dailie morlie

森羅万象、宇宙の真理

映画雑感 2008-020 母べえ

2008年01月31日 23時13分48秒 | 映画
☆母べえ 08.01.31. 11:50 TOHO3
いきなりのタイトルが小津映画みたいで、憂鬱になった。
途中の台詞なんかでも「何とかなるわよ」「何とかなるって?」「何とかなると思えば何とかなるわよ」とか。
どうなんでしょう、このキャスティング。
小学生の子供がいるとなれば、母親は30代からせいぜい40代。それを60代の吉永小百合が演じる。
あ、そう言えば、それについては本人のコメントがあったな、と今思い出した。。そう言うことか。
で、やはりムリを感じたのだ。
確かに60代にしては若いんだけどね。
で、志田未来も歳下の役なんだが、14歳が12歳を演じるってのも、ちょっと無理があったよね。おさげにしたり、短いスカートやワンピースで幼さを出すんだけど、逆にロリねらいか?って感じで。
壇れいがまた、もう40近いのにたぶん役どころとしては20代前半ってところでムリが・・・。
そのキャストがいずれも、商品としての映画としての、ではなく、なんか大御所老人の趣味につきあっているだけ、って感じがする。
寅さんシリーズの喜劇監督なので、随所にくすぐりが入って入るのだが、ドラマの性格上か、からすべりして虚しい。
それに、第二次大戦を使って平和を問うというのは、もう無理なんじゃないかな?と思う。
強いて言えば、アナクロだ。
だって、「世渡りの下手な」父べえにも、「銭至上主義の」おじさんにも、「芸術家ぶってる」おばさんにも、誰にも感情移入ができないんだもの。
それに、そりゃ事実かも知れないが、「おじさんは、戦後に吉野で野垂れ死にました」「おばさんは広島で原爆にやられて死にました」「山ちゃんは輸送船を静められて溺れました」と、どれも描き方がおざなりすぎて、手抜きとしか感じられない。ここに描かれることへの理解と共感は、せいぜい40歳以上だろう。
少なくとも若い世代には届かない。
そのあたりを理解できないというのが、考えの固まった古い世代の固執だと思う。
そうして、例えば、インド洋への自衛艦派兵が、侵略戦争の容認であるという見解から作劇することだってできるのに、それをしないのは、創造者としての怠慢だろう。
確かに、対戦中の軍国政治を批判するのは簡単だが、それと同じことが現代にも起きているのに、それを看破しないでいるのだから。

映画雑感 2008-019 テラビシアにかける橋

2008年01月31日 22時45分53秒 | 映画
☆BRIDGE TO TERABITHIA(テラビシアにかける橋) 08.01.31. 09:20 TOHO10
う~ん、どうも、どっちつかずなんだよなあ。
ファンタジーならファンタジーらしく(ネヴァエンみたいに)、
少年の成長物語なら、それらしく。
それがどっちつかずの尻すぼみに終わってるように思われる。

映画雑感 2008-018 チャプター27

2008年01月30日 20時24分58秒 | 映画
☆CHAPTER 27(チャプター27) 08.01.28. 13:20 クレール石関
モノローグで進められるストーリィってのは、映画の手法として間違っていると思うので、それだけですでにして評価できない。
モノローグで進めるんなら、他のメディアを選ぶべきだと思うのだ。ラヂオドラマとかね。

つんく♂

2008年01月29日 13時44分41秒 | Weblog
モー娘のこともあるから、いけすかない、と思ってたけど、
今放送してるNHKの番組に出て語ってるつんく♂、おもろいやんけ。
なるほどなぁ、やっぱりなぁ、
成功するやつってのは、こうなんだなぁ。
ちょっとまねでけんな。
やっぱり成功するだけあって、頭の回りが速いわ。

映画雑感 2008-016 おかえり

2008年01月27日 19時39分01秒 | 映画
☆おかえり 08.01.27. 15:00 さん太ホール
なんというか・・・フォーマットとして、映画以前。
特に録音が酷い。
栗林豊彦という録音監督をチェックすると、どうやらドキュメンタリー畑がメインのようで、だからなのか?
冒頭いきなり、OFF台詞とのバランスが悪すぎ。電話の音なんて、どうしようもない。
しかし、録音だけかと思ったら、それは全体にまわっている。
意味不明のインサートショット。
アドリブ手法での俳優への依存度の高さ。
"キャンセルしたし"という台詞を言い間違えても、それがリアルだと思ったのか、フィルム代がないのか、そのまま。
まさか小津マニア?のローアングル。
自動車に自転車でらくらく追いつくご都合。
看護婦が、ふつう血圧を測る時に、何も言わずにいきなり袖をまくったりするか?"袖をまくりますよ"くらいの一言は言うよ。
などなど、おかしなところは、枚挙に暇がなくって、もうアマチュア学生映画のようだ。

