飾釦

飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

サルバドール・ダリに告ぐ#12・・・「ダリ」(伝記⑤)

2007-01-01 | サルバドール・ダリ
新年を向かえました。まだまだ、ダリに関する記事は続きます。


~ダリ展を観た。そしてダリを感じダリを知るために~

◆「ダリ」(メレディス・イスリントン・スミス著)◆

~巨人と天才の出会い~

オーストリアの作家シュテファン・ツヴァイクが精神分析の巨人フロイトにあてた手紙

“偉大な画家サルバドール・ダリはあなたの著作の熱狂的なファンで、あなたにたいへん会いたがっています。これほど強い関心を抱いている人間は他にはいないでしょう。”

"サルバドール・ダリは現代を代表する天才画家であり、後世に名を残す唯一の画家でしょう。燃えるような信念を持ち、画家の中でも最も熱心なフロイト信奉者です。長年の間、この真の天才にとって、あなたに会うことこそが最大の望みでした。自分の芸術が今日あるんもほかならぬあなたのおかげだと彼はいっています。”

ダリはフロイトを訪問した。(当時フロイトは口の癌に冒されており人口口蓋であった)ダリはフロイトのスケッチを何枚か描いた。


※ダリの描いたフロイト

翌日、フロイトはツヴァイクに手紙を送った。

“これまで私はシュルレアリスト―彼らは私を守護神にしていたようですが―というものは、100パーセント(アルコール分を除けば95パーセントでしょうか)ばかだと思っていました。しかし、才気にあふれ、狂信的な目をしたスペイン人の若者は疑いもなく巨匠の腕をもっています。どうやら評価を変えなければならないようですね。”

20世紀初頭、心理学のみならず文学、美術といった芸術の分野にも多大な影響を与えたフロイト。翁と若きダリとの出会いであった。

※『ダリ』メレディス・イスリントン・スミス著/野中邦子訳/㈱文藝春秋刊
“”部分上記著書から抜粋

■■ナルシスの変貌(1937年)■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


ダリは精神分析の巨人フロイトを訪れた時、この絵を見せたそうである。ナルシストの語源となっているナルシスの神話。泉に映ったその姿に自惚する場面。左側がナルシス、それと対応して右側には指が卵を持っている。それが相似形となっている。全体にスペクタルで不気味な感じがするのは、背後の風景湖に映った影と人物からその相似するものが巨大に見えるからだろうか。ダリは“頭の中に球根を持っているという表現は、カタルニア語では心理的にコンプレックスを持っていることを意味する”“もしある人が頭の中に球根を持っているとすれば、その頭は程なく花開いて、ナルシスになるだろう”の語っている。

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