北嶋誠のブログ

私の考えていること、言いたいことなどなど。

いわき街中コンサート 今年は晴天でした

2014年10月25日 12時33分42秒 | Weblog

10月19日、今年のいわき街中コンサートは晴天に恵まれた。
 今年は、恒例の百里稲刈り交流会、阿見産直祭り、朝市まつり&収穫祭などでの演奏
がなかったが、米価大暴落対策要求やTPP反対運動の集会、許すな戦争をする国づく
り集会など、情勢に対応したタイムリーな演奏を行う機会を得た。
 一方、恒例のステージで参加したのは、いわき街中コンサートである。
 いわき雑魚塾の比佐さんから紹介されて参加するようになってから、今年で三回目の
出演である。昨年は大雨に見舞われ、最悪の環境のもとでの演奏とはなったが、復興支
援のイベントでもあり、いわき市や浜通りの被災者の思いに立てば、この程度の試練ご
ときは何するものぞの姿勢で臨んだ。
 ただそれにしても、観衆が少ないことは、演奏意欲を損なうことには違いない。
 希少価値のある観衆の内訳は、いわき雑魚塾、その応援団である山百合の会の皆さん
などであった。その他、ヒューマン・ファーマーズがかつてお世話になったことのある
いわき演劇鑑賞会の事務局長さんが、雨を避けてステージの置かれたっショッピングセ
ンターの中から聴いていてくれた。
 そんな状況から一転して、今年の町コンは天候には恵まれた。会場は、これまでと違
って、市の中心街で、他に数か所のステージが近くにあったが、着席した客が多少いた
他、道路には人の流れもあった。
 ここで、コンサートとして成立させるか、単なるイベントのアトラクションとして終
わってしまうのか、私たち自身の演奏如何が、それを左右する決め手となる。
 会場となった特設ステージでのヒューマン・ファーマーズの出番は、最終の9番目で
あった。7番目までの出演者は、エレクトリックサウンドが主体野ロック系のチームが
続いていたので、歌とアコースティック楽器による表現者たるフォークソングチームと
は雲泥の差があったに違いない。
 それでも、8番目にいわき雑魚塾が控えていたので、そのカラーとパワーで、一気に
フォークソングの世界に引き込んでいった。
 大震災と原発事故をテーマに、時間オーバーの7曲を熱延してくれたために、その後
のわがチームの演奏へと繋ぎ易かった。
 そして登場の、ヒューマン・ファーマーズの持ち時間は35分間。いわき雑魚塾との交
流を基にして生まれた「ふるさとを汚したのは誰」を皮切りに、情勢に照らして「米を
作って飯が食えねえ」などの百姓フォークを三曲ほど演奏。
 次いで、昨年の田中正造没後100年に創作し、足尾鉱毒事件から水俣病、そして福島
原発事故に至るこの国の留まるところを知らぬ人災を告発する「いつの日か」(作詞 
笠木透 作曲 北嶋誠)を演奏。
 最後は、雑魚塾をはじめ、浜通りの友人たちの怒りと叫びを表現した「よみがえれ浜
通り」を、みんなで歌って締めくくった。
 浜通り地方の、幾つかの地名が登場するこの歌に、足を止めて聞き入る人もいた。

