3/28-29 あれはいつだった？ 第６４話
直子は厚いワインカラーの絨毯に腹ばいになったままスマホを見ていた。
筆者から： ここは以前触れたけど何を見ていたって書いたか忘れた。
でもスマホでいいや。
直子は薄い上下になった衣をつけていた。
直子、ここにおいで 旭が言った。
なに？ と動く気配もなく直子はチラっと旭を見た。
ここに来るんだ！
大声ではなかったけれど、旭の語気に直子は起き上がって４つ足で
旭のところまで来た。
旭は直子を引っ張りあげると、ひざの上に寝かし、
薄い衣をはぎ取って、少し尻を上げると例の鞭を振り下ろした。
直子は悲鳴を上げ、なによ！と旭に飛びかかろうとした。
直子を押さえつけると、さらに数発の鞭を振り下ろした。
直子の大きな泣き声が部屋中に響いた。
直子を起こしてひざに座らせた。
涙でグショグショになった直子にごめんなさいは？
と旭が言った。
直子は腕を旭の首に回して、ごめんなさい、パパってささやいた。
翌日、旭は直子、ここに来なさいと呼んだ。
直子はすぐ来た。
直子をひざに寝かすと、これからは僕がしつけをし直すから
と言って、直子の尻を鞭打った。
直子は抵抗した。
でも小柄な直子を押さえつけるのは旭に容易なことだった。
鞭は一日、一回のこともあったけど、２回のこともあった。
数日連続のこともあったけど、数日音沙汰なしのこともあった。
直子にはそれがいつ起こるかまったく予想がつかなかった。
直子は鞭が怖かった。
でもそれ以上に旭が怖くなった。
と同時に、旭への信頼感がわいた。
それは不思議な心理現象だった。
旭のうちから逃げ出そうという気は起らなかった。
直子は両親から体罰を受けたことは一度もなかった・
直子は根はやさしい子だったから、兄弟とも仲がよかったし
両親のいいつけも守った。
親として直子を罰するような理由は一度もなかった。
鞭との生活は数か月続いた。
直子は外出して他の男と遊びまわることはしなくなった。
旭が家にいるとき、直子は旭のひざにいたがった。
ひざの上で猫みたいだった。
ある夜、夜はまだそれほどふけていなかった。
直子、ちょっとおいで。
直子が来ると、あれを持ってきてと指差した。
いつのまにか、あの鞭が壁にさがっていた。
直子は身を固くして嫌と言った。
旭は直子の片手をそっと握って、すごくやさしく言った。
あれを持ってきてと繰り返した。
直子はノロノロ進んで鞭を持ってきた。
泣く寸前だった。
旭は自分のひざをポンポンと叩くとお出でと言った。
直子はゆっくりそこに伏せた。
直子の衣のボトムをはぎ取るとお尻を出してとささやいた。
直子の手が旭のズボンを握り締めた。
旭はひざで直子の尻を持ち上げると鞭を振り下ろした。
直子の泣き声を聞きながら、旭は鞭を振り下ろした。
僕の言う通りにするのよ、嫌はないの。
お尻をちょうだい とさらに言った。
直子は泣き泣き、尻を旭に向けた。
直子の尻に鞭の痕がついていた。
旭はそこをスマホで撮った。
そしてひざに直子を座らせるとスマホの写真を見せた。
ほら、こんなお尻を直子の男友達に見せたい？
ノー、直子は新たに泣きだし首をふった。
直子の尻には鞭の痕が格子状についていた。
椅子に座ろうとした時はそっと腰を下ろした。
それでも傷は痛く、その度に顔をしかめて椅子に浅く
腰を下ろした。
直子はもう一人で外出しなくなった。
従順になったナと旭は思うようになった。
直子は旭の欲求をなんでもやった。
旭のマンションは居心地いい温度に調整されたこともあって
直子は素裸で過ごすことに不自由は感じなかった。
ある日旭は直子を大きなテーブルに寝かせた。
そして足を広げさせると、白いももの内側に油性の細いマジックで
旭のサインをした。
直ちゃん、ひざの上で直子にそのサインを見せながら
本当はね、刺すか、印を押したいのだけど、
直子を傷つけるのは嫌なんだ と言うのだった。
直子はすぐ理解できず、単語を繰り返していた。
刺すって刺青のことだよ、印って焼印サ。
直子はワっと泣き出した。
大丈夫、傷つけないよ。 やらないよ。
直子が旭にしがみついてきた。
