飾釦

飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

「クマグスの森 南方熊楠の見た夢」展(ワタリウム美術館)

2008-02-06 | Weblog
東京・外苑前のワタリウム美術館で開催されていた(2/3で終了)博物学の知の巨人・南方熊楠にスポットをあてた「クマグスの森」展を観に行ってきました。来館者の展示物を熱心に眺めている様子を見ていると静かな熊楠ブームが起きているのかなと感じたりします。

今なぜ熊楠なのか?

思うにの京都議定書の温室効果ガスの削減目標実施の年度や洞爺湖サミットを控え地球温暖化が叫ばれ、最近はエコを訴えた企業広告がここへきて増えてきている。地球環境問題について聞かない日がないほどに。

南方熊楠は「諸草木相互の関係ははなはだ密接錯雑致し、近ごろはエコロギーと申し、この相互の関係を研究する特殊専門の学問さえ出で来たりおることに御座候」(「クマグスの森」新潮社より引用)と手紙に書いているように、エコロジーの言葉を使用した初期の日本人だからか・・・

南方熊楠は、明治政府が公布した神社合祀令に対して森の生態系が崩れると、熊楠自身の世界観からも照らし合わせ、反対運動を展開したからか・・・

南方熊楠は密教の世界観を基礎として南方マンダラと呼ばれるモデルを提示したように、この世界のすべての現象は関連しあって、因果律が複雑に錯綜しているという複雑系にも似た現代的な考え方を持っていたからか・・・

学問と云う専門性の枠に収まらず身の回りの森羅万象あらゆるものに興味を持ち研究を進め世界をも放浪した熊楠という存在。その彼が残した断片は実際目の前にするとすごすぎて言葉が出ないほどだ。展示されたものはワタリウム美術館のスペースがそれほど広くないので、必ずしも多いとはいえない。しかし、そんなことを吹き飛ばすほど1点1点、熊楠が残した断片は濃密で凝縮している。

ワタリウム美術館では「クマグスの森」展の関連イベントとして数々のトークショーを企画し、ボクも何度か足を運んだのだが、仕事やプライベートの事情で半分以上聞くことができなかった。また、時間の合間をぬって行ったので展示物を素通りしてきた。今回やっと見る事ができたのだが、こんなに充実しているならもっと早く見ておくべきであったと思った。



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2 コメント

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レクチャーはいかがでしたか? (コニコ)
2008-02-07 21:21:18
はじめまして。TBありがとうございました。わたしもこの展覧会、もっと早く知っていれば、レクチャーも行ったのに…、と惜しい気がしています。
「われわれは皆クマグスである!?」はいらっしゃいましたか?わたしは「ユリイカ」で読んだのですが、その場の雰囲気とか、面白かったかなって想像してました。またクマグスことも書きたいと思っています。

よろしくお願いします。
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コメント (飾釦)
2008-02-07 21:54:44
ありがとうございます。

「クマグスの森」展の池上さんと茂木さんの対談は、やたら茂木さんが熱くなっていました。話の内容はどんどん熊楠から離れていったように思います。私もユレイカを読んだのですが、やっぱり熊楠から離れていっていました。

またよろしければブログを見てやってください。ありがとうございました。
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