ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

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遠くて近きは~須磨寺落語会

2010-02-07 23:16:51 | 梅団治・須磨寺落語会

山の中腹にある、須磨寺の青葉殿。

今日は、久し振りの落語会。
堺の三国ヶ丘から、I氏と一緒にドライブで須磨寺ヘ・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・Ⅰ氏のベンツ。



このところ、大入満員が続く、会場。・・・・400人強のお客さま。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

一、桂雀五郎・・・・・・・・・・・「初天神」

自己紹介で、米朝一門ですが、
米朝の弟子の、枝雀の弟子の、その雀三郎の弟子の、雀五郎でおます。
ひ孫の弟子ですな。

その雀五郎さん、普段はちっとも笑わないと、噂の落語家さん。
でも高座は、飄々とした中にも、味わいたっぷり、
ちょっと遅ればせながら25日は初天神と・・、
それも最後の、イカ(凧揚げ)までのフルバージョン。

最初に、みたらし屋で、親父の真似をして、蜜ツボに浸け、
イカ揚げでは、ぶつかった人に、親父の真似をして、あやまる。
サゲは「こんなんやったら、連れてこなんだら良かった」と・・・。

子供というのは、親の真似をしたがるもんですな。
「親のふりみて、子は育つ」・・・まさに親の、雀三郎さんをみて育った、
変に浮ついたとこがない、きっちりとした、良き「初天神」でおましたで。


二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「七度狐」

私が、落語にはまった、高校生の時、仁鶴さんで大好きだったのが「七度狐」
何度も言うように、鶴二さんのお百姓さんの声などが、仁鶴師匠にだぶり、
いつも、笑いの中に、懐かしさを感じる。

今年になって、最初の鶴二さんの一席。
やはり、鶴二さんの落語を聴かんと、禁断症状か、落ち着かなかったのですが、
久し振りに聴いてしまうと、あきまへんな・・・・・・。

続けて、聴きたくなって、今週の深井の土塔庵にも、駆けつけようと、・・・。
鶴二さんへの、思いは「深いか・・・、深いぞ」ですな。


三、桂あやめ・・・・・・・・・・・「義理ギリコミュニケーション」

ぎっしりの会場を見て、何かに似ていると思うと、
あの震災の時の、避難所みたいですな・・・と。
実家が神戸ということで、被災者だから言える笑い。

震災の時の話から、当時被災地のレポートをしていたので、
あの「徹子の部屋」に出演。・・・・・・その時の話を。
おもしろい、単に似ているだけではなく、黒柳さんの話ぶりをよく分析され、
なるほどと感心させられる。・・・・・・納得の笑い。

まあ、この震災の時期と、この神戸では、
永遠に語り継がれなければならないマクラですな。

噺は、嫁と姑の、文化の違い、価値観の違いによる、ぶつかりあい。
回りまわって、20数年後、息子に嫁を貰うようになって、同じ光景が生まれる。
題目は、「リサイクル」と思いきや「義理ギリコミュニケーション」
嫁と姑が、義理でギリギリのコミュニケーションを保っていると言うことか。

私んちの、息子にはまだ結婚ばなしもないのですが、
もし息子の嫁が来たら、妻がどう変わるのか、今から楽しみでおますな。


四、桂米左・・・・・・・・・・・・・「豊竹屋」

米左さん、今日の落語会で、ぴか一の活躍。

トリ前の、モタレの位置の重要性が、よう解りましたで。
落語会、全体が、締まったというか、メインディシュが後にあるだけに、
お口直しのシャーベットのような、ほのかに主張する、爽やかさがあった。

歌舞伎の一門のかけ声の話をたっぷりしながら、浄瑠璃の世界ヘ誘う。
「豊竹屋」で、口三味線のひとつひとつに、会場が沸く。
最初にたっぷり、時間をかけた仕込が、あんなに花・・咲くとは。
聴いていて、こちらまで気持が良くなる・・・大爆笑。

鳴物上手と聞いていましたが、引立て役に徹する、米左さんの落語。
渋いですな・・・・・・・。


五、桂梅團治・・・・・・・・・・・「竹の水仙」

最初に、浮世絵と始まったので、「宇治の柴船」と思いきや、
「竹の水仙」、梅團治さんでは、初めての演目。

梅團治さんは、すべての噺がおもしろいが、
登場人物になりきる訳でもなく、淡々と噺をすすめていかれるが、
それでいて、随所で、確かなる笑いがある。

そして一番凄いのは、終わった後でも余韻がある事である。
力まず、気取らず、その人柄の良さが、落語の世界に引きこんでくれる。

一年に、ひとつかふたつ、新しいネタに、挑戦とか。

既に、レパートリーにあるかも知れませんが、
「百年目」、「親子茶屋」、「藪入り」、「鴻池の犬」、「上燗屋」など、
是非、梅團治さんで聴いてみたい噺ですな。、

今日の落語会、各噺家さんが、御自分の個性を出しながら、
それでいて、まとまりのあるという、素晴らしい落語会。
たっぷりの、二時間半もあっというまに、過ぎてしまう。

大阪の方も、遠征するだけの価値は、ありまっせ。



第129回・須磨寺落語会
2010年1月7日(日)午後2:00開演
須磨寺青葉殿

一、桂雀五郎・・・・・・・・・・・「初天神」
二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「七度狐」
三、桂あやめ・・・・・・・・・・・「義理ギリコミュニケーション」
仲入り
四、桂米左・・・・・・・・・・・・・「豊竹屋」
五、桂梅團治・・・・・・・・・・・「竹の水仙」

10-08-34

次回「第130回・須磨寺落語会」は、4月4日(日)PM2時より、
仁智さん、文華さん、と染左さんのゲスト・・・。

次々回「第131回」は、6月27日{日)PM2時より、
松喬さん、右喬さんと他一名のゲストが決定・・・。

梅團治さんと鶴二さんはもとより、期待の落語会が、続きますな・・。

おまけ

境内では、骨董市のお店が出てまっせ。


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3 コメント

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僕もうかがう予定です (明彦)
2010-02-07 00:27:59
お話を楽しみにしています。
ちょうど四天王の門下が全て揃うことになりますね。
返信する
充実の落語会ですな。 (ごまめ)
2010-02-07 20:44:16
愉しかったですな。

演者、全員がおもしろく、遠いですが、
遠征するだけの価値ある落語会でおましたな。
返信する
この会は間違いありませんね (明彦)
2010-02-07 22:40:23
6月は27日に決定したのですね?
松喬師匠の熱烈なファンを知っているので、声をかけてみます。
返信する

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