まき子の酒

日本酒が好き。純米酒が好き。そんな飲兵衛が「母親」になってしまいました。今はムスコを飲兵衛へと英才教育中?!

大御所 グランド・キャニオン(GRAND CANYON )

2008-09-19 01:58:49 | アメリカ大旅行

グランド・サークルを回る旅、最後の大トリを飾るのは、
やっぱり グランド・キャニオン(GRAND CANYON)!!

ここに来る前のモニュメント・バレーでバス故障というトラブルがあったため、
到着したころは既に夕暮れ近くだったのだけど、それでもやっぱり・・・

す! ご! い!!!

ここは サウスリム の デザートビュート という見所。

サウスリムの中でも一番東にあり、コロラド川が流れてるのが見えるポイントなのだ。

この写真は自分の目の前に広がる光景のほんの一部。
これが視界いっぱいに広がってる。

もうもうもうもう・・・

大迫力!!


この大地を・・・これだけ深く・・・こんなに広く・・・
あんなに細く見えるコロラド川が削ってきたワケです。(実際近くで見ると、大河!って感じですが。)

一体全体、これだけ削るのに、どれだけの時が流れたのか・・・。




お恥ずかしながら、私、ここに来る直前までは、ただ単に

“グランド・キャニオンって、すごいらしい”

って思っていました。

でも、いざ 「行くぞ」 となったとき、素朴な疑問が。

「グランドキャニオンって、そもそも何がそんなにスゴイの??」 


素朴っていうか、思いっきりバカ丸出しの疑問(汗)。
そりゃ光景がすごいのはイメージできるとしても、
それ以外に、何がどうすごいのか、よく分かっていなかったんです。

でもでも、ちょっと知るだけで、見た目だけじゃないそのスゴさに、より一層魅力が。

私と同じような疑問を持っている方のためにも、自分の備忘録としても、
ここに、ちょこっと記しておきます。

パークで貰えた冊子のQ&Aが、とっても分かりやすかったので、それを元にご紹介。
興味のある方は、ちょっと読んでみてください。


 ■どれくらい古い地層が見れるのか?
   → 18億年も前の地層からあります!! 
     そして、一番上の層・・・すなわち、我々が今立てる地面が 2億6000万年前 のもの。
     要するに、その間の15億4000万年間の地層が見えるってワケです。

 ■渓谷はどのくらい前から削られてきたのか?
   → 未だハッキリとしたことは分かっていないのだけど、
      おそらく、500~600万年前から、コロラド川が削ってきたみたいです。
            意外と最近?!・・・って、別に「最近」じゃないけど、そういう感覚になってしまった。

 ■なぜこの場所に?
   → かつては海の底で、18億年もかけて海底に積もってきた地層が、
      7000万年前に、地殻活動で、むきむきむきーー!!と隆起しました。
      盛り上がること 3000メートル!!
            海抜3000メートルまで隆起って・・・富士山と同じくらいってか!すごーー!!

 ■なぜ深いのか?
   → コロラド川が何百年もかけて削ってきたワケですが、ただ水の流れが削っただけではなく、
      あちこち高い場所から低い場所へ流れてくる土砂や石も、コロラド川が流していったワケです。
      そんな土砂や石が、ガリゴリガリゴリ・・・と絶えず渓谷を削ってきたんですね。

 ■なぜ広いのか?
    → 上で書いたように、ただ川の流れだけじゃ、 こんな複雑で広い渓谷はできなかったかも。
            簡単に言えば
      「水が岩の割れ目で凍って表面を崩し、植物の根っこも岩を砕くから」 
      ここは、砂漠地帯のど真ん中、夜はかなり冷えます。もちろん氷点下にも。
      凍った川水や植物の根っこが、地層の岩を少~しずつ砕いていき、
      やがて表面がボロボロと崩れていくワケです。
      こんなに単純な仕組みが、こんなにスゴイ光景を作ってしまうなんて。。。


以上!
そんな難しい事は書いてないけど、ちょっとした知識を得てから見ると、またその素晴しさも格別!

向こうに見える丘は、ノース・リム。
(リム=縁 って意味で、我々が行ったのはコロラド川を隔てた南側なので“サウス・リム”と言います。)

たったひとつの川を隔てた向こう岸が・・・遥か彼方だ・・・。



さて。
夕暮れ時になると、スティーブンに連れられて、サンセットポイントまで。



夕日に照らされる渓谷もまた素晴しいけど・・・

 
沈んでいく太陽が・・・きれいです・・・言葉は要らない光景です・・・

太陽が沈んだ後も、空の色は、まだまだ美しく。

お月さんがぽっかり。 日本はもうすぐ「中秋の名月だなぁ」なんて思いながら。

この晩は、ツアーの運転手 ラオスさん が、心遣いで、夜のキャニオンにも連れて行ってくれたのだ!
当然、本来ならばツアーには組み込まれていないだけに、とっても嬉しい。

さすがに写真は撮れなかったけど、
お月さんに照らされた雲の形が、クッキリと渓谷に映し出されるその光景も、また素晴しい。

なんといっても星空!!
こんないっぱいの星があったら、
ありったけの想像力をかきたてて、神話を作ってしまう古代の人たちの気持ちもわかるなぁ~。
もちろん 天の川 ミルキーウェイ も、かなりハッキリ見えました。


一晩あけた翌日は、朝4時起きで、がんばってサンライズも!

