太極・無極

宇宙を意味する「太極・無極」のなかに、「人」は生きています。限りある「人生」を有意義に生き抜いていきたい。

第33回(最終回) 幸せなキャリアを歩む

2007-02-07 18:31:32 | ビジネス
(参考文献)

第33回(最終回) 幸せなキャリアを歩むための心・技・体受け入れつつ、
流されすぎない「心」を持つ。

状況に合わせ、自分を順応・適応させていく「技」をつかむ。
集中力をもって仕事に望める健康な「体」を維持する。

最終回の今回は、僕が考える「幸せなキャリア」を導くための方法を体系化してお届けします。

メディアなどではよく「勝ち組」「負け組」という対比がなされています。
しかし、本コラムの第1回目のテーマは、「負けず組」を目指しましょう、でした。誰かを出し抜く、誰かより劣るという考え方ではなく、納得いく喜びの源泉を自分の中に常に持って、心と対話しながら自分のキャリアをその状況に柔らかくアジャストしていく。
これこそが、「負けず組」を目指す上での基本的なマインドセットです。

そんな「心」の持ちようがあって、現状や未来へ順応していくための「技」があり、「心」と「技」を継続させていくための健康な「体」がある。そして僕は、この「心・技・体」をきれいに円循環させていくことが「幸せなキャリア」を歩んでいく方法だということを、本コラムを通じてお伝えしてきたつもりです。では、最後にあらためて「心・技・体」のまとめをしておきます。

○「心」
受け入れつつ、流されすぎない。あるがままを受け入れて、それを楽しめる心を持つことです。「幸せなキャリアを導くWill・Must・Canのマネジメント」(第2回)、「計画された偶発性」(第11回)などでその解説をしています。
常に自分のやりたいことを意識して、その可能性を高め続ける。今はやりたいことが見つかっていなくても、いつかは見つかると信じて、起こった偶然をすべてポジティブに受け入れていくのです。「いつもニコニコおだやかに」。そんな心の持ちようが大切だと思います。

○「技」
心が発する指令を、状況に合わせてじょうずに順応・適応させていく技術です。「キャリア・メンターをつくろう」(第15回)から「選ばれるエントリーシートの書き方」(第22回)にわたって解説しています。
これらはテクニックですから、誰でも頑張って学べば習得できるものといえます。このちょっとした「技」の習得が、いざというときに「心」をサポートしてくるでしょう。
ただし、「技」はあくまでも「心」をサポートするために身につけるものであるという順番を間違えてはいけません。

○「体」
体はいろいろなサインを私たちが気づかないうちに発してくれています。いつも自分の体と対話しながら、集中力をもって仕事に望める健康な体を維持しておきましょう。「転職すべき理由とタイミング」(第14回)、「仕事を楽しむための体調管理」(第31回)で、そのための考え方や手法を解説しています。
常に「Listen to your body」を心がけてください。
これまでに提唱されてきた多くのキャリア論の根底には、どちらかというと「自己主張する」「戦いを挑み、勝ち残る」「人よりも秀でる」という基本思想が流れていたように思います。
しかし、これはごく一部の人しか成功者になれない思想なのではないでしょうか。
僕はそのような勝ち、負けを問うような思想よりももっとソフトでマイルドなキャリア論の方が、私たち日本人には合っていると考えています。

心では「受け入れつつ、流されすぎず」、
技では「状況に合わせて適応する」、
体では「己の体の声を聞く」という説明をしました。

そしてこの「心・技・体」をきれいに円循環させていくための共通するキーワードは、「聞く」ということにほかなりません。

幸せなキャリアを導くためにすべきことは、自己主張することではなく、他者と戦い勝つことでもなく、まずは自分の心や体からの声、また多くの人たちの声を聞き、
その上で「自分とじっくり対話する」ことだと思います。

全33回の「のだみ流・働(はた)楽(らく)論」に最後までお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。
僕が考えるこのキャリア論が、読者のみなさんにとって「幸せなキャリア形成の指針」となれれば幸いです。
さあ「負けず組」で行きましょう

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