飾釦

飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

映画「8 1/2」(監督:フェデリコ・フェリー二)を見た

2010-03-31 | Weblog
■製作年:1963年 ■監督:フェデリコ・フェリー二 ■出演:マルチェロ・マストロヤンニ、アヌーク・エーメ、サンドラ・ミーロ、クラウディア・カルディナーレ、エドラ・ガーレ、他 現在ロードショーで公開中のロブ・マーシャルが監督した映画「NINE」の元ネタになっている映画があります。フェデリコ・フェリーニ監督の「8 1/2」です。フェリーニとくればボクはもう最高の賛辞を贈りたい映画監督の一人で、一番 . . . 本文を読む
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「長谷川等伯展」(東京国立博物館)を見た

2010-03-30 | 美術&工芸とその周辺
東京国立博物館で開催されていた(3/22で終了)のが国宝も何点か展示された「長谷川等伯展」。今日はちょと前のことですが、話題になった展覧会の記事です。さてこの東博で開催された「長谷川等伯展」、これが凄い人気で行くと入場制限がかかっていて90分待ちの状態となっている。うわー、嫌になっちゃうなと実は一度は挫折し諦めて博物館を目の前にしてすごすごと帰ったことがありました。もう終わってしまうからと、気を取 . . . 本文を読む
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朧月夜に枝垂れ桜 (六義園)

2010-03-29 | Weblog
妻から駒込の「六義園」の枝垂れ桜を見に行こうよと言われました。NHKのニュースで流れていたのを見たらしい。ということで少し寒かったのですが、夜桜を楽しみました。 「六義園」についてボクは初めて聞きましたが、江戸・元禄時代に川越藩主の柳沢吉保が築園した大名庭園で、明治に入りNHKの大河ドラマ「龍馬伝」でもお馴染みになりつつある三菱の創業者・岩崎弥太郎の別邸になったところであるそうでなかなかの日本庭 . . . 本文を読む
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僕は知らない寺山修司NO.161⇒映画「涙を、獅子のたて髪に」(監督:篠田正浩)

2010-03-26 | 寺山修司
■製作年:1962年 ■配給:松竹 ■監督:篠田正浩 ■脚本:寺山修司、水沼一郎、篠田正浩 ■出演:藤木孝、南原宏治、岸田今日子、加賀まりこ、山村聡、他 高度成長期の日本がどんどん力をつけていた時代、その裏で成長に追いつくかのように資本の搾取による貧しさの中から立ち上がろうとする労働者と彼等を監督する立場ながら実態は労働者と同じで目的不在のまま資本家側に利用されていることに気づかずにいる居場 . . . 本文を読む
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僕は知らない寺山修司NO.160⇒映画「無頼漢」(監督:篠田正浩)

2010-03-25 | 寺山修司
■製作年:1970年 ■配給:東宝 ■原作:河竹黙阿弥「天衣紛上野初花」 ■脚本:寺山修司 ■監督:篠田正浩 ■出演:仲代達矢、岩下志麻、小沢昭一、丹波哲郎、渡辺文雄、米倉斉加年、他 仲代達矢演じるチンピラの直次郎が母親を担いで川へ投げ捨てる。母親殺しのモチーフの場面。川に投げ捨てられた母親は蘇生し、直次郎の元へ帰り、岩下志麻演じる花魁の三千歳との恋仲の夜を邪魔をする。またまた川へ母親を捨てに . . . 本文を読む
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僕は知らない寺山修司NO.159⇒映画「わが恋の旅路」(監督:篠田正浩)

2010-03-24 | 寺山修司
■製作年:1961年 ■配給:松竹 ■脚本:寺山修司、篠田正浩 ■監督:篠田正浩 ■出演:岩下志麻、川津祐介、渡辺文雄、佐藤慶、他 曾野綾子の原作を寺山修司と篠田正浩が共同脚本で取り組み、篠田が監督した映画「わが恋の旅路」を昨日同様に東京国立近代美術館フィルムセンターで見た。 名匠の誉も高い篠田監督でも全ての作品がDVD化されているわけではないのでこうした上映の機会は貴重であろうと思われる。客席 . . . 本文を読む
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僕は知らない寺山修司NO.158⇒映画「夕陽に赤い俺の顔」(監督:篠田正浩)

2010-03-23 | 寺山修司
■製作年:1961年 ■配給:松竹 ■脚本:寺山修司 ■監督:篠田正浩 ■出演川津祐介、岩下志麻、炎加世子、内田良平、渡辺文雄 東京国立近代美術館フィルムセンターで映画監督・篠田正浩の作品の回顧上映が企画されていました。そこで寺山修司が脚本を担当した「夕陽に赤い俺の顔」を見ました。この作品は篠田正浩と寺山修司が短期間で作品の構想を練り、あっという間に撮り上げた映画であるそうだ。アメリカの国旗 . . . 本文を読む
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僕は知らない寺山修司NO.157⇒演劇集団「池の下」公演・『盲人書簡』(d-倉庫)