TPP運動交流集会で歌うヒューマン・ファーマーズ

2014年10月25日 12時28分43秒 | Weblog

国益に反するTPPからは撤退するとか、守るべきものは守るなどと、選挙公約や国
会決議があるにも関わらず、安倍政権は、関係会議の度に譲歩案を出し続けているよう
だ。
 これでは、むしろ日本政府こそが積極的に、米国との妥結を画策していると言わざる
をえない。
 国会決議違反や公約違反は、最早日常茶飯事のようで、この国では日本国憲法第九条
の戦争の放棄だけではなく、国民主権や基本的人権、三権分立、地方自治など、全ての
条項が形骸化されつつあるようにも思う。
 また、TPPを先取りする政策も、外交や国内政策をとわず、続々と打ち出されてき
ている。
 特に安倍政権になってから、BSE、遺伝子組み換え食品、残留農薬、食品添加物な
ど、食品輸入に関する大幅な規制緩和が進められている。農業特区、生産調整政策の廃
止、日豪EPAの合意、農政改革と称する農協・農業委員会の解体など、露骨な居直り政
治だと言いたい。
 内外の多国籍企業などの利益のために、国内農業や地域が壊されていくのをみすみす
手をこまねいている訳にはいかない。北海道では、経済界も含めたオール北海道で、反
TPPの一点共同運動が広がっている。
 9月27日には、全国的な運動を進めている大学教員の会、弁護士ネットワーク、主婦
連合会、全国食健連など広範な人々が明治大学に集い、「TPPをめぐる運動のこれから
を考える9・27全国交流集会」という、長い名称の集会が開かれた。
 前置きは長いが、言いたいことはこの集会後の懇親会で、ヒューマン・ファーマーズ
の演奏が行われたことである。
 以前に記したように、9・18米価要求中央行動での演奏を受けて、この集会での演
奏以来へと繋がった。
 会場は、明治大学から10分ほど歩いた「在日本韓国YMCA・アジア青少年センター」で
あった。
 私と佐藤正剛の2名で、「米を作って飯がくえねえ」と「これでいいのかTPP」の2曲
を演奏した。
 何れの曲も、情勢や運動に対応して創作したもので、もとよりこのような集会などで
演奏することを念頭に置いていた。
 それでも、参加者を激励したり、参加者の共感を呼ぶ演奏が出きるかどうかには、幾
つかの条件をクリアーしなければならない。
 楽曲の出来の良しあしはもちろんだが、会場の物理的条件、参加者の雰囲気、そして
何よりもテクニックに頼るのではなく、伝わる演奏が出きるかどうかにある。
 いつもどう展開するかは判らない。まだまだ修行が足りないわがチームではあるが、
とにかく現状の能力を最大限に発揮して臨むしかない。
 今回も、酒の入った歓談の最中に演奏開始となった。「米を作って飯が食えねえ」で
は、さすがに、いきなりの反応は少ない。それでもマイクを通しての演奏は、歌詞が届
くと思われ、徐々に集中してきた。
 そして「これでいいのかTPP」では、集会のメインテーマであるだけに、「そうだ!
」などの掛け声もかかり、エンディングまでには一体感を醸し出して終了することがで
きた。
 ここに取材に来ていた農政ジャーナリストの方が、日本農業新聞誌上(10月7日付)
に、詳しく取り上げてくれたので、是非一読していただくと幸いである。

平和の暦コンサート 結城市

2014年10月25日 12時24分28秒 | Weblog

9月21日には、結城市での笠木透と雑花塾「平和の暦コンサート」を開いた。
 CD文庫「平和の暦 ー オールマナックシンガーズ」発表記念コンサートツアーの
一環で開いたものだが、雑花塾の増田康記さんから連絡をいただいたのが、公演希望日
の約40日前のことだった。
 昨年にも、CD文庫「われここにあり」を制作したが、他でやるだろうと油断があっ
たり、心当たりに打診はしたもののそのままになってしまっていたりして、何だかんだ
で、その発表コンサートの機会を逸してしまっていた。
 それだけに、今回はとりあえず私の地元の結城市では必ずやろうと、即刻に地域コミ
ュニティーセンターを会場として確保した。
 チラシ作りや宣伝は突貫工事で、ファンや文化団体・平和団体などにも、できるだけ
早く告知するようにした。
 財政的にも心細いものがあったので、私たちの活動を支援していただいている団体や
個人に、趣旨を説明し協賛金をいただくことにした。
 結果として、会場を満たすだけの100名を超える参加者で、熱気あふれるコンサート
となった。
 先ず第一部に登場した我がヒューマン・ファーマーズ、館林ロストシティランブラー
ズ、いわき雑魚塾の演奏が、このところのそれぞれのチームの活動の成果が表れたか、
いつになく評判は良好だった。
 メインの雑花塾のコンサートでは、病と闘いながらの笠木さんの演奏は、さすがに座
ってのものになった。それでもユーモアを交えながら、戦中戦後の実体験に基づく非戦
論は、これまで以上に説得力を増していた。
 ここでも、「エンネさんのじゃがいものすりやき」、「The water is wide」、「あ
の日の授業~新しい憲法のはなし」などの歌が、観衆の心を大きく揺さぶるものになっ
た。
 ところで、CD文庫「平和の暦」の小冊子には、歌にもあるじゃがいものすりやきの
レシピが紹介されている。
 戦後のお米のない時代に、これを食べた飢えた笠木少年は、涙が出るほど大感激した
。ドイツ人のエンネさんがお母さんに教えてくれたという、そのじゃがいものすりやき
である。
 この日の開演前のリハーサルの時間に、我が家産のジャガイモと菜種油を持参し、わ
が妻や出演者スタッフたちも、笠木さんの奥さんの指導を受けながら、試作し試食する
ことができた。
 じゃがいもだけで作る料理にしては、想像していた以上にうまかった。
 嘘だと思うなら、「平和の暦」を購入して、是非試してみるといいだろう。

