mitakeつれづれなる抄

普段いろいろ見聞き感じ考え、そして出かけた先で気になることを書き綴ったブログです。

北陸新幹線トンネル掘削工事で地上が陥没

2017年09月10日 | 鉄道
 ツイッター情報ですが、福井県あわら市のある市営グラウンドのグラウンドが、直径15メートルにわたって陥没したとのことです。陥没したグランドの真下で北陸新幹線トンネル工事が行われており、その工事によって陥没したものとのことです。ANN報。
ANNニュース:グラウンドに直径15mの穴 下で新幹線トンネル工事

 いわゆる、陥没・落盤事故ですね。昨年、福岡市地下鉄の工事でも地上の道路が陥没する事故がありました。
 この北陸新幹線トンネルは柿原トンネルと称するそうで、そんな地上のグランドが陥没させるほど、土被厚(トンネル上面から地上までの距離)がどのくらいとか、トンネル自体の工法(掘削工法)がどんなだとかの情報が無く、検索しました。
 施主の鉄道・運輸機構からPDF文書がありました。
鉄道・運輸機構:>北陸新幹線、柿原トンネル陥没事故について(PDF)

 平面の位置関係図のみで、縦断面図が無く、さらにトンネル工法の記載もありません。原因調査に予断を交えず、というところかもしれませんが、なにか引っかかるものがあります。

 新幹線トンネル工事での落盤事故というと、東北新幹線の東京都内御徒町駅付近で落盤というか、圧力で土が吹っ飛び、地上の道路が陥没した事故がありました。現場は上野駅近くで、上野駅も地下構造ではありますが、比較的浅い地下。シールド工法で掘削で、シールド工法は掘削前面の土を薬液注入などで固めて(凍らせて)、シールドマシン内部の圧力を高めてガリガリ削りながらトンネルをクッ細工していく方法。シールドというお茶筒の蓋を横にしたような機械の蓋に相当する部分に、回転する切歯があり、これが回転して土を削るものです。
 そのままでは土がシールドマシンの中へ入ってきますので、シールドマシン内部は高圧に保たれています。
 シールド前面の土は、薬液で固めていきますが、この固まりが足りず、シールドマシンの圧力が一気に地上に抜けて、地面が吹っ飛び、道路に穴が開いた、というのが御徒町事故。

 今回のあわら市の現場は、グランド、ということで深山幽谷ではなく、そこそこ人里ということですね。
 新幹線ですので、おそらくはシールド工法で掘っていると思いますが、なぜこのような事故が起きたのか、真の原因を知りたいところです。

 福岡市地下鉄工事と言い、このところ鉄道工事が他に影響を与える事故が続いています。鉄道工事ではないですが一昨年は、名古屋ゲートタワー工事で排水系統の連携の悪さから、集中豪雨による雨水が地下鉄東山線名古屋駅構内から軌道内に流れ込んだ事故があいました。
 日本の建設現場は優秀とされてきていましたが、少し気になる所です。