北嶋誠のブログ

私の考えていること、言いたいことなどなど。

猫の慢心

2007年09月26日 22時35分08秒 | Weblog
 猫を疎んじたり褒め上げたりこのところ活発な我が家の猫を注目していたが、またまた事を仕出かしてくれた。
 
 早朝、受信したメールを開封しようとパソコンの前に座ると、猫のかすかな鳴声がした。猫はどこにと左手を畳の上に降ろそうとした時、何やら生暖かいなめし皮の様な、手のひらに収まってしまう程度の小さな物体に触れた。何打これは、まさかネズミではあるまいなと大声で妻を呼んで調べてもらったところ、何とそれは一匹の小さなモグラだった。

 一時はネズミを捕ってきたと褒め称えていたのだが、所詮猫は猫なのである。昆虫や小さな動物なら、ネズミでなくても何でも捕まえてくるのであろう。ただ、ネズミは食べるがモグラは食べないのだ。しかも問題なのは、捕まえてきたモグラを、わざわざ私のパソコンのそばに供えて誇らしげにしていると言う事だ。これは自分のしている事が、人間様にとっても良い事なのだから、「我輩は役に立つ猫なのである」という猫の慢心なのであろうか。

 人間社会でも様々なことがある。ほめられてそれを励みにさらに精進するのであれば良いのだが、往々にして油断したり調子に乗りすぎて失敗する事がある。失敗をとがめられないと自己点検しなくなる。失敗を庇ってもらうと反省しなくなる。そういう者が立身出世して重要な役職についたりすると傲慢、独善的、「オレがオレが」となりがちである。相談する者やたしなめる者がいなければさらに独裁的になり暴走し、大失敗をやらかしたり、不正を犯したりもする。

 ここ僅か十日程度の間に起こった我が家の猫をめぐる騒動を見ていると、やはりここ十数年来の私の周辺に起きた数々の人間模様、ヒューマンドキュメント?を思い起こさずには入られないのだ。