「陰獣」バロン吉元
小池書院
バロン吉元のその独特の味わいのある漫画は、高校生の時熱心に読んだ記憶がある。(ただ、27年前なのでタイトルは忘れた)原作の『陰獣』は、昨日投稿の古賀新一氏の作品と本作の2本と漫画化されていたり、映画やTVドラマ化されているなど、なかなかの人気です。私もこの小説を読んだときは、夢中になって一気に読んでしまいました。江戸川乱歩の長編小説の中でも非常に完成度は高く代表作と言っていいでしょう。
さて、バロン吉元です。劇画タッチとはこのことを指すのでしょう。下手なのか上手いのか微妙なラインの中に、とてもドラマチックな匂いをさせた絵なのですが、それがこの『陰獣』の世界とマッチし、見事な出来栄えとなっています。主人公の寒川もオールバックで崩れた前髪がなんともハードボイルドな雰囲気を漂わせているのですが、小山田夫人に翻弄される人の良さが滲みでているキャラクターとなっており素直に感情移入できます。
寒川がとまどいながら小山田夫人との愛に溺れ、禁断の世界にも足を踏み入れていくところや、反面大江春泥を推理で追い詰めていくところなど、揺れ動く心理描写とラストの苦悩する場面が、しっかり対比されていて面白いとはっきり言える作品となっている。そんな読後の感想でした。
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バロン吉元のその独特の味わいのある漫画は、高校生の時熱心に読んだ記憶がある。(ただ、27年前なのでタイトルは忘れた)原作の『陰獣』は、昨日投稿の古賀新一氏の作品と本作の2本と漫画化されていたり、映画やTVドラマ化されているなど、なかなかの人気です。私もこの小説を読んだときは、夢中になって一気に読んでしまいました。江戸川乱歩の長編小説の中でも非常に完成度は高く代表作と言っていいでしょう。
さて、バロン吉元です。劇画タッチとはこのことを指すのでしょう。下手なのか上手いのか微妙なラインの中に、とてもドラマチックな匂いをさせた絵なのですが、それがこの『陰獣』の世界とマッチし、見事な出来栄えとなっています。主人公の寒川もオールバックで崩れた前髪がなんともハードボイルドな雰囲気を漂わせているのですが、小山田夫人に翻弄される人の良さが滲みでているキャラクターとなっており素直に感情移入できます。
寒川がとまどいながら小山田夫人との愛に溺れ、禁断の世界にも足を踏み入れていくところや、反面大江春泥を推理で追い詰めていくところなど、揺れ動く心理描写とラストの苦悩する場面が、しっかり対比されていて面白いとはっきり言える作品となっている。そんな読後の感想でした。
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バロン先生の『陰獣』は初めて知りました。
あったのですね。バロン版。
絵を見る限り、昭和のエロ劇画のようで艶かしい。
昔は、推理小説を漫画化するというのは流行りだったのでしょうか。たしか、つのだじろう先生が横溝正史ものを漫画化していたような。
というか、読者層はどこに向けられていたのでしょうか。
では
江戸川乱歩って推理と言うよりかなり際どい作品が多いですよね、
大昔読んだとき「人間椅子」とか今で言うハードなストーカーみたいで・・
漫画版もあったのですね。
宝塚の舞台がどんな風に演出されるのか期待してます♪