平和の暦コンサート 大洗町

2014年10月25日 12時19分33秒 | Weblog

9月20日に大洗町で、21日には結城市で、笠木透と雑花塾「平和の暦コンサート」を
開いた。
 笠木さんは、この前日の19日には都内で2ステージ行なっているので、三日間で4ステ
ージこなしたことになる。
 プロのミュージシャンならごく当たり前のスケジュールだろうが、笠木さんは大病を
患いまだ退院間もない身である。
 本来、演奏活動どころか、自宅で安静にし養生していただくところなのだが、私たち
は、笠木さんの「今やらねば」という思いに応える以外に選択肢は持たなかった。
 とはいえ、結城で何とか21日の会場を見つけて、開催を決めたが、20日の公園受け入
れ先がなかなか見つからなかった。
 それでも、ギリギリのタイミングで、笠木さんの大ファンだという大洗町の旧おかめ
旅館の主夫婦が、大乗り気でコンサート受け入れを決めてくれた。
 取り壊しを免れた、町の文化遺産にもなるような旧旅館の二階で、家族的な雰囲気の
コンサートになった。
 開演前、床が振動しギシギシと音がする二階に不安の声を上げる人もいたが、私の場
合、自宅と同様な条件だったので、むしろリラックスできた。
 出演は、雑花塾とヒューマン・ファーマーズの二組だったので、わがファーマーズは40
分も演奏時間をいただいた。
 そのため、予定外の「丸腰で行こうぜ」も演奏することになり、いざ本番の時、歌詞
がまるで出てこなかった。
 一番の伴奏が終わるまで、歌詞の手がかりとなる部分すら全く思い出せなかった。そ
れで、ここは居直って、強引に一番を頭から歌いなおした。
 今度は、頭が出てきたのでしめたもの。途中あやふやなところが出てきても、適当に
作詞をしながら歌い切った。笠木さんの話では、雑花塾関係では、「三大歌詞忘れ」の
一つに入るだろうということだ。
 肝心の雑花塾の演奏はというと、笠木さんのトークは相変わらず絶好調だった。「じ
ゃがいものすりやき」や「海は広い(The water is wide)」などの説得力のある歌を
主体にして、高齢者?の多い客席を引き込んでいった。