・・・が、デジカメの電池が切れてしまい、サンライズの写真はありません。。。
(ハンディカムにはバッチリとれましたが)

きーーーん!!と、かなり寒いです。
きっと今頃、岩の間に入り込んだ川水が、またメリメリと凍って岩を削ってるんだろうなー・・・
なんて想像しつつ。



翌日は、午前中はまるまる自由時間。
自由時間をつかって、あちこち・・・こんな崖っぷちにまで行けてしまう。

柵がないからさ・・立ち入り禁止区域じゃないよね、と言いつつ。
「崖っぷち好き女」 なんです・・・あまり良い響きじゃないけど(汗)。


トレイルにも少し入ってみたのだけど、やっぱり半日だけでは十分な距離を行くこと敵わず。。

このすばらしいグランド・キャニオン、本当の素晴しさを体験するには、
渓谷の下まで降りてキャンプする2泊3日は必要なんだろうな。

私が体験したのなんて、ほんの一部に過ぎない。

でも。



やっぱり来てよかった。

本当によかった。

いつもは「自分のちっぽけさ」を感じて、なんだか湧いてくる虚無感に涙が出てしまうのだけど、
このグランドキャニオンという場所は、 
 
   生きてて良かった。
 生きている今、そして人間が存在する一瞬の間に、
 この光景を見ることができて、本当によかった。


そう思えた。





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28 コメント

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動き (Ben)
2008-09-19 02:18:26
凄く雄大ではあるけど、川の流れや、絶えず変化しつづけてる辺り、動きがあって生命感を感じるよね!

「崖っぷちが好きな女」・・「好きな」が付いてて良かったね! 笑

ナバホ地区も含めて、馬で旅したい感じ。
でも相当上手くないと無理だね。
それにお尻も相当丈夫じゃないと・・! 笑
■Benさん (まき子)
2008-09-19 02:30:10
いや・・・実際、色んなシーンで崖っぷちに立たされると、
ものすんごい頑張っちゃう方で(笑)。

それにしても、グランドキャニオンは確かに「動き」を感じますね~。

ちなみに、馬ではなく「ラバ」の旅はグランドキャニオンでもあるらしいです。
二日かけて、ラバにまたがって谷を降りていくそうです。
一年前から予約で埋まってしまう人気だとか。

キャニオンの探索隊が最初は馬を使っていたのですが、馬鹿で(なんか文字通り(笑))、
「行け」と言えば真っ直ぐに進んでしまうので、崖から落下する。。。

一方「ロバ」を使ってみたら、頑固で「行け」といっても動かない。。。

そんなワケで、馬とロバをかけあわせた「ラバ」が、
キャニオンを下るには丁度良いんだそうです。
崖っぷち人生(笑) (kazu)
2008-09-19 08:46:42
「インディペンデンス・ディ」でウィル・スミスが異星人のパイロットを捕獲した場所だ!
いろんな映画に出てきた場所が、実際のスケール感で目の前に広がっているなんて、想像するだけでもワクワクしちゃう!
スカイウォークへは? (くろねこ)
2008-09-19 08:49:25
私がグランドキャニオンを訪れた時には、小型飛行機で岩間を飛んだのですが、
事故が多くて今は廃止になってしまったようですね。

昨年出来たスカイウォークは逆側?かしら。

もう一度行ってみたい。
グランドキャニオン (てつ)
2008-09-19 09:59:16
小学生の頃、
純粋に「アメリカが大好き」だったワタシ。
とくにグランドキャニオンはゼッタイに
行きたいと思っていたなー。
しっかし、ほんとうに、見事に、計画的に
限られた期間でアメリカを凝縮堪能してますな!
人生でとっても貴重な一年になりそうっすね。

写真は「真実」を伝えきれない (nao)
2008-09-19 10:20:13
壮大さに息を呑みますよね。どうにも表現できないもどかしさがあります。私はラスベガスから日帰りだったけど、やっぱり泊まればよかったな~。
元気出る! (hirorin)
2008-09-19 10:57:31
確かに、ここはちょっと違う力強さがあるかも。なんでだろー。崖っぷちばっかりだから?
自分が一番高いところにいる感覚?
私は「崖っぷち」じゃなく、「先端好き」です。
2泊3日できなかった代わりに、2回行っちゃったよ~。見たらまた行きたくなっちゃった。でも、10年くらいしか経ってないから、何にも変わってないんだよね・・なんか悔しい。

セスナは乗らなかったかしら?
あれはまたスリルがあって、本当に生きてることに感謝できる。(それくらい揺らされて怖い)


Unknown (酒飲みおやじ)
2008-09-19 10:59:05
だんだん、、パノラマ写真撮りがうまくなっているのでは、、
接写は大丈夫か?
Unknown (やす)
2008-09-19 13:31:53
 怖ッ スカイダイビングやってた私が言うのもアレですが、自分行った時はそこまで端に行けませんでした。
■kazuさん (まき子)
2008-09-19 13:36:11
おお!あのシーンってグランドジャニオンの一角だったんですね。
「てめぇ!臭ぇんだよ!!」ってガツガツ殴ってたシーンですよね(笑)。

あの映画も大好きだったなぁ。
でも大スクリーンで見る迫力よりも、やっぱり実際に見ると
何十倍も何百倍も、そのスケールのデカさを実感できます。
kazuさんも、そろそろどうですか?飛行機(笑)。

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