○○坂上ピアノ教室○○

結婚を機に故郷札幌を離れ、ロンドン生活15ヶ月、現在は東京ライフを満喫中♪

蝶々夫人

2011-02-28 19:44:30 | ロンドン生活~音楽~
先週の『魔笛』に続いて、この週末はロイヤル・アルバート・ホールで『蝶々夫人』を見てきました。

日本でイタリア語やドイツ語のオペラを日本語で上演することがあるように、
この『蝶々夫人』の歌詞は本来のイタリア語ではなく英語
英語圏の国ならではということもあって、
昨年の6月にチケットを予約して楽しみにいてた作品でした。

ホール内に人工的に作られた美しいウォーター・ガーデン

(オペラ後半には池の水は排水され、枯山水に)

この広いホールと360度見渡せる舞台のためか、マイクとスピーカーを通しての上演でした。
時にはスモークがたかれ、照明も鮮やか、歌詞も英語のためか、
「ミュージカル?」と錯覚してしまいそうになることもしばしば。
しかも、ビブラートが強くなると私のリスニング力では歌詞が全く聴きとれませんでした

それでも、ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラの演奏は、
悲劇的で甘く切ないプッチーニ音楽の表情をよくとらえていて大変美しいものでした。


蝶々さん役は、日本人女性2人と韓国人女性が交代で演じているそうですが、
(日本人向け新聞にお二人のインタビュー記事が掲載されていました)
私達の時は韓国人の方でした。

今回、どの出演者もとても素晴らしかったのですが、一つ贅沢を言ってしまうと、
蝶々さんだけは可愛らしさやひたむきさ、こみ上げる怒りなどの感情が過剰に表現されすぎていて、
表情や振る舞いが滑稽(悪く言えば下品)に見えてしまうのが少々残念でした。

蝶々さんの舞台は日本、オペラは西洋、
その両方の心得を持ち合わせていないと難しい役なんですね。

ただ、下女スズキはアメリカ人女性が演じていましたが、
こちらは仕草や所作が日本人そのもので蝶々さんとは対照的でした


舞台上には、歌わずにひっそりと、そしてもくもくと演技を続ける役者さん達がいたり、
日本をよく考察した上で作り上げている衣装や派手な舞台演出は、オペラという枠を超え、
「マダム・バタフライ スペクタキュラー・ショー」といった雰囲気でした

魔笛

2011-02-28 15:36:57 | ロンドン生活~音楽~
見終わった後は誰もが幸せ・・・
席を立った時、目が合った人達は皆ニコニコ

先週、ロイヤル・オペラ・ハウスでモーツァルトの『魔笛』を見てきました。



このポスターの主役になっている「夜の女王」ですが、
この日は突然の降板、代わりに急きょドイツから代役の歌手が駆け付けたそうです。

アナウンスの女性いわく、代役の女性は「夜の女王」のベテラン歌手とのこと、
プロフィールを見ると過去にはここROHやMETでも演じていたそうです。

突然の依頼を引き受けて当日飛行機に乗ってやってきてくれた彼女に
心でお礼を言いながら、序曲が始まるのを心躍らせながら待ちました。

私自身、今弾いているモーツァルトの曲が『魔笛』の5年前に作られた曲で、
練習中も、もしこのメロディーを「夜の女王」が歌ったら・・・
もしここを「パパゲーノ」が歌ったら・・・と、(勝手に)想像しながら弾いていたので、
今回の公演は勉強という観点からも楽しみにしていた作品でした。


前回見に行ったワーグナー『タンホイザー』に続いて、『魔笛』もドイツ語のオペラ。
最晩年のモーツァルトが宮廷のためではなく民衆のために作曲した
ジングシュピールと呼ばれる音楽劇で、歌と歌の間には台詞の朗読があります。


今回、登場人物全員が、実力派 + イメージ通りの姿
(タミーノは王子そのもの、パミーナは驚くほどの細身美人

とくに鳥刺し男パパゲーノは、歌も、随所に笑いをとる演技もぴか一。
前半のパミーナとの美しい二重唱は、私も夫も今回のオペラの中で一番のお気に入りのシーンとなりました。

可愛い子供達も登場して、文句なしに心から楽しめる『魔笛』。
Colin Davis指揮の躍動感あふれる素晴らしい音楽がさらに会場の全員を幸せにしてくれたのでした

ミュージカル切手

2011-02-24 16:25:33 | ロンドン生活
以前買ったサンダーバード切手(日記はこちら)に続いて、
今回はミュージカル好きの夫のために買ってきました
(オンラインでも購入できます。詳しくはRoyal Mailのページをご覧ください。)