米を作って飯が食えねえ

2014年10月25日 12時13分03秒 | Weblog

9月18日、この秋の米価大暴落にもう我慢ならんと、「米作って飯食えねえ」のノ
ボリを掲げて、農民連などによる米価要求中央行動が行われた。
 ここ数年は、農民連食健連の行動より、障害者団体の行動で永田町や霞が関に来る割
合がやや増加気味だった。
 今の情勢は、米価大暴落のみならず、TPP交渉参加、農協解体の農政改革など、日
本農業つぶしの総仕上げが謀られている重大な危機にあるだけに、今度のこの行動には
何としても参加したいと思っていた。
 もうそれほど余力が残っているわけではないが、これまでの減反政策、農産物輸入自
由化、残留農薬、ガットウルグアイラウンドからWTO、米パニックと外米緊急輸入、
遺伝子組み換え食品、O-157、相次ぐ食品偽装事件、BSE、口蹄疫、汚染枚、原
発事故と放射能汚染、そしてTPP…と、食と農をめぐる幾多の局面でたたかってきた
だけに、家に籠って地団太を踏んでいるわけにはいかなかった。
 ただ、ここは私としてできることは何かと考えた時、「及びじゃないのに現れるヒュ
ーマン・ファーマーズ」という、わが百姓フォークグループ、ヒューマン・ファーマーズの
テーマソングの一フレーズを思わず口ずさんでいた。
 そうこの積極性、戦闘性(とは言っても歌でたたかうこと)こそが、ヒューマン・ファ
ーマーズの何よりもの特徴なのだ。そして、とにかく参加できるメンバーで、時には私
一人でも参加し演奏してきた。
 この期に及んで、遠慮したりたじろぐわけにはいかない。思い立ったのは行動日の三
日前、農民連本部に繋ぎをとり、農水省前で一曲歌いたいとの要望を伝えた。
 しばらく後に連絡があり、昼前の農水省正面玄関前の集会では、発言者がいっぱいで
ちょっと時間が取れない。午後の衆議院会館内での農水省交渉と、決起集会の間に休憩
時間があるので、そこで演奏していただくと有難い。との返答があった。
 結果としてこれが良かったかも知れない。農水省に向かって歌いたかったのはヤマヤ
マだが、衆議院会館内は音声がよく響き渡り、表現者の端くれとしては、比較的演奏は
し易かった。
 一人の弾き語りで、佐藤せいごう作詞、北嶋誠作曲の「米を作って飯が食えねえ」を
演奏した。
 もとより、上手な演奏などできるはずもない。我れながら、よくもここで歌うものだ
とも思うが、ここで歌ってこそフォークシンガーの端くれである。とにかく、歌詞を噛
みしめながら演奏した。
 例によって、出来はさほど良くなかったのだが、演奏を終えて座席に戻ろうとした際
に、農水省前でも議員会館前でも怒りの発言をした福岡県の女性が、「有難うございま
す」と声をかけてくれた。座席の隣に座っていた男性からは、「いい歌ですね」とのお
褒めの言葉をいただいた。
 「お上手ですね」などと評価されることより、集会参加者の思いにかなう演奏が出
きればそれでいいのである。
 集会の翌々日、主催者から電話があり、27日に行なわれるTPP反対運動交流集会
での演奏依頼があった。

障害者は災害弱者 どうにも逃げられない

2014年10月25日 12時01分33秒 | Weblog

9月14日、水戸市福祉ボランティア会館ミオスで、茨城視生会の講演会&納涼会が
あった。
 茨城視生会の特徴というか、私の気に入っているところは、総会であろうが、講演会
であろうが、コンサートであろうが、視察研修であろうが、必ず懇親会が付き物である
ということである。
 懇親会の付いていない催しものといえば、お酒と料理を楽しむ会や、今度の講演会&
納涼会のように、初めから宴席が設定されている行事である。
 つまりは、集まるたびに飲んでいるということになる。
 それはともかく、有賀絵理さんの講演は、天災人災が相次ぐ昨今だけにタイムリーな
ものである。そして、障害者の切実なテーマを、同じ障害を持つ立場から、分かりやすく
お話ししていただいた。
 講演のテーマは、「災害時要援護者の制度と問題点について」で、講師は茨城大学講
師の有賀絵理さん。
 自らも障害を持ち、車いす生活をしながら、福祉行政の充実を求めて活動している。
 東日本大震災でも、障害者の死亡率が倍以上もあったということからも明らかなよう
に、災害時の障害者は、非難することが極めて困難なだけではなく、即時に生命の危機
の渦中におかれてしまうのである。
 現在市町村で、災害時要援護者制度のアンケートがとられている。この制度の対象者
は、市町村によっても差があり、要援護者の登録台帳の調査方法についても、障害者に
も民生委員にも事情がよく分からない状況だとのことである。
 まず市町村の担当者にあって、制度の内容をよく知ると同時に、アンケートや台帳に
ついても説明を受けなければ判断し難いものである。
 障害者権利条約の批准国となり、程なく障害者差別解消法が施行されるというこの期
に及んで、「私たちのことは私たち抜きに決めないで」という権利条約の精神にも程遠
く、まだまだ旧態依然とした行政主導で進められている。
 法整備をしたから良いということはなく、心のバリアフリーを広げていこう。
 そして、ハンディを乗り越えて、障害者自身の要求と活動が今後の動向の決め手とな
ってくる。
 以下に、有賀さんの著書を紹介する。

 著者  有賀絵理
 書名  「災害時要援護者支援対策」 ー 心のバリアフリーを広げよう
 出版  文眞堂
 定価  1296円(税込)