ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

充実の内容に大満足~第127回・須磨寺落語会

2009-10-18 00:13:53 | 梅団治・須磨寺落語会
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・須磨三地蔵・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

文三・春蝶さん・・この秋、名跡襲名のお二人が揃うなんて、見逃せない
もちろん梅團冶さん、鶴二さん、お目当ては云うまでもないが・・
Ⅰ氏と待ちあわせて車で、いざ須磨寺ヘ・・・。


・・・・・・・・・・駐車場から見る須磨の浦・・・絶景かな・・・・・・・


・・・・・・・・・2年前まで落語会で、使ってたお堂・・・・・・・・・

2年前に、初めて訪れた時はまだこの会場で、100人足らずのお客さん、
冬はストーブ、夏は扇風機が回っていましたな。


・・・・奥の山を背にそびえる三重塔・・・・

早くから多くの落語ファンが並ばれたので、
開演の1時間15分前に開場。どんどん椅子を追加して最終的には
330名の満員御礼。なんと繁昌亭の1.5倍でっせ。

演者すべてが、素晴しい、パーフエクトなる落語会。
ほんま、遠く須磨まで出掛けた甲斐がありましたで。


一、桂吉の丞・・・・・・・・・・・・・・・・・「強情」

吉の丞さん、素晴らしい出来。
このまえの新聞評にもあったが、最近師匠よりも、
若手、弟子の方が仕事があり、充実している。
そこにも、吉の丞さんの名前もあったような気がする。

今日の高座、まさにそれを証明する様な出来。
今月初めに聴いた「遊山舟」といい、ネタの大きさに負けない、堂々の落語。
本日の「強情」随所にみられる口調から推測すると
稽古をつけてもらったのは、ざこば師匠か。

本日の、落語会の成功の最大の要因は、吉の丞さんにあり。
開口一番から、しっかりした落語を披露すると、落語会全体が引締まる。

落語会の多さで、若手の出番が増え、前座役の成長が、
上方落語界の充実を底上げしてますな。


二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・「子ほめ」

ほんまに、真打級が演じる「子ほめ」のおもしろさ。・・最高ですな。
鶴二さんの「子ほめ」、ゆとりがあり、主人公がアホでもなく、バカでもなく、
でも、どこか抜けている。・・・その頃合、微妙におもしろい。

会場が大きく、後の方はやまびこみたいで、笑いの時間差がありますなと、
おしゃってた、鶴二さん、・・・・・・・
その客席の後まで笑いが伝わるのを、ゆったりと確認するがごとく、
本日、間合いが絶妙・・・余裕と遊びがたっぷり感じられる高座でおましたで。

三、桂春蝶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「山之内一豊と千代」

テレビか、ラジオで聴いたネタでしたが、生の舞台は数段おもしろい。
地語りでありながら、ラジオのトーク番組のようであり
新しい春蝶落語を予感させる講談ネタである。

所々に、お客さん相手に、チャチャを入れ、馬にも喋らせる。
それが、ちっとも厭味に聞こえない。
古典落語が本筋で好きな私ですが、
この噺、もういちど聴きたくなるネタである。

ある、春蝶さんファンは、古典も結構、良いとお勧め、
確かめるべく、もっと春蝶さんの出る落語会、探して出かけなければ。


四、桂梅團冶・・・・・・・・・・・・・・・・・「千早ふる」

マクラで、受付の手伝いしていた娘さんと、
明日からの中間テストで、家で勉強しているであろう息子さんの話。

まあ、落語が好きで、百人一首では、覚えているのが、
「瀬をはやみ・・・・・」と、「千早ふる・・・・・・」のふたつは完璧と。

そして「千早ふる」ヘ。
梅團冶さんの凄さは、この二年間で20席ほど、聴いているが、
重複したネタは、「切符」と「宇治の柴舟」のふたつだけ。
なんとネタの多さと、その一つ一つの完成度、完熟度の高さ。

噺は葉刈り、枝狩り、をしても、笑いのツボはきっちり押さえながら、
コンパクトにまとめる。・・・梅團冶さんの噺で、裏切られる事はありまへんで。


五、桂文三・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「崇徳院」

つく枝、改め文三。今年5月に襲名しましたが、今日で5ヶ月半。
先代の文三さんは、襲名してから半年で他界したので。
兄弟子の三枝さんからは、取りあえず、先代を超えるべく
気はらんと、最低6ヶ月は、がんばりやと、変な応援をもらう。

「崇徳院」さんを久し振り聴いたが・・・・・善かったですな。
熊さんのキャラがとっても良い。
親旦那、若旦那、主人公といい、さほど、くどくなく、
噺、すべてに品がある。

文三さんの落語、益々の充実、まちがいなしの高座でおましたで。

一緒に行った、Ⅰ氏も大満足、須磨まで来た甲斐があったと。

次回128回は、12月6日(日)午後2時開演、
「東西落語競演」と題し、東京から柳家さん生さんと三遊亭春馬さんの出演。
またまた、お伺いしなければ、なりませんな。


第127回・須磨寺落語会
2009年10月18日(日)午後2:00開演
須磨寺青葉殿にて

一、桂吉の丞・・・・・・・・・・・・・・・・・「強情」
二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・「子ほめ」
三、桂春蝶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「山之内一豊と千代」
仲入り
四、桂梅團冶・・・・・・・・・・・・・・・・・「千早ふる」
五、桂文三・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「崇徳院」
・・・・・・・・・・三味線・・・花登益子

09-70-304
コメント (1)
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