴィデのそれは大きくデフォルメされていますが、ギリシャ・ローマ時代の彫刻は、それほどそれを変えてはいません。まだそれほど馬鹿なことをしていなかったので、それなりに、見栄えが苦しくならないほどの大きさだったのです。

だが今の男性はとても大きな性器をしている。それは時に、男性を大きく苦しめている。馬鹿に大きな性器をしているのが、とても痛いので、男性はそれをごまかすために、女性を馬鹿にする。どう見ても、女性の方がいい感じに見えるからです。

セックスで、女性に嫌なことをしすぎてきたから、そうなったのですよ。これは本当のことです。男性は自分の性器を見るたびに、自分たちのしてきたことを思い出さずにいられない。その醜さがくるしいということが、男をあらゆる暴虐に駆り立てる。

美しくないということは、それほどつらいことなのです。

だが、自分を暴力的な醜さから脱却させるためには、いつまでも馬鹿をやっていてはいけません。本当に美しく立派な男になりたいのなら、美しく立派なことをしなさい。時には死も恐れず、自分を難にぶつけ、時代を変えてみなさい。

女に甘えて、馬鹿なことをする自分を無理矢理男にしてもらっているようでは、いつまでも自分の醜悪さから逃れることはできません。







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