dailie morlie

森羅万象、宇宙の真理

讀書雑感

2004年10月19日 18時28分16秒 | Weblog
☆旅行者の朝食 ЗАВТРК ТУРИСТА(米原万里/文芸春秋2002.04.25)
米原万里の著には、外れがない。どれを読んでも、面白い。
カヴァーがずいぶんと草臥れていたので、けっこう前のリリースだと思ったら、02年とつい最近だった。
中々意地の悪い、いやいやウィットに富んだ文章は、"へぇ~、そんなことがあるのか"とひとしきり感心したあと、ページを繰るとどんでん返しが待っていたり、"AV OVO USQUE AD MALA(最初から最後まで)"、実に目が離せない、アドヴェンチャーだ。
ХАЛВАなるお菓子をめぐる冒険に至っては、いつか必ず自分もその甘さを味わって見せるぞ、と決意せずにはいられない。
それにしても、引用する本に文春文庫が多いなぁ、と思っていたら、この本自体が文藝春秋社から出ていた。

一つだけ、著者が本当に知らないのかはわからないが、間違いというか、訂正したくなる箇所があった。
"ちびくろサンボ"は、多くの人が勘違いしているが、舞台はアフリカではなく、インドである。
作者は、確か英国婦人で、夫とともにインドに駐留していたはずだ。
だから、ホットケーキ、パンケーキの類が英国や米国の食習慣で、アフリカにはそれがない、というところはさすがに鋭い賢察だが、決して英領のアフリカや米国支配下の中南米の話ではない。
絵本に描かれたアフリカ風の黒人とその名前が錯覚を生んでいるのだが、サンボ一家はインド人である。だから虎が出てきても不思議はないのである。

映画雑感

2004年10月19日 18時26分17秒 | Weblog
☆恋愛小説
ちょっとずつ、弱いところがあるなぁ、と思いながらも、じんわりとこないではいられない、佳作の小品、といったところだろうか。
現在から始まるが、メインとなるストーリーは5年前の話だ。
5年前と現在が、同時に進行するのに、その撮り分けをしていないので、現在見ているのがどっちなのかを混同してしまう。
もしかしたら、意図してのことかもしれないが。
途中、初恋の名前の取替えや自動シャッターなど、何度も異常(イサン)な印象を受けるところがあるのだが、そのことごとくが後になって解決されていくので、最近(特に邦画)投げっぱなしにして平気でいるもの(昨日のデビルマンとか、こないだのさばいぶすたいるとか)が多いので、この監督は、そのへんオーソドックスにきっちりとしたいひとなんだろうなぁ、と好感は持てた。
主人公の妹の初恋のエピソードは、三人の恋物語を展開する上では箸休めにしかず、ちょっと余計な気はしたが、この妹こそ、わがわが文根英公主なので、シーンを割いているのは、個人的には嬉しいことで、う~んこればっかりは、よろしく、ってなもんだ。あれ、文書が変だ。まぁエピソード自体はけっこう微笑ましいのではある。だって、兵役につくために別れるカップルが多い中、そこから始まる恋なんて、ファンタジーではないか。
不満なのは、5年前に遡るので、他の主役3人は同じ俳優でいけるとしても、わが根英公主が、公開時点の実齢でいけば15歳となれば5年前は10歳で、さすがに無理が生じるため、現在にしか出てこないというところだ。

LD、楽天、SB・・・インターネット・リーグだって?

2004年10月19日 00時14分26秒 | Weblog
そうか、ソフトバンクというのがあったなぁ。
LDと楽天の落ちたほうがダイエーを拾うんじゃないか、と書いたが、大物が残っていたわけだ。
真打は最後に登場する、ってことなのかな。
それにしても、インターネット・リーグだって?
なんだかリネージュじゃないけど、ネット上の対戦ゲームみたいだ。
ヴァーチャルな世界の三社がリアルの舞台で蠢いている、なかなか笑える状況。
いっそ、セ・パに入らずに、四国リーグを纏め上げて、新団体を発足させればいいんだ。
どこも金は持ってるんだから。
ヴァーチャルな世界に秩序をもたらしているんだから、それくらいは簡単だろうに。
それにしても、IT会社で固めると、代理戦争の様相だな。
さて、次はどこが出てくるんだ?
アスキーか?NTTか?

クォンでも、グォンでも、新韓流スタァ

2004年10月19日 00時07分51秒 | Weblog
この前、クォン・サンウをグォン・サンウと表記しているという話で、いっそゴンってしたら?と書いたが、友人の話では、一部ではすでにゴンゴンと呼ばれているのだそうだ・・・ほんまかぃな。
友人は韓国グッズの店をしているのだが、実際に、お客から"ゴンゴンの、ある?"と聞かれたのだそうだ。
世紀末は過ぎたんじゃなかったのか?

讀書雑感

2004年10月19日 00時01分52秒 | Weblog
☆ボクが捨てた「北朝鮮」生活入門(金起成/幻冬舎)
脱北ってのは、亡命なんだろうか。
その状況にいない私には、推し量る事が出来ないが、極めて冷酷に、歴史を見るような目で見るなら、納得が行かない。
ああやって、逃げ出すくらいなら、なぜ一致団結して政府を転覆しようとは考えないのだろうか。
日本ですら、かつては農民一揆というものがあった。
南という逃げ場所があるから、なのだろうか?
この著者は、正直なようにも見えるし、傲慢にも見える。
北のシステムの中で、ある程度うまい汁を吸っていたのが、吸えなくなったから脱げ出した、と映る。
分厚いベールに包まれた北のことが知りたいだろう?と、これまでにあるステロタイプな内容と重複しないような目新しいものを見せて、自由諸国の好奇心を満足させてやろう、というのが垣間見えるのは、気を廻しすぎだろうか?
北もよかった、と言うのなら、帰ればいいのに。無責任に、そう思う。