MAYU CLUB ~学校司書まゆみの絵本棚~

絵本の読み聞かせの魅力を伝えたい!本について学び続ける学校司書MAYUの絵本リビング育児★

本は好き、でも読書は苦手 ――小5の息子の場合

2017年07月20日 | 絵本・児童書の読み聞かせ
明日から夏休み。
しばらく子どもが家に朝からずっといるため、
写真をアップできない可能性が高いので、今のうちにアップしておきます。


夏は暑いけれど、思いきり掃除や洗濯ができるので大好き。

今日は小5の息子の読書について、少し綴りたいと思います。

私は息子が1歳のころからずっと絵本の読み聞かせを続けているので、
いずれは自分で本を読んでくれるようになるだろう!と思っていたのですが、
相変わらず、活字の多い本は読みません・・・(1)

5年生は高学年。
高学年が共感できるような本は、字がとても小さく、
いくら内容がよくても、小さな字の分厚い本が苦手な子には、手に取ってもらえません。

ならば活字が大きな本を・・・と思って本を選ぶと、
内容が子供っぽく、内容に興味が持てないことがしばしばあります。

読みやすい大きな活字で、高学年向けの児童書というのは、
あまり存在しません。

なので、息子によく選ぶ本は、高学年向けの絵本などが多いです。

少し書いてあることが難しくても、絵本だと字数も少なく、
絵がサポートしてくれるので、内容もイメージしやすいようなのです。

昨日は寝る前に、岩波少年文庫から出ている『くまのプーさん』(2)を持ってきました。

岩波少年文庫にしては、かなりやさしい本なのですが、
自分で読むのは、やっぱり苦手なようです。

けれど聞いている時はとても楽しそうなので、
活字を頭の中で返還させる作業が苦手な子なので、
作品を聞くことに集中したいのだろうなと思いました。

作品に出合いたいときに、読みたいときに読めるのがベストだと思うので、
私は息子に本を読んでと言われたら読みます。

そんなことをしているから、息子の活字処理能力が上がらないのかもしれませんが、
活字が苦手な子が「もう高学年なんだから自分で読みなさい」と言われたら
そこで活字の多いの本と出合う機会を失ってしまいます。

彼は自分で読める本(図鑑、絵本、歴史の本など)は自力で読んでいるので、
自力で読むのが苦手な本は「他の人に読んでもらう」という選択肢があってもいいと思います。

自力で読むのが苦手な本の中にも、とても面白いものがありますし、
そういう世界を楽しんでほしいと思うので・・・

私は何よりも、息子自身の「本が好き」という気持ちをとても大切にしています。

本が嫌いだったら、そもそも本を手に取りませんが、
本が好きな人は、自力で読めなかったとしても、本を手に取ります。

本が好きなら、今は読めなくても、いずれ読めるときが来ると思うので、
その時期が来るのを気長に待ちたいです。

ちなみに、年長の娘も絵本を読んでもらうのは大好きなのに
絵本を自分で読むのは大嫌いです。

活字を読むのに精一杯で、お話の中身が全く入ってこないからです。

けれど、絵本はたくさん読んでもらっているからか、絵本体験は豊かですし、
絵本自体も大好きで、暇さえあれば私のところに持ってきます。

私自身、子供のころに活字を追うのが苦手で、マンガばかり読んでいましたが、
短大に入った頃から、活字の本をよく読むようになり、今では本の虫となりました(笑)

子供のころから、読書週間をつけさせてあげたい気持ちはありますが、
もう少し大きくなってから、読書に目覚めても、遅くないと思います。

読書は義務でなく自由。
いろんな本の中から選んでいい。

5年生になり、自ら図書委員になった息子は、
「全校生徒に本を好きになってほしい」と言います。

活字や読書が苦手だというのに、本は大好きなのです。
もうそれだけで十分だと思いました。

焦る気持ちがないといったら嘘になりますが、
息子の読書に関しては、今後も気長に見守っていこうと思います。

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【注】

(1) 過去ログ 『読書が苦手なら本を眺めるだけでもいい』 参照。

(2) A・A・ミルン 作 /石井桃子 訳 『クマのプーさん』 1956年(2000年新版)、岩波書店(岩波少年文庫)。

【今日(昨日)読んだ絵本】

A・A・ミルン 作 /石井桃子 訳 『クマのプーさん』 1956年(2000年新版)、岩波書店(岩波少年文庫)。
「小5の息子からのリクエスト。プーさんのちょっと笑えるお話。石井桃子の訳が心地いい。」(児童書)

アーノルド・ローベル 作 三木卓 訳 『おはなしばんざい』1977年、文化出版局。
「年長の娘からのリクエスト。『ふたりはともだち』と同じ大きさ。通しで読んであげると面白い。」(絵本)


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