全く知らない古いものから新しいものまで、8つの作品が描かれています。
実際に行ったことがあるのは『ビリー・エリオット』(右下)だけですが、
ロンドンでたくさんのミュージカルを見た良い記念になりそうです

ロンドン交通博物館

2011-02-22 18:17:42 | ロンドン生活~市内観光~
先週土曜、マチネの『LOVE STORY』(日記はこちら)を見た後、
近くのロンドン交通博物館に行ってきました

入場料は13.5ポンドと少し高めに感じられますが、もれなく年間パスになるとのこと。
チケットをお財布にしのばせておけば、いつでも立ち寄ることができます。

グッズ売り場へは入場料無しに入れるので、何度か来たことはあったのですが、
博物館の方へ入るのは初めて!

入り口ゲートをくぐると、日本を含む世界各国の地下鉄やタクシーに
実際に乗車している時の映像が迎えてくれます。
(酔ってしまいそうだったので、あまりよく見れませんでした

そしてロンドンの地下鉄の映像へと続き、
ここからロンドンの交通機関の歴史が始まります。


路面馬車(すでに二階建)


地下にもこんな機関車が走っていたなんて

順路に沿って進むと、路面馬車が路面電車になり、
やがて路線バスに発展、遷移していく様子がわかります。


旧式のダブルデッカー(ルートマスター)に大興奮!!

現在のバスの運転席に座れるコーナーもあったのですが、
先客がいたので断念・・・(笑)


いつもは入り口のチケット売り場に長い行列ができていますが、
閉館前ということもあってあまり混んでいませんでした。

充分楽しんだ交通博物館、実は時間つぶしで、
この後、近くのロイヤル・オペラ・ハウスで『魔笛』を見てきました

鑑賞日記はまた後日・・・

MAMMA MIA! & LOVE STORY

2011-02-21 01:20:35 | ロンドン生活~音楽~
2本のミュージカルを見てきました

まずは、日本でもお馴染み、ABBAの名曲で構成された『MAMMA MIA!
そして2本目は、言わずと知れた名作映画『ある愛の詩』のミュージカル版『LOVE STORY

ラブ・ストーリーは、今季新作ミュージカル。
めずらしく、夫ではなく私の方が「絶対に行きたい!」と言い続けてきた作品でした。

ベースになった『ある愛の詩』は、どちらかというと親世代ですが、
学生時代に寮の友人達と一緒に涙を流して見た思い出の映画


客席数も少なく内装も質素な劇場

開演前の様子

全部で7人の演奏家達は、オーケストラ・ピットではなく舞台上に。
(主人公のジェニーはパリへのピアノ留学を考えているという設定なのでグランドピアノがあります

数日前に見たマンマ・ミーアとは違って、
舞台装置や派手な照明&音響、ダンスシーンなどが一切ない分、
奇をてらわない美しい音楽と歌唱力抜群の主人公がストーリーを盛り上げていました。

このお話、結末が結末なだけに、絶対に泣くとわかっていたのですが、
わかっていても最後には夫も私も顔をぐちゃぐちゃにして泣いてしまいました

そして『ある愛の詩』といえば、あの有名なテーマ曲ですが、
ジェニーのピアノ・リサイタルのシーンでしっかりとしっとりと聴かせてくれました。

どうやら、公演はそろそろ終了してしまうようですが、
少数精鋭のこのミュージカル、言葉のわからない私の心にもダイレクトに伝わってくる素晴らしい作品でした。


さて!マンマ・ミーアですが、ロンドンに越してから何度もマンマ・ミーア(=ABBA)人気を肌で感じては、
must-seeミュージカルとして、ずっと楽しみにしていた作品

予習も映画版DVDを見たり、ABBAのCDを実家から取り寄せたりと余念なし!
座席は二階席でしたが、舞台が目の前にあるように近くに感じられました。

ABBAの音楽には底抜けにはじけるような楽しさがあったり、
心を締め付けられるような苦しさあり、
しみじみと歌いあげる涙がこぼれそうなバラードあり、
ストーリーも年齢問わず、本当によく構成されていて改めて感心してしまいました。
(映画版との違いをチェックするのもまたよろし

普段聴く音楽は、ピアノやオーケストラのクラシックばかりですが、
たまにはエレキギターの爆音をバーン!!と体に受けるのも気分がスカッとしていいですね

アンコールは、真っ先に夫が立ちあがって、そして私と友人2人も続いて、
ダンスダンス(これが楽しみでした・・・笑)


「あー楽しかった!!!」と思わず口にしてしまう作品マンマ・ミーアと、
シンプル・イズ・ザ・ベスト号泣必至ラブ・ストーリー。
正反対の作品ですが、どちらもおすすめです!