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飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

宵待草のやるせなさ#14・・・寺山修司「さかさま文学史 黒髪篇/竹久夢二」

2007-04-09 | 美術&工芸とその周辺
千葉市美術館で竹久夢二の絵を見てから、彼についてあれこれかいてきた。

このところマイブームとなっている奇才・寺山修司は竹久夢二をどう見ているか?以前このブログでも取り上げた寺山の著作「さかさま文学史 黒髪篇」の中で夢二の女性関係の部分をピックアップしています。その寺山の視点は中々辛辣です。

夢二と女性関係いえば3人の女、たまき、彦乃、お葉が想起されるのですが、寺山は最後の愛人・宇佐美雪江に焦点を当てます。雪江16歳、夢二42歳その歳の差26歳。夢二は少女が好きで少女をを愛したのだと。(竹久夢二は少女愛の持主であったのだと)


“夢二は、女を人形のように扱った。人形は着せ替えられ、化粧され、そして飽きがくると捨てられるのである。”

“夢二が少女を愛するのは、ほとんど愛玩物としてであった。夢二は、少女だけではなくその身につけたものにまで、執着した。”

“夢二は、自分の少女愛を、こんなふうに書いている。
  私はおまへの若い夢を
  たべてしまつた
  またおまへの涙を
  のみほしてしまつた
  それでもどうか
  うらまないでくれ
そして一枚のすばらしい美人画がうまれるのである。”


確かに夢二は少女が好きだったのかもしれない。しかしそこには求める男と求められる女がいる。それが人生の性(さが)。少女が好きであろうがなんだろうが作品は独自の存在感を持って一人歩きし私に語りかけてくる。

◆“”部分、寺山修司「さかさま文学史 黒髪篇」から引用◆


竹久夢二について書いてきた関連記事です
宵待草のやるせなさ#13・・・「へのへの夢二」久世光彦(筑摩書房)
宵待草のやるせなさ#12・・・「竹久夢二 恋の言葉」(河出書房新社)
宵待草のやるせなさ#11・・・童話集「春」/竹久夢二(小学館文庫)
宵待草のやるせなさ#10・・・日曜美術館「独逸、夢のかなたへ~知られざる竹久夢二~」
宵待草のやるせなさ#9・・・『三面夢姿繪』(2000年) &『夢二人形」(1998年)
宵待草のやるせなさ#8・・・『夢二』(1991年)
宵待草のやるせなさ#7・・・竹久夢二と大正浪漫の世界‐セノオ楽譜装画が語る‐
宵待草のやるせなさ#6・・・『およう』(2002年)
宵待草のやるせなさ#5・・・『竹久夢二物語 恋する』(1975年)
宵待草のやるせなさ#4・・・夢二美術館(東京)
宵待草のやるせなさ#3・・・竹久夢二関連書籍を読む
宵待草のやるせなさ#2・・・竹久夢二の墓
宵待草のやるせなさ#1・・・「竹久夢二」展

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6 コメント

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憂いと愛 (コジカ)
2007-04-10 00:48:11
書き込みありがとうございました☆
黒髪論も、とても好きな本です。
私は太宰治さんの章が印象に残りました。
竹久夢二さんの私生活は確かに『夢』に生きた感じがして
ちょっと浮き世離れしている印象があります。
彼の絵を見ていると憂いと愛の両方を見ながら女性を描いているのが伝わってきます。
どうして日本美人は『憂い』が似合うんだろう。
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こんばんは (飾釦)
2007-04-10 22:11:09
コジカさん、コメントありがとうございます。

憂いとはなかなかいい指摘です。憂える女は着物が似合うし、着物を着た憂える女は色っぽいですね。

また見てやってください。
返信する
Unknown (hitomi)
2008-08-11 22:14:00
熊哲と沢田研二の夢二を見ました。後者では玉三郎も出ていたような気がします。

夢二は先生につくな、と藤島武二に言われたとか、個性が駄目にされなくてよかったです。
返信する
こちらにも (飾釦)
2008-08-11 23:29:15
コメントをいただきありがとうございます。

玉三郎でていましたっけ。私も見ましたが鈴木清順監督のイメージの飛躍がすごく、忘れてしまいました。
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鈴木清順作品 (hitomi)
2008-08-12 12:35:25
この監督のは最近の狸御殿のほうが私にはわかりやすくていいです。夢二などは?です。
返信する
そうですね (飾釦)
2008-08-12 20:52:07
狸御殿は未見ですが、ツィゴイネルワイゼンや鏡花原作の陽炎座などはよかった記憶があります特にツィゴイネルワイゼン原田芳雄の怪演がよかったです。
返信する

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