ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

久しぶりの繁昌亭・昼席

2010-03-20 21:13:08 | 天満天神繁昌亭
天満天神繁昌亭・昼席ヘ、嫁さんと、鶴二さん目あてに。



天神さんの裏門


天神祭の船渡御の緞帳・・・賑やかさとめでたさが、あふれてますな。

今日は、一番太鼓は、露の眞さん、男勝りの力強い太鼓でおでむかい。


一、桂ちょうば・・・・・・・・・・・・・・「狸賽」

ハキハキと勢いがあって、好ましい。
狸が、恩返しに家に尋ねて来るところから、始る。
でも、10分間の持ち時間で、「狸が冠かぶって、しゃく持っていました」の
天神さんのオチまでいかず・・・。
でも、楽しい、狸賽でおましたで。


二、林家染左・・・・・・・・・・・・・・・・・「道具屋」

阪大出で、公務員だったのを、辞めて、落語家になりましたと、
「アホですわ」と、でも、今や京大出も二人・・・。
私たちの税金で、国立大学ヘ行って、落語家になったとは、
落語好きの私でも、複雑な心境ですな。

染左さん、今まで、なかなかアホが出てくる落語が少なかったように思っていたが、
今回の道具屋で、アホの登場・・・ちょっと、くだけた感じ・・・
やはり、落語の醍醐味がちらり・。
これからも、難しい噺ではなく、腹から笑える愉しいネタ期待しまっせ。


三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・「延陽伯」

ちょうばさんがでくるなり、ずっとイビキをかいて寝ていた、嫁はんの隣のオッサン。
鶴二さんの、落語がはじまると、目を覚まし、、身を乗りだして聴きだした。

おそるべき、鶴二さんの話術、いや、声の大きさか・・・。
会場中に響きわたる、メリハリある噺っぷりは、やはり貴重なる武器ですな。

噺は私の大好きな「延陽伯」。
オチは、火事になったら大変や、「わらわ、元京都の・・・あちち・・・」
「姓は安藤、名はケイゾウ・・・・あちち・・・」のところで終わり。

時間の短さに、最後まではいかなかったけれど、
終わった後に、後の席のおばさんが、「上手やなぁ・・・」と思わず感嘆の声、
鶴二さん、またまた、ファン、一人、増えたようでっせぇ・・。

四、ダイアン吉日・・・・・・・・・・・・「バルーンショー」

男の大道芸人と思いきや、女性、それも英国人。
変な、日本語を喋るが、造るバルーンは、女性らしくて、かわいい。
プードルの犬・・・ミツバチ付きのお花・・・飛行機に乗っているパイロットと
三つの作品を作る。・・・三人の方が、当って、おみやげにとプレゼント。
ほんと、繁昌亭ならではの、色物ですな。


五、桂春雨・・・・・・・・・・・・・・・・・「時うどん」

登場人物がすべて、アクがない、春雨さんの、優しさあふれる「時うどん」。
うどん屋が、思わず、アホに同情して、三文のお金、返してしまいそうな、
そんな気にさせる、のほほん・・、ファンタジー版、時うどんでおましたな。


六、笑福亭松枝・・・・・・・・・・・・・「貧乏花見」

今まで、聴いたのとは、微妙に違う松枝さんの「貧乏花見」
良くあるのは、喧嘩狂言で、酒、肴、をぶん取るのだが、
今回は、出入りの親方がおられて、お裾わけで、本物の酒、肴にありつく、
このあたり、終始、長屋の連中は、善人でありたいと願う、松枝師匠の美学ですな。

女連中のいでたちが、これまた凄い。お腰のらん幕のなんと、すざましいこと。
「気で気を養え」と、この逞しさが、この噺のシャレですな。
不景気な昨今、今年は、花見なんぞに、行きたいもんですな・・。

七、千田やすし・・・・・・・・・・・・・・「腹話術」

坊やの名前は、「光」君。
途中で歌うのは、いつもの六甲おろし、・・
でも地元の大阪だけに、八割の方が手拍子を打つ。
隣のおばさんなんぞ、歌まで歌っている。・・・凄い、阪神ファン。

ネタは、いたって定番ですが、オモシロイ。
このあたり、師匠の川上のぼるさんに、似てきた、ですな・・。


八、露の慎吾・・・・・・・・・・・・・・・「胴切り」

私は、慎吾さんが、団平時代の、子ほめを二回聴いている。
今日、うん十年ぶりの舞台を見て、年をとられたなぁが、実直な感想。

噺は「胴切り」、このナンセンス劇、アホらしく演るほどおもしろいのに、
何故か、団平さん時代の、真面目さを思いだした、一席でおましたな。


九、笑福亭由瓶・・・・・・・・・・・・・「強情灸」

見台と膝隠しがはずされ、座布団だけに・・・思わず、嫁さんに
「強情灸やで」と囁く・・・ずばり、あたり・・。
でも、由瓶さんの「強情灸」、持ち時間内、たっぷりの笑い。
このように、得意ネタがあるのは、強いですな・・。


十、笑福亭仁智・・・・・・・・・・・・・「ハードラック」

今日は、パリーグの開幕、高校野球の開始、やはり野球にちなんで、
この前、TVで見た、「スタディ・ベースボール」が生で見れると、
期待したのだが、・・・人生、ついてる、ついてない・・・の「ハード・ラック」
でも、この噺、何回、聴いても、おもしろい。・・・・最高。

自殺しようとしても、死ねない本人の失敗の数々が、第一幕。
生きようと決意したとたん、人を殺めて、死刑囚になった、第二幕。
まさに「一粒で二度、美味しい、噺ですな」

繰り返しの中で、次はどんな、笑いかと、客が愉しんでいるのが良くわかる。
「パターン、オン、パターン」の繰り返しが、仁智さんの、笑いの根源。
名作と言われている、「老女Å」、「お笑い水戸黄門」などを早く聴きたい。
でも、次の出会いも「ハードラック」なら、、それこそ「ハード・ラック」でおます。

次回は、4月4日の須磨寺あたりか、仁智さん、何が聴けるか、ワクワクしますな。

帰るまでの道すがら、嫁さんに、何度、仁智さん、おもしろいなと呟いたことか。
トリが、その日の、笑いの、余韻をつくりますなぁ・・・。



天満天神繁昌亭・昼席
2010年3月20日(土)午後1:00開演

一、桂ちょうば・・・・・・・・・・・・・・「狸賽」
二、林家染左・・・・・・・・・・・・・・・「道具屋」
三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・「延陽伯」
四、ダイアン吉日・・・・・・・・・・・・「バルーンショー」
五、桂春雨・・・・・・・・・・・・・・・・・「時うどん」
六、笑福亭松枝・・・・・・・・・・・・・「貧乏花見」
仲入り
七、千田やすし・・・・・・・・・・・・・・「腹話術」
八、露の慎吾・・・・・・・・・・・・・・・「胴切り」
九、笑福亭由瓶・・・・・・・・・・・・・「強情灸」
十、笑福亭仁智・・・・・・・・・・・・・「ハードラック」

10-15-68


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2 コメント

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削除して頂いて結構です (明彦)
2010-03-20 23:25:40
桂染左→林屋染左では?
ありがとさんです。 (ごまめ)
2010-03-21 17:45:39
明彦さん、ご指摘ありがとうございます。

案外、おちょこちょいで、、無頓着で、失礼致しました。
なんか、字面のいごこちが悪いなと、感じていたのですが、チャント、パンフレット見んとあきまへんな・・・。
まあ、今後とも、よろしくで、おます。

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