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飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

宵待草のやるせなさ#5・・・『竹久夢二物語 恋する』(1975年)

2007-02-27 | 美術&工芸とその周辺
『竹久夢二物語 恋する』

■製作年:1975年
■配 給:松竹
■監 督:斎藤耕一
■主 演:北大路欣也、梶芽衣子、中野良子、いけだももこ

第一印象は、北大路欣也は竹久夢二のイメージじゃないよなと。どうしても北大路は体育会系のイメージが強く、仕草の一つ一つが男っぽくナイーブさが感じられないし、女性遍歴を重ねる女好きというよりは良きパパの印象が勝るのだ。

ところでこういった歴史上の人物を映画化する場合、題材として取り上げられた人物のエピソードを知っていないと、画面上で展開される話があまりにテンポよく進むと今一その内容を把握できないことがあるんではないかと思ったのだ。幸いにしてボクは千葉市美術館で開催されている「竹久夢二」展に合わせて夢二に関する本を読んでいたので、彼の人生について少しばかりの知識があったからよかったが、全く知識がなくこの映画を観るとどこまで自然にすんなりと入っていくことができるのだろうか?なんてことを考えてしまったのだ。

たとえば映画の冒頭、夢二(北大路)はたまき(梶芽衣子)に強引に結婚を申し出るが、次の場面ではいきなり不仲となっており?もみ合いの夫婦喧嘩をしている。その辺りは夢二のエピソードを知らないと観る方は疑問符が沸いてくるのではないだろうか。つまり欲張ってエピソードを詰め込みすぎるあまり焦点がボケてしまっているのだ。逆にボクにとっては先に書いたように夢二に関する本を読んだ直後なので、紙芝居を見るように彼の人生について復習する効果があったのだが。

しかし、要望を言えばもっとしっかりと人間関係を詳細に見せて欲しかったし、夢二の内面も描いて欲しかったのだ。だから映画としてはこれといって面白いとは思わなかったのが正直な感想。たまき演じた梶芽衣子はやたら眉毛を吊り上げているし、彦乃を演じた中野良子はお人形演技、お葉を演じたいけだももこはただのジャジャ馬と、取り巻く女を含め絵に恋に生きた夢二を感じるには何となく物足りない映画であった。

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