2010-03-22 | 寺山修司
■日時:2010年3月20日(土)、14:00~ ■劇場:d-倉庫 ■作:寺山修司 ■演出:長野和文 ■出演:鬼頭理沙、小出達彦、稲川実加、飯田武、岩切チャボ、他 「池の下」による寺山修司の「盲人書簡」を見に行きました。この劇団によるお芝居について毎回感じるのは、とにかく上手くまとまっているということだ。今回のこの「盲人書簡」は特にそれを感じました。ほとんどストーリーはないと言っていいこの寺山の . . . 本文を読む
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昭和の黒い霧・松本清張NO.72・・・ドラマ「火の記憶」(主演:秋吉久美子/NHK放送)

2010-03-19 | 松本清張
■放送:1978年、NHK ■演出:和田勉 ■出演:秋吉久美子、高岡健二、村野武範、他 松本清張の短編小説をドラマ化した「火の記憶」は、新しい物語を加えるでなく、その短い小説の行間を読んでいって上手く映像化したものです。演出は和田勉、和田は、NHKにおいて清張の作品を何本か手がけていて以前に「けものみち」「天城越え」などを見たことがあります。 ドラマには秋吉久美子が出ていて、さすがに、若い!っ . . . 本文を読む
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昭和の黒い霧・松本清張NO.71・・・「火の記憶」

2010-03-18 | 松本清張
この松本清張の小説は非常に短いのですが、内容がぎっしり詰まった作品に仕上がっています。主人公は幼いときに父が失踪し、母に育てられたものの、その母も若くして死んでしまったという孤独な境遇の持ち主の青年です。失踪した父については記憶はなく、わずかにあるのは母の横にいた男の影の記憶。その男が誰なのかわからないので彼は結婚を前にして、その呪縛から溶けずにいて苦しんでいます。幼いないながら母に純潔を望む故に . . . 本文を読む
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昭和の黒い霧・松本清張NO.67・・・ドラマ「顔」(出演:谷原章介/NHK)

2010-03-12 | 松本清張
■放送:2009年12月29日、NHK ■演出:伊勢田雅也 ■出演:谷原章介、原田夏希、高橋和也、大地康雄、他 全国津々浦々に顔が知られるということは、どうゆうことを意味しているのか?昨年末にNHkで放送された松本清張原作のドラマ「顔」を見ました。顔が知られるということ、それはそれだけ経済的な効果も副次的についてくるということではないでしょうか。ビジネスであれば商談がスムーズに進み、選挙に立候補 . . . 本文を読む
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昭和の黒い霧・松本清張NO.66・・・映画「顔」(出演:岡田菜莉子)

2010-03-11 | 松本清張
■製作年:1957年 ■監督:大曽根辰保 ■出演:岡田菜莉子、大木実、笠智衆、他 松本清張の小説「顔」を映画化した作品を見ました。この映画、清張を原作としていながらも、話の展開をヒントにしているだけで、大きく設定は書き換えられていて、最早別の作品といってもいいくらいの内容になっています。 発想を清張の小説の設定をベースに、清張が選んだ設定の裏を、あるいは反対にすることで捻り出しているような感じ . . . 本文を読む
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昭和の黒い霧・松本清張NO.65・・・「顔」

2010-03-10 | 松本清張
松本清張の小説、特に短編小説を読んでいると、同じような設定だなあと思わされることが多いと感じています。腐乱した白骨化した女性の死体、自分中心に物事を考えている我が儘な男…、この小説もそんなどこかで読んだことがあるような設定となっていました。調べたことがないのですが清張は遅咲きの40歳すぎてからの作家デビューなのに、ものすごい超人的な量の作品を書いたそうです。信じられないくらいに。そうであれば、似た . . . 本文を読む
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昭和の黒い霧・松本清張NO.64・・・映画「愛のきずな」(主演:藤田まこと/「たづたづし」より)

2010-03-09 | 松本清張
■公開:1969年 ■監督:坪島孝 ■主演:藤田まこと、園まり、他 松本清張の短編小説「たづたづし」を映画化した「愛のきずな」を見ました。この映画、シリアスな展開を見せているかと思うと時折半分ギャグを盛り込んだような部分も盛り込まれていて、それが面白くて途中何度か声を出して笑ってしまいました。主演は藤田まことと園まり、この二人が絶妙な感覚でいい味を出しているので、映画にギャグ的要素が挿入されても . . . 本文を読む
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昭和の黒い霧・松本清張NO.63・・・「たづたづし」

2010-03-08 | 松本清張
松本清張の短編小説「たづたづし」は、主人公の気持ちが天国と地獄を行ったり来たりする、つまり、アップダウンが激しい作品である。彼(=主人公)が勤務先の官庁で課長に昇進し、出世コースの一歩を踏み出す時、“わたしも課長になったうれしさがあり、三十二というと、そろそろ浮気もしたくなるころである。人間は一段階上がると、何となく視野が展けてきたような感じがするものだ。その視野の端に魅力のある未知の女がいても不 . . . 本文を読む
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