ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

なんやかんやの会

2013-01-17 22:39:11 | 落語


ようやく今年最初の落語会でおます。





露の新治の「井戸の茶碗」、最高。・・・よろしおましたで、

一、露の紫・・・・・・・・・・・・・「松山鏡」

まず、今回の「なんやかんや」についてのハナシから、太り気味の自身の体型へ。
ほんま、どっしりと貫禄つきましたな・・でも噺もどっしりよろしおましたで。

団娘さんがよくかける「松山鏡」、
紫さん、田舎の素朴な言葉が自然で昔話を聞いているようで、
女性噺家が話すへんな違和感がなく、噺の世界に入っていける。

まだ、入門して4年目だが、どっしりと構えた話しっぷり
師匠とは違う、重みがでてきましたな


二、旭堂南湖・・・・・・・・・・・「血染の太鼓」

今日は、解かり易い現代講談という事ですが、
講談、普段聞いておられる方も少ない様なので、挨拶代りに、
ちょっと、本格的なのをと、本能寺の乱のくだりをちょっと語られる。

本題の、「血染の太鼓」は、兄弟子の南北先生が広島商業出身。
その、野球はできないが甲子園へ行きたい一心で、応援団に入る。

第一回戦は、相手は静岡商業、広島商業はしやもじを叩いての応援。
「カチ、カチ、勝ち、勝ち・・・相手をめしとる」とか

二回戦は松山商業、三回戦は日大一高、準決勝は江川卓をようする作新学園。
最後は2対1で、広島商業の勝ち。そのとき応援団で太鼓を叩いていたのが、南北先生。
その必死の応援で、手のひらからの血で、真っ赤に太鼓が染まった・・・・・・と。

試合状況が講談にと思ったが、合戦などテレビのない時代、
まさに講談は実況中継、「講談師見てきたような嘘をつき」でおましたな。


三、露の新治・・・・・・・・・・・「井戸の茶碗」

凄い、粋の一言。
昨年の「中村仲蔵」に続いての大当たり。

「井戸の茶碗」、元はと言えば、江戸落語、それも柳家さん喬さん仕込みとか・・・。
千代田朴斎、高木作左衛門、そして屑屋の清兵衛でてくる人が皆、心ある人ばかり。

江戸の落語を聴いていると、笑いが少なく結構肩が凝ることがあるのだが、
新治さん、大阪人特有の辛抱しきれなくなって、適度にフッと息抜きの笑いを
入れこんでくれる・・・その量とタイミング、絶妙。

江戸の粋さと、上方の洒落っ気を持ちあわせた新治さんの落語。

是非、「火事息子」、「ねずみ穴」、「文七元結」など新治さんで聴いてみたいですな。



四、露の都・・・・・・・・・・・・・「七度狐」

凄いの、一言・・・・都さん。
ネタ下しの「七度狐」
練りもしなくて高座にかけるとは、出来といい、度胸といい、凄い。

深いかぁ、浅いかぁ、言い間違えるのも、計算づくめか。

尼さんがいう「そこのお燈明の火さえ消さなければ、魔性のものはでてはきません」
というのを忘れて、尼さんおさよ後家の夜とぎへ出かけてしまう・・・。

ジュジュ、パチパチの処へきて、「尼さん、小声でなんとか言うたはったな・・・」と、
間違っても、動じるのではなく、慌てるようでもなく、笑いに転化させる天性の都さん。

やはり、女性は居直ると度胸の座るものなのか・・・・
おもしろいけれど、決して、都さんの術にはまってはいけませんな。
「くわばら、くわばら」


五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「替り目」

都師匠が、すれ違い様に「あと、頼んだで」と一言。
今日の、今の今まで本を置いて稽古していたとか、
それも、米朝全集からご自分ようにダイエット、アレンジ版とか。

時間が迫っていたので、割愛するのかと、気になる時計を追う鶴二さんの目。
でも、都さんで、鶴二さんの頭までも、ほぐれたのか、逆にギャグ満載で、
ちじめたり、伸ばしたり、いつもとは、ひと味もふた味も違った「替り目」に・・・。

九時もとっくに過ぎていたので、
「おまえ、そこにおったんかいな。」の途中で終わるのかと思いきや、
うどん屋の最後のくだりまで、きっちりと、このあたり鶴二さんらしいですな。

鶴二さん、春からは新しい企画もされるとのこと、
今年はどんな落語を聴かせてくれるのか、楽しみですな・・・・。


なんやかんやの会
2013年1月17日(木)午後7:00開演
天満天神繁昌亭

一、露の紫・・・・・・・・・・・・・「松山鏡」
二、旭堂南湖・・・・・・・・・・・「血染の太鼓」
三、露の新治・・・・・・・・・・・「井戸の茶碗」
仲入り
四、露の都・・・・・・・・・・・・・「七度狐」
五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「替り目」

・・・・・・・・・三味線・・・・・はやしや薫子


13-01-5





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4 コメント

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Unknown (hideworker)
2013-01-21 20:36:55
新治師匠の「井戸の茶碗」、素晴らしかったですね!!さん喬師匠ゆずりとは知りませんでした。すごくさわやかな噺でしたね。講談が「細川の茶碗屋敷」が元ネタやそうです。
僕も新治師匠の「火事息子」みてみたいです!!
返信する
「大当たり」 (ごまめ)
2013-01-22 22:20:25
ほんま良かったですね。

東京ではこんな時、「大当たり」の声がかかるそうです。

年に数回しか出会えない、感動の高座でおましたな。

返信する
Unknown (hideworker)
2013-01-23 09:54:02
「大当たり」!いいですねぇ~。一度かけてみたいです。
「大はずれ」と間違えないように気をつけないと(^_^;)
返信する
こちらで、一度あるんですよ、 (ごまめ)
2013-01-23 22:59:45
大阪であった松喬、さん喬、二人会で、さん喬さんの「柳田格之進」で大当たりの声を聞きました。
その高座は、私の落語人生の中でやはり最高の感動でおました。
返信する

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