飾釦

飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

永遠の妖女#18・・・クラナッハの「サロメ」

2008-03-05 | サロメ
クラナッハ「聖ヨハネの首を持つサロメ」

澁澤龍彦のエッセイ「幻想の肖像」で紹介され、それを読んだボクに強烈な印象を残したクラナッハ。澁澤はそこで同じく男の首を斬る女性としてサロメと混同されることもあるユディット(旧約聖書・外伝にある話で、ユディットが酩酊したホロフェルネスの首を斬る話)について書いているのですが。

ところでボクもわけ知りでユディットなんて言っておるのですが、西洋の神話や聖書の物語はくわしくありません。このユディットの話も以前、若桑みどりの美術講義の番組(放送大学)を見て知った程度、つまり付け焼刃レベルなのであります。そういった意味では澁澤龍彦の本は知らないことだらけ、わからないところだらけというのが実情なんですが。

それを前置きにこの澁澤の本ではカラーでクラナッハの絵が掲載されており、クールなユディットの目とまだ意識があるような半開きのヨハネの目が異様な雰囲気で、それとともに作者であるクラナッハの名前とその絵が記憶に残ったのであります。


クラナッハ「ユディット」

そのクラナッハ、一方の首刈りの女性・サロメにつても絵を描いております。印象は非常によく似た絵であること。色白で丸顔ちょっと尖った顎、その冷たい目、着飾った豪華な女の服、空ろな男の眼、切断面の肉片の生々しいこと、など非常に似通っている。しかし、明快に違う点もある。ユディットの方は右手に剣を持ち左手は男の髪の毛を摑んでいるが、サロメの方は生首を銀の皿に載せているところ。当然ながら前提となる話の筋が全く違うのであるから、その図像が違うのが当たり前なのであるが。

ボクはこのクラナッハの「サロメ」を見ていて勝手に湧き上がってくる妄想がある。ヨハネの首は斬首されたのではなく事故によって、あるいは戦いによってその首が切断されてしまった。かけつけた救急部隊。サロメは王女などではなく優雅な看護婦なのである。冷静に切断された首を医師の下に運ぶサロメ。男は意識遠のきながらも「助けてくれ、早く運んでくれ~」と声にならない声で叫んでいるかのようだ。そんな焦る男の気持ちとは裏腹に、こんなことは病院では日常茶飯事よとばかり、淡々と仕事をするクールなサロメなのであった・・・。もう支離滅裂なボクの妄想です。

クラナッハの「サロメ」はボクにSFチックな妄想を抱かせるのでありました。


クラナッハ「サロメ」

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