映画雑感 2008-014 シルク

2008年01月25日 00時45分03秒 | 映画
☆SILK(シルク) 08.01.24. 13:50 TOHO5
30年くらい前に、SHOGUNという国辱映画があったが、あれから西洋人の感覚ってのはぜんっぜん変わってないってことなのかな。
あの時話題になったのは、ただただ島田陽子が脱いだ、貧乳でがっかりだった、ってことしかなかった。
その貧乳でがっかりの女王の座は、貧乳に関しては黒木瞳が譲り受け、しかし黒木の場合最初から分かっていたのでがっかりではなく、がっかりについては南野陽子まで待たなければならなかった。そして、そのがっかり貧乳女王は最近では池脇千鶴に引き継がれ・・・そんなことはどうでもいいか。
しかし、結局エキゾチックジャパンの東洋の若い娘を弄ぶことを至上の愉しみのように考えているとしか思われない。
そういう意味で、役所広司なんかどうでもよく、日本のことなんかなんにも考えていない、西洋至上主義の傲岸不遜な視点しかない。
で、芦名星も、響鬼のときのほうがよっぽど魅力があったよ。

讀書雑感 僕は在日「新」一世

2008年01月23日 22時47分10秒 | 讀書
☆僕は在日「新」一世(ヤンテフン/平凡社新書)
題名にひかれて読んでみたんだが・・・どうなんだろう?
読んでみると、なんだかなぁ、で。
著者は後半の対談に「「わかったふり」をしないことが大切だ」と言っているのだが、この本の内容自体が、「わかったふり」というか「わかったつもり」で書かれてあるように感じられて、どうも浅薄よのぉ、と思ってしまう。
どうも16年住んでるんだから、どっちの文化にも精通してるさ、という錯覚だけを頼りに書いたような内容だ。
しかも、本人は自覚してるのかどうかわからないが、韓国人特有の上から目線、自画自賛、偏狭な視野、こうなるとこの本の中で攻撃している「嫌韓流」と五十歩百歩だ。
ただ、それはわかってるらしくて、妙に公平ぶっていたりもする。
ま、読むに値しないとは言わないが、読んでもあまり実にならないものではある。

映画雑感 2008-012 ウェイトレス

2008年01月22日 09時23分01秒 | 映画
☆Waitress(ウェイトレス~おいしい人生のつくりかた) 08.01.21. 15:00 クレール丸の内2
最近巷に流行るもの、ケータイ小説、ネット小説。
頭の悪いガキンチョが、おのれの妄想をそこはかとなく書きつくれば、怪しいものが量産されて、その程度のものしか理解できない頭脳下層民に喝采を以って受け入れられている現状。
ホンが悪けりゃ、それを実現するヤクシャがまたひどい、てかこりゃ演出なんだろうな。
設定も展開も、あまりにもお粗末で、何かの思いをパイにするというモティフだけは魅力的だが、ぜんぜんストーリィの中には生かされていない。
しかも、登場人物の色付けがお粗末以前にどうしようもなくって・・・とにかく酷い作品だ。
え?全米で大ヒット!観客の心を私服の鯵で満たした、って?
そりゃ味覚音痴のアメリカ人なら、さもありなん。だよ。

映画雑感 2008-011 転々

2008年01月21日 22時24分06秒 | 映画
☆転々 08.01.21. 12:30 クレール丸の内1
とくに観る気のなかったのを観てしまったのは、須らく昨日"伊豆の踊子"を観たからだろう。
三浦友和の出世作と最新作、2作を連日で観るのも乙なものではないか。
それはまあ、ともかく。
私は決して三木聡ファンではない。時効警察は、昼に再放送されていたので、集中して視てはいたが、よく言われている脱力系とかぬるいとかのテイストには一向に動かされない。むしろつまらないと感じる方だ。
まぁコメディだからこんなもんなのかもしれないけど、なぁんかだらだらしてんだよなぁ。
だらだらしてる風に見えるのはいぃんだけど、作りもだらだらしてるんだよな。
物事には全てオチをつけなくちゃいけない、って思ってるんで、
麻生久美子がいかにもなカメオ出演してるところからしても、あぁこれはそういう三木聡シンパの人しか見ちゃいけないんだ、ってことなんだな。
ちなみに吉高由里子のヌード・スタンド・インは伊吹ゆうなということで、そこまで名前を出すくらいなら、最初っから伊吹で全役やったらえぇんちゃうん?

映画雑感 2008-010 伊豆の踊子

2008年01月20日 23時15分56秒 | 映画
☆伊豆の踊子 08.01.20. 10:30 西川アイプラザ
山口百恵って、特に好きでもなかったけど、こうやって見直してみると、か~わぃ~な~。
確かあの時で14歳とかのはずだけど、ほんっと初々しくて(まぁ演技が稚拙という言い方もできるけど)、愛くるしくて、なんとも言えず品がある。踊り子の役なのに、品があっちゃいかん気もするけれど、なんしかかわいいよ。
14歳って、昨今のジャリタレとかギャルタレとかに、ここまで品のある女優・タレント、いね~な~。
ナガサワ?ニーガキ?足元にも及ばないよ。
典型的なプログラムピクチャで、はっきり言って作りは杜撰だが、それでもここまで見せるのは、ひとえに山口百恵だからだろうか。