山振(やまぶき)の 立ちよそひたる 山清水(やましみず)
酌(く)みに行かめど 道の知らなく
=巻2-158 高市皇子=
山吹の花が咲いている山の清水を汲みに行こうと思っても、どう通って行ったらよいか、道が分からないのです。という意味。
この歌については、万葉アルバム(明日香):万葉記念館で既に取り上げているので、説明は省略する。
この歌碑がある玄賓庵(げんぴあん)は、山の辺の道沿いにあり大神神社と桧原神社の間に位置している。玄賓庵は世阿弥の作と伝えられる謡曲「三輪」に登場している。謡曲では、玄賓(げんぴん)僧都がこの場所で三輪明神の化身である女性と知り合い、三輪の故事神徳を聞かされたという。
写真は、玄賓庵わきの山の辺の道の桧原神社へ向かうところにある道標。このあたりは山の辺の道の雰囲気を良く残している。