УРАЧКА!!

雑文・駄文なお気楽日記です。よろしゅーに。

『ルイス・ウェイン/生涯愛した妻とネコ』

2023-01-11 17:30:20 | 映画

ネコに釣られて見に行きました。
ルイス・ウェイン・・・ルイスって名前の人多いよね、イギリスって、レベルで見に行きました。
そしたら、なんと!
音楽がテルミン多様多様!で、びっくりです。
最近の音楽技術よー知らんから、本物か作ったテルミン音なのかわからんが、テルミンを意識した音造りしてるのはよくわかりました。
何せ原題は、The Electrical Life of Louis Wain
で、ネコも妻でもないんだよ。
19世紀後半だから電気の始まりのあたりの時代で、エネルギー革命最前線!って感じか?
まだまだ一般的には蝋燭とかの時代、新たに登場した電気、今だと電気って科学の世界の話でどっちかというと神秘やロマンの世界を味気ない現代文明下に晒す、って役割の方だが、まだこの時代は電気って神秘的な側面も多かったわけだ。
可能性と共に不思議さ、ミステリアスな面も多かったんだろう。
テルミンの発明は1920年、アメリカでテルミンが流行ったのはルイス・ウェイン氏がNYで活躍した時代とはややズレてはいますが、この時代のアメリカを表現するのはテルミンが向いてるわけなんだろう、テルミン博士の生まれたロシア・ソ連ではなく、アメリカだって言うのがなんとも皮肉ですが。
まあそれ言うなら、テルミンの知名度はロシアより日本の方が圧倒的に上なのが現在でありますが・・

まあそれは置いといて、ウェイン氏はイラストレーターでネコの絵で一世を風靡した方で。
受けたのは主に、猫を猫らしく描いたよりも猫を人にしたような方面らしいが。
しかし、画力は間違いなくネコをよくわかってる方の絵ですな。
今だとネコは正義!的な流れですが、日本はともかく、欧米は愛玩動物は犬!(もちろん番犬や牧羊犬、闘犬的犬はいたが)猫はネズミを捕らせるため、で積極的に愛玩するタイプの生き物ではなかったらしい。
その点、日本だと犬は最初から?いたが、猫は舶来の貴重な生き物って事で、昔から珍重されていたようで。


古墳時代のネコ肉球印付き須恵器


縄文時代のネコ型土製品。
まあ、こちらはホントにネコとして作られたのかまだわかっていないが。

なんだが、欧米においてネコを愛玩動物としてイヌと同等に押し上げたのは彼の絵らしいです。
で、彼はいわゆる変わった人で^_^;;
家柄的には悪く無いけど、財産は減る一方でさらに長男、唯一の男手、あとは母と妹5人、これを一人で養うわけで。
で、妹達の家庭教師として雇った女性と一目惚れ!
まさにビリっと互いに直感で惹かれたような感じ。
身分違い、歳の差、周囲の反対を超えて結婚したとこで雨の日にハチワレ子猫を拾う。
もうそりゃ飼うしかねーよな、ってシチュエーションで、自分の愛するもの全てを手に入れたウェインでありましたが、幸せを手に入れると後は失う路線に・・ってわけで、妻は癌で早々に死去。
妹の一人が精神病となり、まだ扶養義務あるんで一家を支えるが、元々世渡り上手ではなく芸術家気質だし、って感じで、あたふた日が過ぎるうちにハチワレ猫も寿命が尽き天国へ・・
彼はますます世間から見ると危ない方向へ・・って感じですな。
配偶者となった女性も、どちらかというと当時の風情からは脱線した感じの人なんだが、ほんとお似合いの人同士が出会えて良かったねー。
早くに別離が待ってたわけだが、この二人の場合はこれだけピッタリくる人と一緒に過ごせた、例え短いと他所からは見える時間であってもさー、と素直に思えました。
その辺の邦画の若手人気タレント配役したのとコンセプト(?)は似ていても、私的祝福度は全然違う(爆)
あー、あのシーンはこのためか!って上手いとこもあり、全体的にぼんやりしたトーンな感じな映画でしたが(もちろん時代的なとこもあるが)良い話でありました。
まあ、実話を完全にそのまんま、ではなく脚色はあるだろうけど。
しかし、ベネディクト・ガンバーバッチは天才・変人・孤独なキャラにピッタリだのー。
ニコラ・テスラの映画を作る際は、ぜひ彼をテスラ役にしていただきたいものです。



コメント
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